第3話「遺跡に行こうよ!」

常夏の島、サザンカ島

ここはビーチが有名な場所だが、実は少しだけ山になっている場所がある。

そこは森に囲まれていて、常時セミが鳴く森林でもあった。ここが好き。という人もいる

そんな森の中を女の子4人が歩いてる。いつもの服ではなく、この島の雰囲気に合ってる服を着ていた

ミーンミーン…オーシツクツク…ジャージャー…ジー…

セミの音は何度聞いてもうるさいものだ。だが、関係ないと思いつつ、4人は歩いている

しいな「森の中に入るとビーチの騒ぎが嘘のようね。セミが鳴いていて、この島の雰囲気がわかるわ」

しいなを先頭に後の3人、あいり、ミサゲ、カイが歩く

あいり「アタシらの国ではセミなんかいつも鳴いてるようなもんだしな」

ミサゲ「これがセミの鳴き声か。ユキノウエじゃ全然いないし」

カイ「カイがいる国もシーズンになればいるわ!」

そんなこと言いつつ森の奥へと進む4人

舗装されてる道を歩くと一つの看板が出てきた。その看板は…

しいな「…あー!」

しいなが急に声を上げる。その声で3人はしいなに顔を向ける

あいり「どうしたしいな?急に声なんか上げて?」

そう言われるとしいなは看板に指をさして言う

しいな「遺跡よ遺跡!こんな場所にも遺跡があるなんて感動ものだよ!」

目を輝かせて言う。しいなは遺跡部の部長なんだからそりゃ嬉しいものだ

ミサゲ「遺跡か!ここにあるなんてな」

しいな「早速行かないとー!」

そう言うとしいなはダッシュで遺跡の元へと向かう

カイ「あっ!しいなちゃん待ってよー!」

カイが言うとあいりが言う

あいり「あいつ遺跡が好きだってな。あいつ一人にしちゃ駄目だから追っかけるぞ!」

ミサゲ「了解!」

カイ「ええ、行きましょう」

しいなの後を追う3人であった


遺跡に着いた。洞窟になっており、その道はあまり複雑では無かった。むしろ、簡単

入口にはしいなはおらず、もしかしたらもう奥にいるかもしれない。3人はすぐに洞窟内と入った

洞窟内の最深部に着いた。常夏だからと言ってもここは静かでとても涼しい場所だった

3人がまず目に付けたのは壁画。この島の昔の住民が暮らしてたのだろうか?その最深部の真ん中にしいなはいた

3人はしいなの側に行く

しいな「すごい…こんなわかりやすく壁画があるなんて…」

その遺跡で感動してる発言をしていた。3人もその遺跡を見ていた

ミサゲ「これはサザンカ島の住民が書いたやつなんだろうな?」

最深部でも明かりが付いていてわかりやすく壁画を照らしていた

あいり「アタシたちの国では悪魔が多いせいか壁画が地獄を書いたものが多いけどな」

カイ「でもここは…日常風景を書いてのね」

そう言うと、しいなは黙って壁画を見続けた

しいな「写真が写せないのが残念だけど…私の国とは違う感じで…しかも美しい壁画ね…」

今まで遺跡を巡ってたのか、斬新な壁画を見ていた

しばらく壁画を見るとしいなは3人に顔を向ける

あいり「おっ、満足したか?」

あいりが言うとしいなは笑顔で言う

しいな「うん。ここはいいところだった。心のノートにしっかり書き留めるわ」

ミサゲ「よかったな。じゃあ、出るか」

4人は遺跡を後にした


洞窟から出ると、あいりは一つ提案をする

あいり「なあ、そろそろごはんにするか。アタシちらっと見たが近くに料理を出す店があるらしいぞ」

カイ「え!行きましょうよ!」

ミサゲ「ちょうど腹減ってたんだ。行こうぜ」

4人は近くにある飲食店へと向かう

その店はまるで隠れ家みたいな店だった。森に囲まれ、静かに営業をしてた。美味しい料理に看板があり、ますますワクワクする

4人は店に入り、テーブルに座る。そしてあいりは言う

あいり「しいな。ミサゲとカイはお金持ってるから何頼んでもいいぞ」

しいな「え!嬉しい!好きに頼んじゃおうっと!」

そう言うとミサゲとカイは焦る

ミサゲ「お、おいおいお手柔らかに頼むぞ!?」

カイ「カイもそこまで持ってるわけじゃないからね!?」

どういう根拠でそう言ったのかわからないが、4人は思い思いの料理を注文する

しかしここはいいところである。冷房も付いていて常時涼しい。相変わらずセミの声はあるが、どうでもよかった

あいり「ビーチとはまた違う。独特な雰囲気のある場所だな」

カイ「ビーチも好きだけど、こういうの大好き」

そう言うと他の客の声が聞こえた。いや、注意する声だった

?「ニケ!これ以上食べるのを止めなさい!」

?「えー、ここまで来たら食べないと駄目じゃないですか」

その声に振り返ると、大天使のような羽を持つ天使と、普通の羽を持つ天使がいた

しいなはわかった。これは知り合いだ。席を立ち、その声の主のほうへ行く

あいり「あっ!しいな」

そう言われてもしいなは近寄った

しいな「ラファエルさんにニケさん!」

そう言うと2人は声に振り向く。そして笑顔で言う

ラファエル「まあ、しいなちゃん!よくここへ来ましたね!」

ニケ「もぐもぐ…こんにちはしいなさん」

ミサゲ「え?何?しいなその2人の知り合いか?」

ミサゲが言うとしいなは言う

しいな「そうよ!ヒダンゲ天使協会の代表と副代表よ!ラファエルさんビーチじゃなくてここにいるんですね?」

しいなが言うと3人は驚く

あいり「天使協会代表と副代表!?こんな暑いとこでによく来たな」

ミサゲ「へえユキノウエの総本山とは違うのか。ヒダンゲの天使協会か…」

カイ「天使がここにいるなんて!」

3人が言うとラファエルは言う

ラファエル「そうです。ビーチっていうのはあまり心地良いとこではないので、森の奥へと行きました」

ニケ「もぐもぐ…ちなみに遺跡に行ってたんですよ…もぐもぐ…美味しいなあ…」

ラファエル「ニケ!食べ物を口に含んで言葉を言うの止めなさい!」

ニケ「もぐもぐ…はい」

しいなは2人の座ってるテーブルを見たが、結構な数の皿が置いてある。これ全部ニケが食べたのか?

ニケは実は大食いだったのか。と思っていた。3人はラファエルの元へと移動した

ミサゲ「じゃ、じゃあミカエルさんとガブリエルさんもいるってことか!」

ミサゲが言うとラファエルが答える

ラファエル「そうですね。おそらくどこかへいると思います」

カイ「その人達に会うの?」

ニケ「もぐもぐ…ごくん!はい!会える機会があれば会います!」

ようやくニケは食べ物を飲み込んだ

しいな「なるほど…」

そう言うと4人が注文した食事が来たようだ

あいり「そろそろ食おうぜ」

ミサゲ「おっ、そうだな」

4人は食事をすることになった


4人は食事を終えた。会計もそこまで高くはない。しいなは中学生なので大した金額は持ってないので3人で割り勘して出した

外を出るとラファエルとニケが待ってくれていた。どうやら出るまで待っててくれたらしい

しいな「ラファエルさんにニケさん!別に待ってくれなくてもいいのに!」

ラファエルは言う

ラファエル「いえいえ。私たちも一緒に行動したいですから…」

ニケ「もっと別の場所で食事したいですし!」

ラファエル「ニケ!これ以上食べるのは駄目です!」

あいり「ニケの食い意地なんなんだ…」

カイ「天使って面白いわね!」

天使は面白いと言われるとラファエルの気持ちはなんだか微妙だ

ラファエル「ははは…。では市街地に戻りますか」

しいな「うん!2人がいるとなんだか心強いわ!」

6人は森の中を歩き、市街地へと戻ることになった


多分だが、気持ちいいエンド


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