100万PV記念話 これが異世界・・・
そして、次の日。
朝から騒がしく?過ごしながらそれぞれが準備をしていく。
皆で揃って朝ごはんを食べながら今日の予定を確認したりしていた。
「あ、観月!ちょっと頼みがあるんだけどさ。」
「頼みって?」
「この辺の伝承話とか調べて貰えるかな?余裕あればだけどさ。一応、他に打てそうな手が無いか調べておきたいから、話とかが載ってるのを見付けたら教えて欲しい。」
「あ〜、うん。確かに大切だしね。分かった、夜までには何とかしておくね。」
「すまん、頼む。愛央達は今日はどうするん?」
「んぐっ。観月さんが悠馬の頼み事をするなら凛さんにこの辺の案内お願いしても良いですか?」
「えぇ、それは勿論。こんなに可愛い3人の女の子と過ごせるなんて幸せだわ〜。」
「悪かったわねー、可愛いなんて歳じゃなくて!!つーか、お母さんってよりお婆ちゃんって言われてもおかしくないでしょ?!」
「はぁぁ?!まだ親戚のおばちゃん位のはずよ!そこまで老けてない!!」
あー、うん。懐かしいな〜、くだらない喧嘩とか良くしてたっけな〜。
「懐かしいって顔してるよ?流呵。」
「実際に懐かしいからな〜。しょーもない喧嘩とかしてるのを何してんだか?って顔で見てたしな。」
「ほっといて良いの?悠馬。」
「良いの!良いの!その内疲れて終わるから。それよりも、気を付けてな?あっちと違ってナンパされまくると思う、てか絶対されまくるから。」
「いやいや!幾ら何でもそれは無いでしょ。」
「されるでしょうね、間違いなく。余りお義母さんから離れない様にしておくんだよ?」
「はぁ、分かりました。」
信じてねーなー。まーでも仕方ない、あっちじゃナンパなんてされることの方が少ないからな。
こっちでこのレベルの美女が三人も居たらナンパもスカウトも凄いことになる。
これ以上は経験しないと分からないだろうし、靡くなんて欠片も思ってないけど怪我したりしないかが心配だわ。
そんな事を考えながら流呵としての母親と妹のしょーもない喧嘩をBGMに朝の時間は過ぎていくのだった。
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SIDE 志保
本当に異世界なんですね・・・あっちを見てもこっちを見ても男性が普通に歩いて居ますね。
お話を信じていなかった訳では無いですがこんなに差があるのかと・・・これが男女比1:1の世界なのかと・・・。
「すごぉ・・・本当に異世界なんだ・・・ラノベじゃん・・・。」
愛央さん?その喩えはどうかと思いますよ?
「普通に男の子があっちこっちに居るね、しかも複数で歩いてるとかも多いし。」
「信じてなかったの?二人共。」
「あ、いえ。そう言う訳では無いんですけど実感なかったのを実感したと言いますか。」
「あぁ、成程。言われれば当然よね、テレビで見ただけだったものね。」
「はい、私達の世界じゃ男の子だけでこんな風に歩いてる何て考えられないですから。」
本当にそうですね。その事だけでも驚きです。
「なぁなぁ、あの子達めちゃくちゃ可愛くね?」、「マジだ、やべーくらい綺麗じゃん。」、「アイドルとか?」、「見たことねーよ、あんだけ可愛くてスタイルも最高な子のグループ。」、「だよなー?あのレベルならそっこーで有名になるだろうしよ。」、「ナンパしようぜー、むしろしないのは失礼だろ!」、「ばーか、保護者も一緒じゃん。家族旅行とかに友達も一緒にとかだろ?空気読めない邪魔者にしかならねーよ。」、「でもよー、あんなレベルのなんてもうチャンス無いって。」等など・・・。
私達を見ての感想?が色々と聞こえてきます、悠馬さんが言ってたのはこの事なんでしょうか?ナンパ云々も聞こえてましたし・・・。
「うわぁ、何あの子達・・・。」、「なんてレベルなの・・・。」、「どうしたらあんなになれんの〜?」、「3人共、綺麗とかって言葉じゃ足りないじゃんっ。」
