第9話

イレーヌちゃんと高梨さんとボクの3人で、太陽の塔の中に入ってみた。

いっしょの見学グループの、お姉さん3人組、

「三葉虫とかカブトガニとか、ちっちゃい頃よく田んぼで取ってたわよね~」

って話をしていたから、

いつの時代の人ですか?って思ってたら、

「田んぼで取ってましたよね~?」

って高梨さんに聞いてきて、

「いや、見たことないと思いますね~」

って、高梨さんも、お姉さんに答えていた。


下から上へと、地球の動物たちの進化していく過程を見ていく展示、面白かった。

と同時に、万博当時の人たちの情熱も感じられて感動的だった。


そのあと、万博記念公園内の民俗学博物館に、3人で行ってみた。

特にイレーヌちゃんは、色んな国々の、民俗学的資料の展示の数々に、めっちゃ感動して、目を輝かせながら、見てまわっていた。

たしかに、なかなか、こんなに凄い博物館、海外にも、他にないんちゃうかなあ~って、ボクも思った。

高梨さんは、色んな国々の船とか見ると、喜んでいた。

3人で来れて良かったなあ~。

お土産コーナーで、インドの象の、ちっちゃい置物を買って帰った。

お母さんに見せたら、

「これ、馬なの?」

って聞かれて、

「象さんだよ。インドに象さん、おるやんかっ。知らんけど...」

って言ってもうた。

お父さんは、

「インド象の、お守りなんやろなっ!」

って言っていた。


家で、英語と数学の宿題をやる時は、イレーヌちゃんの部屋に行って、やらせてもらっている。イレーヌちゃんの部屋だと、めっちゃ勉強も、はかどるから。でも、宿題やる目的よりも、イレーヌちゃんの部屋に入って、イレーヌちゃんといっしょに部屋で2人で過ごしたくて、行ってる時もある。勉強をやっている振りをして、イレーヌちゃんのことばっかりを見ている。

イレーヌちゃん可愛いすぎて、チューしてしまった。中2の沖縄の西表島で、ファーストキスして以来かなあ~って思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る