第222話 作戦会議?
SIDE 健司
「えっと・・・話したいことがあるから電話しても良いかな?っと・・・。」
悠馬さんと話して少ししてから俺は東原さんに約束を取り付けるためにふりっぺを送る。
直ぐに既読が付いてピコンと返事が届く。
「えっと・・・だいじょうぶだよ~か・・・。おしっ。」
俺は決意が鈍らない内にスマホを耳に当てて直ぐに東原さんの番号をコールする。
数回のコールの後、直ぐに繋がって・・・「もしもし~?」と東原さんの優しい声が聞こえてきた。
「もしもし?東原さん?」
俺は緊張から疑問形で聞いてしまう。
「ぷっ。私のスマホにかけて出たのが私じゃ無かったら問題でしょーっ。」
クスクスと笑いながら楽しそうに返事をしてくれてる。
「そ、そうだよねっ。えっと、それで何だけど・・・。」
「うんっ。どうしたの?」
「あ、あのねっ!今度さ!一緒にお祭り行かないかな?!夜だから難しいかな・・・?」
「えっ!?行く!行く!行きたい!」
「良いの・・・?」
「勿論っ!あのね、私も一緒に行きたいな〜って思ってたけど夜だし無理かな〜って思ってたから誘ってくれて嬉しいのっ。」
本当に楽しそうに電話越しでも分かるくらいにテンションが上がってるのが分かるのを可愛いと思いながら俺は話を続ける。
「良かったぁ・・・。あっ!でも、流石に夜だから二人でって訳には行かなくてさ。」
「うんうんっ!それは仕方ないよねー。でも一緒に行けるだけで嬉しいよーっ!稲穂くんのお母さんとかも許してくれないだろうしね。」
「そうそう!過保護だなーって思うけど心配して貰えてるのは嬉しいからあんまり強くはね?それに悠馬さん達も一緒にだから許可降りたようなもんだしさ。」
「あははっ!そりゃそうだよねっ。皆でわいわいしながら楽しもうねっ!」
「うん!ありがとね!それで当日なんだけど・・・。」
俺は当日は何処で待ち合わせるのか、何時からなのか、最後は花火を見て解散になるから少し遅くなると言う事なんかを話しながら東原さんとの会話を終わらせた。
「っっっ!やっっっったぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
通話を切った後ベッドにスマホを投げ出して俺は全力で叫ぶ。
「健司!うるさい!!!」
「やべっ。ごめんーー!」
当然の事ながら、隣の部屋から姉さんのお叱りを受けました・・・。
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SIDE 優理
稲穂くんからのお誘い!お祭り!一緒に行けたらって思ってたけど叶うなんてっ!!
「流石に夜だし二人きりでは無いのは仕方ないよね。」
悠馬先輩達も来るみたいだから、許可が降りたんだろうしね。
「ぅん?待って・・・?それってさ・・・。」
愛央先輩達を筆頭に、柚美さん達も来るよね?当然だけど、菜月さんも来るよね?
「うわぁ・・・また清蘭の有名人が勢ぞろいしてるところに参加するのかぁ〜・・・。」
まぁ、最初と違って慣れたしまだ良いかっ!
「よしっ!お祭りまでに最高に可愛い私になる!それで稲穂くんを夢中にさせるんだっ!」
浴衣はどこだったかな〜?と考えながらお母さんに気になる男の子とお祭りに行くと教えたら私以上にテンション爆上がりになって美容院や、浴衣の手配まで当事者を置いてきぼりにしてやってくれました・・・。
「いや、助かるけどぉ、私の意見は・・・?」
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「って、事でお前らにも協力して欲しい訳よ。」
「それは構いませんけど、特にやれる事無くないですか?」
「ですよ、健司くん次第ですし。」
「まぁ、そうなんだけどな?そんな感じの雰囲気になってきたら邪魔しないでくれればそれでいい。」
健司を焚きつけた後、翼、陸、水夏に連絡して健司に協力してほしいとお願いした。
「それと・・・渚は 深山威を誘え。」
例の一件から渚と呼ぶようになり、回りにも許していると見せる為にも絡むようになった渚に俺は声をかける。
「うぇ?!俺がですか?!」
「他に誰が居るんだよ。深山威も待ってると思うぞ?」
「そ、そうですかね・・・?」
「当たり前だ。大喜びで来てくれるさ。それに深山威が居たほうが優理ちゃんも少しは気が楽になるだろ?」
「ですねー、学校の有名人に囲まれるわけですし。」
そ、それもそうか・・・と一人納得した渚は何か緊張してきた・・・とぶつぶつ言ってる。
「とにかく、そう言う訳だから少し遅くなると思うし確りと親と家族には話しておいてくれ。」
「「「「はい、分かりました。」」」」
後輩組の返事を聞きながら、俺も流れを考えながら頑張れよ、健司と心の中で応援していた。
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SIDE 渚
逆月先輩や、A組の男子達と話した次の日の夜。
俺は先輩に言われた通り深山威を誘う為に連絡しようと、現在スマホとにらめっこしている。
「いざ誘うとなるとこんなに緊張するのか・・・。」
今まで特に考えたりしないで一緒に帰ろう!とか遊びに行こう!とか誘っていたけど、意識するとすげー緊張する。
「えっと・・・今度のお祭り一緒に行かない?他にも沢山の人もだけど、夜の花火も見れるしどうかな?・・・っと。」
フリッペを送って数分で既読がついて・・・。
「絶対に行く!先輩達も一緒?・・・か。」
俺は、質問に答えたりしながら決まってる内容を話す。
「稲穂と東原さんの事が一番の目標で、先輩からは特に何かをしなくても良いけど、雰囲気が良くなったら、邪魔しない様に言われてる・・・っと。」
直ぐに了解!を示すスタンプが送られてくる。
「あの二人、上手く行くと良いね!!恩人だしな・・・っかぁ。本当に上手く行って欲しいわ。」
そんな事を考えながら深山威との話を続けた。
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「って訳でさ。夜遅くになるけど出歩かせて欲しいんだ。」
「稲穂くんがね・・・。そうねぇ〜・・・。普段なら駄目だけどお祭りだしね。」
「ママ、私からもお願いします。義姉さん達も一緒だし、柚美達もだし他にも男の子達もだから囲まれても何とでもなるから。」
俺と菜月のお願いに母さんは難しい顔をしてるけど反対では無さそうな感じだ。
「う〜ん〜・・・仕方ない。良いわ!」
「ありがとう!健司を焚き付けたのもあるから流石に行けないって言えないし助かるよっ!」
「ありがとう、ママっ。兄さんとお祭りだぁーーっ!!」
「全く・・・送り迎えはしてあげるから楽しんできなさいね。」
「うんっ!」、「あぁ!」
母さんの説得を済ませ、俺は部屋に戻り、愛央達にも連絡する。
3人とも喜んでくれて浴衣の準備しないと!と意気込んでる。
3人の浴衣姿を俺は楽しみにしながらお祭りを楽しみにするのだった。
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SIDE 菜月
「そっかぁー!稲穂くんが遂にかぁ〜!」
「どうするんだろう?って思ってたけどそっかそっかぁ〜!」
「頑張って欲しいわね。二人はお似合いだと思うもの。」
部屋に戻った私は早速3人に連絡を取る。
兄さんがちゃんと参加出来る事、稲穂さんが告白すると決めた事を話すと、柚美も千里も涼もテンションが上がった。
「ですね。兄さんが焚き付けたのもありますけど、稲穂さんもやっとです。見てる分には両思いだと思いますけど。」
「東原さんが気付いているか?ってのが問題かな〜?」
「それに関しても、兄さんが深山威さんを使って優理さんに気付かせたみたいですよ。」
「それなら大丈夫ね。どちらからになるかは分からないけど、良い結果になると良いわね。」
涼がそう締めくくる。後は当日にどうなるか次第。
「でも本当に稲穂さんには上手く行ってほしいです。兄さんのお友達としてもですけど、本当に努力してますしね。」
「だね!」、「私達も協力するし!」
「二人きりは危ないから出来ないけど、出来るだけ自然にセットになるようにしましょう。」
その後は、こういう時はこの動きみたいな流れで〜みたいな相談をしながら話し続けるのでした。
本当に頑張ってね!稲穂さん!!
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