第5話
明日、英語の小テストあるので、部屋で和訳を暗記してた。なかなか覚えられなくて、
あっ、そうだ!イレーヌちゃんの部屋に行ってみよう!
って思った。
トントンッ!
「はい、どうぞ~」
「ちょっと英語の和訳の暗記させてね~」
イレーヌちゃんの部屋で、床のじゅうたんの上に座って暗記し始めたら、めっちゃ覚えられる!
「きゃあああああ、イレーヌちゃんの部屋、めっちゃいいやんっ!ドラえもんの暗記パンかっ!これからも、使わせてもらおーっ!」
「テストの時に覚えてるかどうかは、保証できないよっ」
翌日の、英語の小テストでは、イレーヌちゃんの部屋で覚えておいた和訳も、思い出すこと出来たから、イレーヌちゃんの部屋で暗記するっていう行為自体、有効なのかも。
学校で、高梨さんに、そのことを話したら、
「いいなあ~、わたしも、イレーヌちゃんの部屋、行ってみたい」
って言ってた。
ボクの部屋では、いつも絵を描きたくなるから、霊の女の子は、画家なのかなあ~って思った。
この家のあたりは、昔、みんなの集まる学校とか、そんな場所だったのかなあ~。
ある日、ボクの部屋に、イレーヌちゃん来て、
「あやめちゃんの部屋で、ちょっと作文、書かせてね~。なんとなく、作文は、あやめちゃんの部屋のほうで、書けそうな気するから...」
って言って、床に座って書き出した。
「あーっ、やっぱり、あやめちゃんの部屋、作文とかも、めっちゃ良く書けるーっ」
また別の日には、
「美術の宿題の絵を描かせてね~」
って言って、ボクの部屋に来た。
「うわ~、めっちゃうまく描ける~」
って、イレーヌちゃんも感動してた。
ボクは、いつも、ボクの部屋で、絵を描きまくっているから、美術に関しては、日常だった。
1Fのリビングルームでは、楽器を弾けそうな気してきて、ギターの練習とかは、リビングルームに行って、やっている。
音楽の楽器のテストのある時も、ここで練習している。
運動会の前日に、高梨さん、ボクの家に、遊びに来た。高梨さんは陸上部で、走るの好きなんだけど、
「あやめちゃんちの庭にいると、なんだか、めっちゃ速く走れる気してくる~」
って言って、しばらく2人で、庭で、軽く走ったり、なわとびやったり、柔軟やったり、筋トレやったりしていた。
運動会当日は、高梨さんはもちろんだけど、ボク自身も、めっちゃ速く走れた。
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