第122話 現代社会とは?
「はーい!それじゃ授業を始めます。」
時間になって教室に入ってきた担当の先生の掛け声で授業が始まりました。
「と言っても、中学生の皆さんに高校の内容をやっても仕方ないので本日は議題を出しますからその議題に関しての意見を述べてください。」
あぁ、確かに高校の内容をやっても仕方ないとは思っていたけど議題を出してもらって討論するならその方が良いかも。
「というわけで本日の議題は男女比についてでも話しましょうかっ!年頃の皆さんも勿論気になるでしょうし、ましてやこの学校を目指すと言うことは最初は違う目的だったとしても今は逆月くんが目当ての子が殆んどだと思います。」
うんうん!ってクラス中の女子が頷いてるのを見て先生も当然よねって顔してる。
「中には男子を目的に何て学校を何だと思ってるのかって人も居るかもしれません。ですが!私も勿論そうですが、人間は何か目的、目標を持ったほうが能力は上がりますし、効率も良くなります。その理由が憧れの男の子である!この事の何が悪いのか?っと私は思います。どんな綺麗事を言ったところで女性だけでは繁殖は出来ないのが人間です、種は必要なのは皆さん分かりますよね?」
確かにその通りだし種は必要なのは分かるけど、年頃乙女たちに言うな・・・。
皆して想像したのか顔を赤くしてるじゃないかっ!
「兎に角!ただ闇雲に目指すのでは無く何か目標を持って来年皆さんが我が校の門を潜ることを楽しみにしていますねっ!」
最後にウインクを一つして先生は最初の挨拶を締めくくった。
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「それでは、議題の通りですが、そうですね〜。男性を増やすためにはどうしたら良いのか?って話題にしましょうか。何か意見のある人は挙手してくださいね。」
最初は皆遠慮したりで中々意見も上がらなかったけど、その辺は流石は涼ちゃん!とでも言うべきか一番最初に「男性の医療体型の〜」っと自分の意見を述べて、それを皮切りにどんどん回りからも出始めた。
30分もする頃にはある程度の意見が出揃ってそこから今度は話し合っていくという流れみたい。
それらの議題は・・・。
1,男性の医療の充実。
2、今の法律の改正。
3,国からの補償。
4,遺伝子操作。
5,強制猥褻に対する法の厳格化
っと大まかに見てこの5つに分けられた。
「それでは、男性からの意見も聞いて見ましょうか!先ずはそちらの窓際の男子生徒さんからお願いします。」
「え?いや・・特には・・・・。僕の事は気にしないでください。」
ボソボソって感じで話しては居るけど良く分からない感じの人、って言うか居たんだってレベルで気付かなかった・・・。
「そ、そう・・・。ありがとうね。それじゃー・・そっちの君は・・・って昨日の勇敢な子じゃないっ!」
先生が稲穂君を見て昨日の子だって気付いたのか勇敢な子って褒めてる、確かに悠馬先輩が助けたとは言え最初に声を出したのは稲穂君だし、勇敢って評価は間違えてないね!うんうん!
「いや、俺なんて結局抑える事出来なかったし・・・。えっと・・稲穂 健司って言います。」
「稲穂君ね!最初に声をあげたのは貴方でしょ!それだけでも十分過ぎるほどよ。それにね、逆月君も褒めてたわ、「あいつが真っ先に立ち上がったから俺も動きやすかった、今回の件はあいつの頑張りの結果だ。本当に見直したよ。」ってね?だからもっと自信もって良いのよっ!」
「あ、ありがとう・・ございますっ///」
それだけ言って年上の女性に褒められたのと、悠馬先輩に褒められた?認められたのが嬉しいのか照れながらも少し涙ぐんでいた。
「それじゃ~改めて何か意見あるかな?」
「そ、そうですね・・・。医療云々に関してですけど、多分生命維持ってだけなら意味は無いと思います。」
「ふむふむ、どうしてそう思うの?」
「えっと、ですね。俺もまだダイエットの途中なんですけどちょっと前までもっと太っていたんです、それで悠馬さんと知り合う結果になった時に自分の夢がパティシエだって話してその時にお菓子作りは体力勝負だからもっと痩せろって言われたんですよ。」
うんうん。っと先生も回りも静かに聞いていて稲穂君は少しずつ話を進めて行った。
「それで、えっと。少しですけど痩せて気付いたんですけど身体も軽くなるし体調も良くなったしで結構良い事が多いんです。それで何が言いたいかって言うと・・肥満な男や不潔な男が多いのって甘やかされてるからなのを俺も実感してて・・・。だからその、医療云々って言うよりも体形なんかの身体に関するケアって言うか調整?とでも言えば良いですかね?そう言うのを優先するようになれば良いんじゃないかな?っと思います・・・。」
「うんうん、なるほどね!うん、稲穂君の考えは分かった。ありがとうっ。」
ニコリと笑顔でお礼を言ってきた先生の顔を見た稲穂君は真っ赤な顔をしてストンっと座り込んで緊張したのか大きく息を吐き出していた。
「他にはあるかな?まだ時間あるし何でもどうぞっ!・・・無いかな?」
皆してう~~んっと唸りながら考えてはいるけどこれ以上特に出て来るって事はなさそうな雰囲気だった。
「無さそうね。それじゃー・・・逆月君はどうかな?」
・・・・はっ?
先生がいきなりここには居ない人の名前を呼んだ、教室の後ろの方を見ながら・・・。
「そうですねぇ~・・・。出て来た意見にそれぞれコメントって言うか俺の考えをってのはまー出来ますけど。」
っと教室の後ろの方から憧れの人の声が聞こえて来て完全に思考が停止しながら・・ギギギっと音が鳴りそうな感じで首をまわして後ろを見てみたら・・・・。
「うんうん、それで良いからお願いできるかな?」
イタァァァァァァァァ?!?!?!?!いつの間に?!全く気付かなかった!!!!
「・・・・はぁ?!」「・・・・ひぃ?!」「・・・ふぅ・・・。」「ほぉぅ・・・。」
「皆の反応には突っ込まないのね・・・悠馬。」
星川先輩もいたぁぁぁぁぁぁ?!
「あぁ、いや。突っ込んでも仕方ないかなって~。それに分からない様に静かに入ってきたから想定内だし?先生もそれを理解してるからこう言う受け渡し方してきたんだろうしさ、てかそう言う愛央だってそうじゃんか。」
「まぁー・・・。」
「はいはい、イチャイチャ見せ付けなくて良いから逆月君のお話しお願いしてもいい?」
「う、うっす。せんせーこえーっす。えっとそれじゃー順番にですけど先ずはさっきの健司の話の追加って訳では無いですけど、体形を健康体にする理由ですが精子の運動能力にも関係してきます、身体が健康だと精子の運動性能も良くなりますね、それと女性が多いところでこんな事を言うのもちょっとアレだし現代社会と言うよりは保健体育になるんですが男性器の大きさも変わりますね。肥満だとそっちに必要な分の肉が回らなくなって結果的に小さくなる、小さくなると言う事は必要な部分まで届かないと言う事、届かないと言う事は必要な量を届けられないと言う事です。それはつまり妊娠する確率が下がると言う事になりますね。」
悠馬先輩の説明に皆が皆顔を真っ赤にして呼吸もどんどん荒くなって行く。
かくいう私もだし、千里も、涼ももう真っ赤も真っ赤である。
「そして二つ目と五つ目の法律の改正に関しては、国によって定められてる一定の年齢までに婚約者を決める事、決めないと国に勝手に決められるって言う事を先ずは撤廃するべきですね。」
うん?どう言う事だろ・・・。男性の比率が少なくて結婚しようとする人が少ないから国が決めて維持してるんじゃないのかな?
「ん-そうだなぁ~・・・。千里ちゃんに聞きたいんだけど、千里ちゃんの好みのタイプと正反対の男性と国によって無理やり決められて結婚させられて身体を重ねて子供を産みたいと思う?そして産んだとしてもその子供を愛して育てる自信はあるかな?中学生に聞く質問じゃないとは思うけど良かったら答えて貰えるかな?」
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