第141話 雪村家主催パーティー

「この前も思ったけど、でかい家だよなー。」


「それ、私達が言います?負けてないって言うか家の方が大きく無いですか?」


「いやまーそうなんだけどさ・・・。」


愛央達と別れた後、雪村家に到着した俺の一言目はこれだった。

だってでけーんだもん・・・うちもそうだけど絶対持て余してるよね。


「まぁ・・・それは兎も角としてだ・・・なんだこの人の数・・・。」


車を置きに行った母さんと一旦別れ、俺と菜月は先に会場の中に入って堂々としながら会場っと言うか庭の風景を眺めてた。


「だよね、ホームパーティーってのは分かるけど明らかに多いですよね?ほら!あそこに居る人とかモデルで有名な人ですよ?あっちはよくテレビに出てる女優さんだし

、あそこに居る人なんて有名な歌手の人ですし、外国人?も居るし・・・。」


「ちょっと・・・大げさだよな?表向きは陽依里ちゃんを助けた俺へのお礼と母さんの会社との繋がりの為だろ、これは明らかに目的違って無いか?・・・帰るか・・・。」


「そうしたいところですけどね・・・。流石にそれは・・・。」


だよなぁ~・・・それに視線も感じるし居心地わっる・・・。


「取り合えず、兄さんは離れないでくださいね、流石にこれだと私一人じゃ難しいと思いますし、隙は見せては駄目ですね。」


「そうだな、愛央達を悲しませるような事は起こしたくないし外向きバージョンで過ごす事にするよ。・・・てか、陽依里ちゃんとかはどこだろな?挨拶しない訳には行かないしさ。」


「ん-ママが来たら探しましょっ。それまでは動かない様にしておきましょう。」


その後、飲み物を片手に俺と菜月は母さんが来るまで待機、近寄ってくる奴が居るかと思って居たけど特にそう言う人もおらずで無事に合流できた。

まぁ・・・視線は感じまくったけどね、主に何で?って視線を・・・。


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そして、母さんと合流後に雪村家を探してウロウロって程じゃ無いけど庭を歩いて人に囲まれている玖美子さんと、陽依里ちゃんとお姉さんを見つけた俺達は挨拶する為に近づくと向こうも気付いたらしく人を掻き分けてこちらに来てくれた。


「葵さん!お越し下さりありがとうございますっ。娘さんと息子さんも初めまして、雪村玖美子と言います、こちらは姉の、「夏凜かりんです。」そして、妹になる「陽依里です。」宜しくお願いしますね。」


「悠馬です、宜しくお願いします。」「菜月です、こちらこそよろしくお願いします。」


そして挨拶を終わらせた俺達はそのまま、雑談になって・・・。


「あの、悠馬さん。この間は失礼な態度を取ってしまって申し訳ありませんでした。」


「あぁ、気にしなくて良いですよ、小学生の妹の隣に高校生くらいの男が居たら警戒するのは当然の事なので。自分も気にしてませんので。」


「そう言って頂けると助かります。知らなかったとは言え失礼な態度だったので、ずっと気になってまして。」


いえいえ~っと外向きの顔で会話をして居たら次に陽依里ちゃんが寄って来て。


「この間は本当にありがとうございました!」


「んーん、この間も言ったけど怪我とか無くて良かったよほんとに。」


ぽんぽんっと頭を撫でながら伝えると顔を真っ赤にした。


「おっと、ごめんね。妹居るからどうしても自然と撫でたりしちゃうんだ。ごめんな。」


「いえいえ!嬉しいので・・・///」


なら良かったっと言いながら菜月の事も改めて紹介してると玖美子さんの挨拶が始まった。


「皆様、本日はお集まりくださり、ありがとうございます。

新築祝いとしまして、料理やお酒をご用意させていただきました、本日はお楽しみください。」


そう言ってホームパーティーが本格的に始まるのだった。


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「取り合えず何か食うか・・・。」


俺の言葉に菜月も頷いて雪村家の面々から離れて食事を取りに行く、まぁ・・・着いて来たけどね。


「悠馬さん!悠馬さん!おすすめはこれですよー!私の大好物なんですけど毎回、食べるけど飽きないんですっ。」


それとこれと・・・っと陽依里ちゃんに勧められるままお薦めを選んで行く。


「もう、陽依里!幾ら悠馬さんでもそんなに一度には食べられないでしょっ。」


「あっ!そ、それもそっかっ!ごめんなさい、悠馬さん!」


「んっ。大丈夫だよ、座って食べられる所はあるかな?立ったままでも良いけど疲れるしさ。」


「あ、それならこっちにどうぞ。テーブルとイスとあるからそっちでゆっくり食べてください、悠馬さん。」


夏凜さんの案内で庭の中にあるテーブルなどが置いてある屋根付きのスペースに行って取り合えず食事をする事にした。


「ど、どうですか?悠馬さんっ。」


俺と菜月は食事をしてるけどそこにはそのまま陽依里ちゃんと夏凜さんの二人も一緒に食事してる。


「うん、美味しいよ。」


「確かに美味しいですね。兄さんの作る料理の方が私は好きですけど。」


「こら、菜月。余計な一言いれなくて良いっての。」


「すいません、ついつい。と言うかですね・・・こうやってわざわざ距離を置いたんですし・・・目的話してくれません?」


「な、何の事でしょう・・・。」


「そんな事で勘違いでしたー何てなると本気で思ってるんですか?」


「菜月、一先ずそれは良いよ、今は食事を済ましてしまおう。夏凜さんも申し訳ない。」


「いえいえっ。」


俺達のそんなやり取りに陽依里ちゃんも大きくため息ついてるし・・・。


「菜月、陽依里ちゃんが可哀そうだからそう言う話は後にしよう。」


「そうでした、ごめんね、陽依里ちゃん。」


「そんなそんなっ!菜月さんや悠馬さんからすれば気になるのは当たり前ですし。明らかに聞いていた話と違う状態ですから警戒するのも当然だと思いますし・・・。」


「うん、ごめんなさい。空気悪くしちゃいました。」


「まー気にするな、菜月は悪くない。先ずはある程度食べてしまおう。」


その後、黙々と食べ続けて一通り腹に収めた後、夏凜さんがお茶を取って来てくれてそれを飲みながら一息。


「それじゃ、話をしましょうか?OHANASIにならない事を祈りながらね。」


俺は雰囲気を変え、足を組みながら雪村姉妹からの話を聞く事にした。


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