第124話 家庭科開始!

思いの外、しっかりした内容の時間を過ごして悠馬先輩の言ったことを皆で議論して、その中で「さっきポロッと言った数撃ちゃ当たる戦法だけど女性の身体を考えたら良いとは言えないんだよね、一人産み落とすごとに骨密度が下がるから数が増えれば増えるだけ弱くなってしまう。男女平等をうたうのであれば男子に複数を娶るって決めている分、複数人の出産の義務を付けないと駄目になるが自分の妻の身体が弱くなるのは許容できないからこれは無しだな、うんっ。」っと何だかんだで女性に優しい結論に至るのは悠馬先輩らしいな〜っと思いました、マル。


そして、次は家庭科っと言うことで稲穂くんを連れて私達は移動を開始したんだけど・・・。


あのですね?私達の後ろからお二人がですね?

お陰で私達四人は緊張でガチガチになって手と足が同時に前後してるんですよ・・・。

いくら昨日はお話したとはいえまだまだ慣れてないわけで・・・近くにいるのは嬉しいけど!嬉しいけど!

うぅぅ・・・、心臓がギュンギュンして痛いぃぃぃ。


「何か手と足が同時に動いてるけど大丈夫か?」


「だ、だだ、だい、だいだい、だいじゅびでしゅ!」


「だめじゃんっ!、私達が後ろに居るから緊張するのは分かるけど4人共次は家庭科でしょ?昨日の事があるから迷子にならないようにって思ってついてきてるのと私達も用事があるからね。」


星川先輩のツッコミを受けながら用事があるなら仕方ないし迷子になった前歴あるから反論出来ないけどもっ!でもっ!それならそれで前を歩いて欲しいです!言えないけどさ!!


「あの・・・えっと、星川先輩、聞いても良いですか?」


何とか空気を変えようとしてくれたのか、千里が話題を振ってくれたけど何を聞くんだろ?


「聞きたいことって何かな?千里さん。」


「あのですね!どうしたら星川先輩みたいに綺麗になれますか?!?!」


何聞いてるの・・・いやまぁ確かに綺麗だしおっぱい大きいし自信に満ち溢れてるし、おっぱい大きいし!ほんとどうしたらそこまで大きくなるの?


「綺麗ってっ///私はそんな言われるほど特別じゃ無いってっ///」


いやいや、その見た目で特別じゃ無いなんてあり得ないからっ!


「愛央。謙遜なのかも知れないが過ぎた謙遜は嫌味だぞ。」


うんうんうん!そーだーそーだー!私は全力で悠馬先輩の言葉に同意した、心の中でだけど!


「え、いやいや!そういうのじゃ無いって!」


「うん、それは分かってるけど俺がそれを許せない。

忘れてないか?愛央は特別な女の子だよ、今までも、これからも変わらない。」


「悠馬・・・////はぃ・・・///」


え?ぇぇえ?何この甘い雰囲気・・・もしかしてって思ってたけどやっぱりそうなのかな〜?むぅ・・・良いなぁ〜・・・。


「えっと、私の綺麗の理由だったよね?///何か特別なことをしてるわけじゃ無いかな〜。強いて言うなら・・・毎日全力で恋をしている事かな?」


毎日、全力で恋をする・・・。


「それってやっぱり悠馬先輩に・・・ですか?」


「うんっ!私は毎日、会えた日も会えない日も全力で恋をしてるよっ。」


そう言って悠馬先輩の腕に抱きついて幸せそうにはにかんだ笑顔で自信満々に答えた星川先輩は千里の言うとおりとても綺麗だった。

まぁ、その後「それなら俺も同じだな、毎日、愛央に恋してるから。」って言葉で先輩は顔をこれでもかって位に赤くして俯いてモジモジして、可愛かったです。


「えっと、もしかしてとは思ってましたけどお付き合いしてるんですか?」


涼が聞きたくても聞けなかった事をスパっと聞いてくれて、私の耳もダンボになった。


「そうだよ、涼ちゃん。他にも志保と清華と付き合ってる。」


3女神を全部・・・。


「やっぱりそうなんですね。とても羨ましいです!ところで悠馬先輩のお側にはまだ空きがありますか?!」


「ちょっ!目が血走ってて怖いって涼ちゃん。いやまぁ、確かにまだ空いてるといえば空いてるけどだからって簡単に増やすつもりは無いよ。」


「ですよね。そんな適当な事をする方だとは思えませんし思ってません。まだ空きがあるのが分かっただけで取り敢えずは十分ですっ!」


ふんすっ!って感じで両手でサムズアップしてみせた涼を見ながらまだチャンスあるなら頑張らないとっと思い直して同じ様に気合いをいれなおしていたら隣の千里も同じことしてて、お互いに顔を見合わせながら吹き出してしまうのでした。


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「着きましたね。ここで合ってますよね?悠馬先輩。」


そんな事を話しながら歩いていたら気付けば家庭科室の前に辿りついていました。


「おう。中に入りな〜。」


言われるまま扉を開けて中に入ればそこには・・・うん、居ると思ってました。星川先輩が居た時点で何処かには居ると思ってました。

悠馬先輩が向かってる時点で流石に分かってました。

天音先輩って部員なんですかぁ??


そんな疑問が口から出そうになったのを何とか堪えて横を見ると稲穂くんが思いっきり頭を下げてた。


「天音先輩!以前は申しわけありませんでした!!」


「ふふ。大丈夫ですよ、今の、いえ昨日からの貴方を見ていれば変わったことは良く理解できています。

ですから頭を上げてください、悠馬さんもお認めになってるんですから忘れることなく精進してくださいね?」


「はいっ!ありがとうございますっ!」


稲穂君の行動に中に居た人達が目を丸くして見てた。

私達も勿論そうなんだけど・・・どゆこと?


「悠馬が嬉しそうな顔してる・・・。」


「え?俺、そんな顔してた?」


「はいっ。してましたよ、悠馬さん。」


「そっかぁ・・・。」っと片手で後頭部を掻きながら照れてる・・・可愛いっ!


「あ、えっとその。皆さんもいきなり大声出して驚かせてしまってすいませんでした!」


「収集つかなくなるから、その辺でな?皆も分かってるから。」


「は、はいっ。」っと悠馬さんに肩を叩かれて稲穂君も照れくさそうにしてる。

何か・・来るものがある・・・。開いちゃいけない扉開きそう・・・・。


パンパンっ!「はーい!それじゃそろそろ始めますよー!」っと担当の先生の声が聞こえて参加者の皆さんがグループごとに固まって座る中、各グループにそれぞれ部員と思われる先輩が付いて、星川先輩と天音先輩と悠馬先輩の3人は揃って先生の近くについてた。


「それじゃ、今日はクレープでも作りましょうか。

女の子なんてスイーツで出来ているんです!どれだけ落ち込んでても砂糖!糖分!甘味!これ以上の特効薬何てありません!」


確かにそうだけどっ!その後がっ!後がぁぁぁぁぁ!!!


「と言う訳で生クリームを作る組みと生地や中に入れるフルーツのカットをする組とうまく分かれて付いてる先輩に頼りながら作ってみてくださいね?それじゃ~はじめてくださいー!」


先生の掛け声の後に私達もそれぞれ作業を始めようとして色々ぱっぱと決めようってなった時に、稲穂君が率先して言ってくれた。


「生クリームは俺が担当するよ、普段なら自動泡だて器使うけど今日は無いみたいだから力仕事になるし普段もやってるから任せて、出来ればボウルが動かない様に抑えてくれる人が一人欲しいな。」


「それなら私がやるよ。料理とか苦手だし・・・・。」


っと千里が立候補したのでそっちは任せる事にして私と涼も作業に入る事にした。


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