第7話

夜、寝てたら、

「こんばんは~」

っていう、女の子の声、聴こえてきた。

んっ?なんだ?夢かな?って思ってたら、

「あやめちゃん、こんばんは~。うちの部屋へ、ようこそ~。よろしくね~」

いつもあらわれてる、霊の女の子なのかな?って思って、

「あっ、どうも、こんばんは~」

って答えておいた。

あっ、そうだ!イレーヌちゃんも呼んでこよう!って思ったけど、動けなかった。

「イレーヌちゃんは関係ないのよっ。あっちは、あっちの部屋の担当だからねっ」

「あー、そうなんですね」

「あやめちゃんも高校生ですね!」

「あっ、はい!高校生になりました」

「伊勢さんの近くの高校なんでしょ?」

「えっ?伊勢さん?」

「百人一首とかの伊勢さんよっ!知ってるでしょ?」

「百人一首の伊勢さんなら知ってますけど。百人一首の中でも、いちばんくらいに好きですから」

「そうでしょー。うちの師匠の伊勢さんに頼まれて、あやめちゃんを伊勢さんの近くの高校に導いたんやから...」

「高校の近くに伊勢さん、いてはるんですか?」

「伊勢寺あるでしょ~よ。伊勢さんの暮らしてはった庵」

「あ~、なんか、伊勢寺ありますね」

「あ~、なんか、じゃないわよっ!伊勢さんに、あやめちゃんを、伊勢さんの近くの高校に導くようにって、頼まれてたのっ」

「ありがとうございます」

「高梨さんって女の子も、いっしょにねっ!あの子も、なんとなく、うちのこと、わかってるみたいやったから」

「あの~、お名前は...?」

「うち?うちは、かえ!」

「かよちゃんですねっ!」

「あっ、友達から交信だっ。ちょっと待っててね...あっ、もしもし、かえだよーっ!またあとでねーっ」

「かえちゃんなんですね」

「香る絵と書いて、香絵だよーっ」

あっ、そうだ!やっぱり、イレーヌちゃん、呼んでこよう!って思ったけど動けなかった。

「イレーヌちゃんは関係ないのっ。あっちの部屋の担当なんやから。あっちの部屋は学問の神様やからねっ」

「あー、そうなんですか」

「あっ、もう0時になっちゃうから、またね~」

「あしたも来てくれるんですか?」

「来るけど、しゃべれるのは、3か月に1晩だけやからねっ。じゃあね~」

香絵ちゃんは静かになった。

ボクは香絵ちゃんと、えっちしてるところを想像しながら、眠りについた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る