第128話 BBQしようぜ!

時間を少し戻して・・・。


終業式の日、教室にて。


「皆おはよー!・・・って何で泣いてるの?!?!?!」


「おはよう・・悠馬くん・・・。ぐすっ。」


「おばよう〜〜。だっでだっでぇ〜・・・ふぇぇ。」


「あじだがらいっがげづも会えないのじごぐぅ〜〜!」


そういうことかい・・・。心配して損した気分だわ・・・。

まぁでもそう思ってもらえるのは素直に嬉しいけどさ。


「そういう事かぁ〜・・・。ん〜どうするかな。」


ぐすっぐすっ。えぐっえぐっ。っと皆が泣いてるのは流石に放置するわけにも行かないしな〜。


「あ、そうだっ!みんな〜ちょっと聞いて!」


「うゆ?なぁにぃ〜?」


「俺がさ、最初の自己紹介の時に言ったの覚えてる?バーベキューとかしたい!ってやつ。」


「!!!!」


「夏休みにさ、皆で予定合わせてやらない?河原とかで夕方くらいから始めて暗くなったらそのまま花火とかさ、どう?」


「「「やるぅぅぅぅぅぅぅ!!!」」」


「んじゃ、決まりだな!一度に皆と出来れば良いけど駄目そうなら何回かに分けたりさ、クラスのグループで予定詰めてやろうよ!」


「「「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」


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「って事があったのよ。」


「な、なるほど・・・?それでこの買物って訳ですか・・・。」


「そゆこと、わりーな付き合わせて。」


「いえいえ!誘ってもらえて嬉しいっす。」


「なら良いんだけどさ。お?あっちの方が安いな。」


俺は、今日のバーベキューの為の木炭やら着火剤やら必要なものを買いにホームセンターに来てるんだが、折角だからっと思って健司にも声をかけたってわけ。


「それにしても、大丈夫なんですか?夕方から夜にかけて河原でなんて、危なくないです?」


「まーねー、勿論最初は反対されたよ。」


「ですよね?それなのにやるんですか?」


「うん、クラスメイトとの時間も大事だしよ、ハブられたくねーじゃん?条件付きでオッケーは出た。つっても俺からすれば何もないみたいなもんだけどね。」


「誰も悠馬さんをハブらないでしょう?いらない心配ですよそれ。条件ですか?」


「そーかも知れないけどそれにあぐらかくのは違うだろ?条件はSPの配置だよ、俺達からは離れた位置でっていうね。」


「SPって・・・。悠馬さんのお母さんは何をしてる人何です?」


「ん〜、代表取締役だよ、下着メーカーのね。」


「ええええええ?!それじゃ悠馬さんは社長令息何ですか?!」


「そーなるね。と言っても継ぐのは菜月だろうし俺には基本関係ないかな〜。俺は自由にって感じ。嬉しい事に母さんも政略結婚とか嫌いだから恋愛も自由だしな。」


「いや、だとしてもですよ・・・。」


「気にするなってのは無理かも知れないけど変わらずに付き合ってくれると嬉しいな、友達・・・だろ?」


「え・・・?あ、はい!!!憧れの先輩で男友達です!!」


「おうっ!サンキュなっ!そんな訳で俺等の居る周辺は貸し切り状態みたいな感じでやる事になってな。もしも複数回に分けるなら家の庭でやるのも良いかもって思ったんだけどうまい具合に全員の都合の良い日があってよ。」


「貸し切り・・・。流石・・・。住む世界が違う・・・。」


遠い目してる健司を尻目にカートを押しながら物を選んでいると前方から見知った顔が近づいてきた。


「あれ?薫と悠花じゃん。おいっすぅ~!」


「やっほー!買い出ししてくれてたんだねっ!そっちの君も初めましてー!」


「悠馬くんありがとっ。そっちの子もこんにちわっ。」


「あ、うっす。初めましてっす。」


「何だそのリアクション。こいつは稲穂健司って言って俺等の一個下、来年は清蘭に入るってさ。」


「おぉー!来年も男の子来るんだ!やっぱり悠馬くんに憧れて?」


「です!悠馬さんが目標です!」


「うんうんっ。やっぱり憧れちゃうよねー!てか悠馬くんと仲が良いなら一杯モテそうだね!」


「いやぁ~・・・。だとしても俺を通して悠馬さんと近づこうってやつらはこっちから願い下げ何で・・・。冗談じゃないっすわマジで。」


おぉぉ・・っと薫と悠花が感心したかの様な顔で健司を眺めてる。


「な?かなり見込みたけーだろ?こいつ。」


「うんうん、悠馬くんを目指すとこうなるのかな・・・?」


「目指すってより悠馬くんに一回ボキっと折られたら?じゃないこれ。」


「あ、良く分かりましたね、一回完膚なきまでに折られてます!」


「予想でしか無かったのにマジだった?!」


「でも、感謝してるのも本当です。あれがあったから今の俺が居るし毎日が充実してますからね。」


「んっんっ。取り合えずだいい加減はずい・・・。」


「あはは。ごめんごめんっ。そうだ!稲穂くんもおいでよー。今日のバーベキュー。」


「あーそれ良いかも!悠馬くんも男の子居た方が気も休まるだろうしさ!皆には悠馬くんの下僕も参加するって言っておくからさ!」


「おいー!悠花?!下僕ちゃうからな?!」


「えっと・・・良いんでしょうか?正直な所、興味が尽きないんですけど・・・。」


「うんうん!おいでよー!許可取れたらだけど・・・。」


「あー・・んじゃ俺が話すわ。健司も来たいんだろ?家に電話して許可取れ。俺も一緒に説明すっからさ。」


「あ、はいっ。悠馬さんも一緒に言ってくれるなら大丈夫だとは思いますけど・・・。」


「んじゃま、そうと決まったら買い物済ましちまおうぜー!」


「「おぉぉー!」」


っと薫と悠花の返事を受けて買い物の続きを開始したのだった。


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SIDE 健司


「はい、そうです。いきなりで申しわけないのですが母の用意したSPと貸し切りの範囲でのバーベキューとなります。」


今、俺が家に電話をかけて悠馬さんとそのクラスメイトに誘われた事を話したら最初は勿論反対された。

でも、俺も行きたかったし折角の誘いだしで久しぶりに我が儘を言わせてもらったら悠馬さんと話させろっとなったから変わって貰った。


「その後に暗くなってから花火をしてその後に解散となります、勿論帰りはこちらの方で送り届けますので安心して欲しいです。こちらのクラスメイトもお恥ずかしいのですが自分の顔が曇るのは嫌だと言う人達ばかりですので、健司君に関しても無理難題を押し付けるって事も無いと思われますし、仮にそうなった場合は自分が力ずくでも止めます。」


凄い事言ってる・・・。でもそれだけ参加して欲しいって思ってるって事なのかな?


「はい、はい。大丈夫です。ありがとうございます。」


おぉ?これは行けたかも・・・?


「健司、変われってさ。」


「あ、はい!・・・もしもし?うん、そう。悠馬さんのお母さんが確りと場所の確保とかSPとか付けてくれたみたいで安全だって。・・うん、大丈夫。終わり次第連絡するから、あんまり遅くならない様にも気を付ける、ありがと。うん、楽しむよ。それじゃ・・・。」


「悠馬さん、ありがとうございます。お陰でオッケー出ました。」


「うし、そんじゃ楽しもうな!初めてだろ?」


「はいっ!めっちゃ楽しみです!」


そうして俺は生まれて初めてのバーベキューに参加する事になった憧れの先輩と共に!


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