第6話「悪魔と天使のゆるい?会議」
サザンカ島、ビーチのど真ん中
ここでとある会議が始まろうとしてた。日除けのためのテント。そして椅子とテーブル
そこには天使協会と悪魔協会のメンバーが揃っていた。ビーチの騒がしさなどどうでもよかった
悪魔協会はアークデーモン、ヴァンパイアロード、デュラハン、バフォメット
天使協会はミカエル、ガブリエル、ラファエル、ニケ
ところで悪魔協会のほうが字面が多いのは気の所為だろうか?どうでもいいか…
対面に座っていた。こうやって一堂に会することは久しぶりかもしれない。こういうときだからこそできる会議である
アークデーモンは言う
アーク「久しぶりだな。ミカエル。変わりなさそうな顔をしてる」
ミカエル「そういう貴女も、全然変わってないじゃない。アークデーモン」
総本山代表が言葉を言う。その顔は真剣そのものだった
ちょっとだけ間があく。緊張…というよりも久しぶりなもんだから何言うか慎重に言葉を選んでるに違いない
悪魔協会と天使協会は今では仲良しである。お互い助け合って今を生きる協会同士だ
備え付けのジュースがあった。全員にそれはある。そんな慎重な雰囲気だったのかバフォメットはジュースを飲んでいた
バフォメット「…あ!このジュース美味しい!トロピカルな味してていいわよ」
バフォメットがそう言うとニケが反応する
ニケ「そうなんですか?じゃあ私も…ごくごく…美味しいな~!」
なんだか一気に砕けた雰囲気になった。だが、それぞれの陣営から注意が
デュラハン「バフォメット!今はそんなこと言わなくていい!」
ラファエル「ニケ!今の雰囲気を知りなさい!」
両陣営で怒られてる。だが、アークデーモンは言う
アーク「大丈夫だ。少し重い空気が暖和されたぞ」
ミカエル「アークデーモン、ほんと優しいわね…」
ちょっとだけ雰囲気が軽くなった。ミカエルが言った
ミカエル「ねえアークデーモン。それぞれの協会ってさ。国を比べると極端すぎない?」
そう言うとアークデーモンが言う。両極端な問題である
アーク「そうだな。お前達の国は悪魔協会が少なく、私達の国は天使協会が少ない。極端な配置だろう」
ミカエル「そうよねえ…いっそ暑さに強い天使とか寒さに強い悪魔がいればいいけどね」
2人が言うとヴァンパイアロードは言った
ロード「でもアタシの部下の周りにも寒さに強そうな悪魔いるけどねえ。あくまでも…」
え、もしかして悪魔だからか?自然なギャグに思わずニケが吹き出す
ニケ「ぶふっ!」
ラファエル「ニケ!」
ニケ「すいません失礼しましたヴァンパイアロード様」
だがヴァンパイアロードは決して怒ることはなかった
ロード「ニケちゃんラファエルちゃんいいのよ」
ラファエルはちゃん付けされるのは少々恥ずかしい気分だったが口には出さなかった
アークデーモンは線を戻そうとしてた
アーク「お前達の天使でも暑さに強い。そういう天使はいるか?」
そう言うとミカエルは言う
ミカエル「そうね~。これは訓練?したほうがいいかもしれないわ。ぶっちゃけここに来て暑さで参ってるのよ」
ガブリエル「私もです…」
神に近いミカエルとガブリエルですらこのサザンカ島の暑さはちょっとつらいらしい
バフォメット「でもアタイ、寒さは大丈夫よ~☆」
バフォメットが横から言うとデュラハンが反応する
デュラハン「バフォメット?それは初耳なんだが?」
バフォメット「だってシダレカって暑い寒いあるじゃない?」
デュラハン「まあ…そうだけど…」
ニケ「あ!私も暑いの大丈夫ですよ~。だってラーメン好きだし暑い食べ物自体が好きなところありますから!」
そう言うとアークデーモンとミカエルはうなずく
アーク「そうか…なら次期代表は決まりだな」
ミカエル「そうね」
2人が言うとデュラハンとラファエルは慌てて答える
ラファエル「いえいえミカエル様!ニケはおっちょこちょいな部分ありますから代表になるのは難しいです!」
デュラハン「アークデーモン様!バフォメットは緩すぎる部分があるので代表になると大変なことになります!」
そうは言っても代表の2人は決まったような顔をしてるためラファエルとデュラハンは困っていた
デュラハン「いや、駄目なんだけどなー」
ラファエル「ニケが代表になると大変なことになりそうですし…」
そんなこと言いつつ今度は違う話となる
アーク「ところで部下の人数としては大丈夫か?」
ミカエル「あら。そんなこと言うの?全然大丈夫よ」