今度は女性陣からですか・・・。
こうやって見ても素敵な人達が多いと思いますけど・・・。
「あ、あはは・・・。流石に恥ずかしくなってきたっ///」
「だねぇ〜、あっちでも見られたりはするけどこんな風に褒められるのばかりじゃ無いしね。」
「仕方ないわよ、貴女達は3人共、とんでもないレベルだもの。下手なアイドルだって裸足で逃げ出すわよ。」
「そんな、大袈裟ですよ。私達はそこまででは・・・。確かに悠馬さんに綺麗だと思われていたいですからそれなりに努力はしていますけど。」
「それを差し引いてもって事よ。周りの反応が答えでしょ?」
「ぅぅぅっ///もう良いですから早くいきましょう!ほんとに恥ずかしいっ///」
私達は顔を赤くしたまま俯いて足早にその場を後にしました。
後ろから真っ赤になってるの可愛すぎん?!?!っと言う声を聞きながら。
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SIDE 蘭
私は今、るー君、・・・悠馬と一緒に歩いてる。
今の見た目だと歳の差があるから恋人と言うよりは良くて兄弟にしか見えないと思う。
今のるー君の見た目はとんでもないイケメン少年になってて、さっきからるー君を見た女の子達がコソコソと話してるのが聞こえるし、キャーキャー言ってるのも聞こえる。
絡んで来る訳じゃ無いから良いんだけど少しモヤモヤするのが正直な所・・・。
「どうした?何か微妙な顔してるけど。」
「むぅ。女の子たちがさー。」
「あぁ、悪い。あっちで慣れたから何も感じなかったわ。」
「あっちでもこうなの?」
「んーまー、YouMaとしても有名だからな。この手の反応には慣れてしまった。サイン求められる事もあるしさ。」
「なるほど・・・それなら慣れるしこの程度じゃ何も思わないかー。」
そう言えば有名人になってるんだったね、それなら慣れるのは分かるけどこれじゃ愛央ちゃん達もやきもきするんじゃないかなー?
「ところで、何処に行くんだ?この辺は俺も分からないぞ?」
「あ、うん。もう少し行くと風景も綺麗で料理も美味しいカフェがあるから、そこでっ。」
「りょうかーい!楽しみだっ。」
そうして、私とるー君は当時の様に仲睦まじく歩きながら目的の喫茶店まで一緒に歩いた。
こんな何でも無いような日常が本当は来るはずだったのに、それは既に叶わないんだという、現実から目を背け、この時間を楽しむのだった。
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流石、蘭って所かー、俺の趣味も好きな物も感性も理解してる。
この辺はまだ、愛央達には到達できない所だね~・・・だからって文句がある訳じゃ無いし、蘭と愛央達じゃ年季も違うから当然だしね。
「ふぅ、蘭の言う通りとても良いお店だね。」
「でしょ?ゆー君なら気に入ると思ったんだ。」
「あぁ、確かに気に入った。やっぱり蘭だな、こういう趣味は蘭じゃ無いとだ。」
「でしょっ!るー君の好みは全部、把握してるものっ。」
「あぁ。この辺は蘭じゃ無いとだよ、本当に。」
そんな俺の言葉に蘭は嬉しそうに笑いながら本当に楽しそうに食事を楽しんでる。
「あぁ、そうだったな。蘭はこうだった、そして俺は美味しそうに楽しそうにしている蘭の顔が何よりも好きだったな。」
「い、いきなり何?!」
「何って思い出した事を言っただけだろ?」
「そそ、それはそうかもだけどっ!!・・・いきなり言われたら照れるっ///」
「くっ、くくくっ。ごめん、つい・・・な?」
「もうぅ・・・タラシ感上がってるじゃんっ///」
「タラシは酷いだろ〜?素直な感想言っただけなのに・・・。」
全く・・・るー君はこれだから・・・っとぶつぶつ言いながらも何処か嬉しそうに俺に文句を言う蘭を見ながらカフェでの時間は過ぎていくのだった。
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「ちょっと、飲み物買ってくるね?」
そう言って蘭は俺から離れて行く、俺達は今、少しだけ、高台になってる場所のベンチで座りながら話していた。
「ふぅ、蘭といると色々と思い出すしやっぱり落ち着くな。」
一緒に居て疲れないって大きいよな〜、愛央達も勿論そうなんだけどそれを差し引いてもやっぱり蘭の方が付き合いの長さもあって疲れないし落ち着く。
これから、3人共そうなって行ければ良いんだけどね。
「ねぇねぇ〜?お兄さんっ!一人だよね?」
「ん?何か様かな?」
「うっわっ!めっちゃ綺麗!イケメンっ!ねねっ!私達と遊ぼうよっ!」
「そうそうっ!お兄さんなら何でもしてあげちゃう!」
「あ〜・・・ごめんね、人を待ってるからさ。誘いは嬉しいけどお断りさせてもらうね。」
「そんな事言わないでさー!その人よりも気持ちよくしてあげるからさっ!ねっ?」
「いや、ほんとにごめんね。「るー君!おまたせ!」・・・丁度来たから。」
「来たって、おばさんじゃんっ!え・・・?お母さん?」
「それは失礼だって!歳の離れたお姉さんでしょー?」
「ちょっと!貴女達ね!いきなり失礼でしょ!」
「いい歳して若い男に熱上げてるおばさんに言われたくありませーん!」
「そーそー!このイケメンのお兄さんはこれから私達とー・・・「失せろっ!」・・・ぅぇ・・・?」
「こいつは俺の大切な人だ!その人を馬鹿にするやつと話すことはない!目障りだ!消えろ!」
「るー君・・・。」、「うぅ、そんな言い方しなくても・・・。」、「な、何よっ!そ、そんな・・・ぁぅ・・・。」
俺の迫力に何も言い返せなくなった子達がそそくさと、逃げるように居なくなって、俺と蘭の二人だけになった。
「るー君っ///わ、わたっ!大切ってっ?!///」
「当たり前だろ?姿形が変わっても俺は流呵だ、悠馬であるのと同時に流呵なんだ、そんな俺が蘭を大切に思ってない訳無いだろ?」
「るー君っ!!」
蘭は俺に抱きついてくる、俺はそのまま受け止めて蘭の髪を撫でながら慰めていく。
「るー君っ!るー君っ!!」
「はいはい、ここに居るから。先ずは落ち着けっての。」
暫く甘え続ける蘭を抱きしめたまま、時間が過ぎていく。
少しして落ち着いたのかぽつぽつと話始めてくれた。
「不安だった・・・見た目も変わって恋人まで居て、忘れたこと無いって言ってくれたけど、それでもやっぱり・・・。だから大切だって言ってくれて本当に嬉しい・・・。」
「もう一度、言うよ。忘れたこと何て無かった。蘭が本当に好きで、愛しくて。こんな事になって、それならせめて、知られた時に恥ずかしくない自分で居ようって、頑張らなきゃって思ってやってきた。」
「るー君は、偉いね・・・。私は駄目、るー君を忘れられず引きずってる。(私も先に進まないとだよね・・・。)」
「うん?ごめん。最後の方良く聞こえなかった。何て?」
「何でもないっ!・・・んっ、ちゅっ。」
「ら、蘭?!何でキスを・・・///」
「好きな人にしちゃ駄目なの?婚約者でしょ!!」
何でも無いように言ってる蘭の顔は暗くなり始めているにも関わらず赤くなってるのがはっきりと分かる位に真っ赤になっていた。
「ほらっ!そろそろ帰ろうー!遅くなると愛央ちゃん達に怒られちゃうからねっ!」
「お、おうっ。分かったからもうちょいゆっくりさっ。」
繋がれた手を決して離したりしないとでも言うかの様にしっかりと繋がれた手からの温もりをお互いに感じながらゆっくりと歩いて俺達は帰宅するのだった。
そして・・・あっと言う間に3日の時間が過ぎ、俺達が帰れるかもしれない日の朝を迎えた・・・。
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