ガブリエル「今のところ部下が辞めるというのは少ないです」
アーク「そうか。私達の部下もあまりやめるということは無い。むしろ仕事熱心な部下が多くて助かる」
ミカエル「そうねえ。こんな私でもしっかり付いてきてくれる天使が多いわ」
2人が言うとヴァンパイアロードはデュラハンとラファエルに向けて言う
ロード「ねえねえ、2人はどう?」
デュラハン「大丈夫です。僕達は様々な種族がいるため問題はあまりございません」
ラファエル「私のほうも同じく」
そう言うとアークデーモンは言う
アーク「…人数の心配はいらないようだな」
ミカエル「そんな感じね。そっちもそっちでアークデーモンに付いていくって悪魔達多くていいわね」
アーク「お前こそ。ミカエルに付いていくという天使が多いのは一番だと思うぞ」
最初にあった緊張感はあまり無くなっている。砕けた会話ができている
アークデーモンは備え付けのジュースを軽く飲む。ミカエルもそれを見てジュースを飲んだ
アーク「…このサザンカ島の飲み物は美味しいものだ」
ミカエル「ええ。暑いとか関係無しで心地良い場所だわ」
雰囲気がほんわかしていた。決してギスギスも無かった
アーク「…そうだ。私はもう既に恋人がいるんだ」
その言葉を聞きアークデーモンとヴァンパイアロード以外はええっ!?という顔をしてた
ミカエル「は、はい!?急に何言い出すのアークデーモン!?」
デュラハン「その話聞いたことないんですが代表!?」
感の鋭いデュラハンはあまり飲んでなかったジュース?を口に含む
確かに美味しいのだが、どこかアルコールの味がする…もしかして!?
デュラハン「これ、カクテルじゃないか!」
ガブリエル「…確かに酒ですねこれ」
2人が言うとアークデーモンは言う
アーク「私にはヴァンパイアロードという恋人がいてな。愛してると言ってくれて結婚一歩前まで来てるんだ」
ロード「やだぁ~アークちゃん急に言っても困るわよ~。もちろん!アタシもアークちゃん愛してるから!」
急に2人の世界になる。ミカエルはもはや呆れてた
ミカエル「…何よこの雰囲気」
ニケ「もしかしてアークデーモン様酔ってます?」
カクテルだとわかった一同はそう言えばなんだか身体が熱くなり頭がぼーっとしてる気がしてきた
そのアルコールを摂取した気持ちというか酔ってるというのが全員わかってしまった
バフォメット「ふふ~ん。アークデーモン様がそんなこと言い出すなんて~☆かわいすぎ!」
デュラハン「アークデーモン様に可愛いって言うな!誰だカクテルを用意した人物は!」
バフォメット「アタイよアタイ~」
デュラハン「バフォメットーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
やっぱりこいつだった。こんなことしだすから代表になるのはほぼ無理だ
そんな酔ってしまったアークデーモンを見つつミカエルは言う
ミカエル「酔ったら酔ったで会議できないじゃないの!私は大丈夫だけど!」
混沌と自由…悪魔協会のポリシーだがいくらなんても自由すぎる部分がある
ラファエル「あら~そうだったんですか。でも美味しくて良いカクテルですわ」
ガブリエル「ラファエル!酒と気づいたら一気飲みするのやめてください!」
ラファエル「そういう姉さんも顔赤いですよ。酔ってるんですか~?」
ガブリエル「ち、違う私は別に酔ってないです!」
そうは言ってもガブリエル、話してる最中にグビグビ飲んでたため酔いが回ってる
ニケ「ふ~!熱くなってきましたね!脱いでいいですか?」
ラファエル「ニケ。やめなさい」
アーク「熱いな。では、今日はこのへんにするか」
ミカエル「ちょっと!この後どうするの!」
アーク「ちょっとロードとデートしてくる。さ、行こうか」
ロード「うん!アークちゃんとのデート!嬉しいわ~」
そう言い2人は立ち去っていった
アークデーモンは酒に弱かったのか。そもそも酒を飲むとそういう感じになるのか
残された6人はアークデーモンとヴァンパイアロードの姿が見えなくなるまで見ていた
ミカエル「…真面目な話ほぼゼロじゃない」
デュラハン「失礼したしましたミカエル様…」
その後、原因を作ったバフォメットはデュラハンからしっかりおしおきされたのは言うまでもない
終われ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます