第117話 憧れとの邂逅

「ほ、星、川先輩・・・?」


「うん?私の事知ってるの?会った事あったっけ?」


「いえ、YouMaさんの側にられる3女神様って有名で、この子の推しなので・・・。」


「お、推しって・・・。てか女神・・・?中学生にも言われてるのそれ・・・。」っと星川先輩は恥ずかしそうに頬を指で搔きながらこちらに向かって歩いて来た。


「えっと、貴女達は迷子って事で良いのかな?多分説明会の参加者でしょ?」


「で、です!トイレ行ったのは良いんですけど道間違えちゃったみたいで・・・。」


「あ~この学校広いからね、連れて行ってあげるから着いてきて。改めて星川愛央だよ、宜しくね。」


「は、はい!門倉千里です!」「立花柚美です!」「小河原涼と言います。」


「うん、千里さんに柚美さんに涼さんね、よろしく。それにしても、トイレに行った帰りって言うのもまた・・・。」


くすくすと楽しそうに星川先輩は笑いながら話して私達を案内してくれてる。


「えっと、トイレに何かあるんですか?」


「あぁえっとね、私と悠馬が出会ったのも入試の日にトイレ行った時だったなーって思い出して。それがちょっと面白くてね。」


そう言った星川先輩は本当に楽しそうにその時の事を思い出しているみたい。


「そうなんですか?」


「うん♪戻る時にね。お互いによそ見しててぶつかっちゃったの、それで尻もちついた私を悠馬は助け起こしてくれて一緒に話しながら会場まで戻ってって感じ。」


「そ、そうだったんですね。てか呼び捨てで呼んでるんですか?」


「そだよ~。悠馬本人からそう言われて君付けから変えたの。すっごいはずかったけどね。」


「でも、私だけなんだよ。悠馬にそう呼んでくれって頼まれたの。」って嬉しそうに恥ずかしそうに星川先輩は話してくれたんだ。


「羨ましいです、星川先輩。私達もYouMaさんに憧れてますし・・・。」


「ん~今の在校生も皆そうだよ。今日の見学者もそうだろうしね。」


「です「そこに居たんですか、愛央さん。」よね~。・・・はぁ・・・?」


「あれ、志保さんどうしたの?」


「どうしたのじゃないです、もう始まりますよ。それなのに姿見えないから探しに来たんです。」


「あーごめんね。この子達が迷子になってたから案内してたの。道間違えたみたい。」


「あぁ、無駄に広いですしねこの学校。良かったですね、愛央さんが見つけてくれて。」


「あ、あの!天音志保先輩ですよね?私!小河原涼って言います!」


「え?えぇ、小河原さんですね。よろしくお願いしますって・・・貴女達は偶にお店に来てくれてますよね?」


「お、覚えてくれてたんですか?!」


「えぇ。特に意識したわけでは無いですが記憶に残ってます。」


「う、嬉しいです・・・。これだけでも今日は来た甲斐があります・・・。」


「すいません、この子、天音先輩推しなので・・・。」


「ふむふむ、千里さんが私で涼さんが志保さん、柚美さんはもしかして清華さん?」


「はい!そうです!伊集院先輩の綺麗さには憧れてます!」


「そっかー!ありがとね!「ふぁ?!」嬉しいよ。」


「い、いじゅ、伊集院先輩?!」


「清華さんも来たんですね。3女神揃っちゃったね。」


「何それ?愛央。」「何ですか?それ。」


「何かね、悠馬の側に居る私達は3女神って呼ばれてるみたいだよ。中学生からも。」


「女神って・・・///そう言えば明日香が言ってたっけか・・・。」「そんな大げさな・・・///会長が言ってましたね私達はそう呼ばれていると。」


まさかの3女神が揃ってしまった・・・、千里も涼もあんぐりと口を開けてぼけーっと見詰めてる。


「それは兎も角、着いたよ。もう時間無いし早く中に入ってね。」


「ええ、間に合って良かったです、ちゃんと話を聞いてくださいね。」


「機会あればゆっくり話そうね?じゃねっ。」


そう言って3人揃って袖の方へを歩いていって私達は3女神の見た目に目を奪われたまま暫く立ち尽くすのだった。


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その後何とか意識を取り戻した私達は急いで講堂の中に入って確保しておいた席に着いて開始を待って居た。


「ラッキーだったねぇ・・・。」


「本当に・・・。3人揃ってお会いできる何てね。」


「でも何で居たんだろ?実は役員だったとか?」


「ん~それは分からないけどもしかしたお手伝いとか?」


「あぁ、それはありそうね。YouMaさんの関係者って事であるかも?」


「だね。考えられるのはそれくらいかな?っていうか・・・あっつ・・・。」


私はそう呟いて視線を後方上部にむけるとそこには男子が多数見受けられた。


「はぁ・・。お貴族様ですねぇ~・・・。」


「気にしても仕方ないでしょ、全員が全員YouMaさんみたいなタイプでは無いんだし。」


それもそっかーっと涼の言葉に私と千里が納得していると講堂の壇上に一人の女生徒がマイクをもって現れた。


「ご来場の皆様、只今より清蘭高等学校説明会を開始いたします。先ず初めに清蘭高等学校生徒会長の、高坂明日香よりご挨拶がございます。」


そう言ってとても堂々とした綺麗な女性が同じように壇上に現れて挨拶をはじめた。


「皆様、おはようございます、只今ご紹介に預かりました、生徒会長の高坂明日香です。本日は早い時間にも関わらずわざわざ我が校にご足労戴き誠に感謝いたします。本日は私が司会、進行を務めさせていただきます。」


そう言ってマイクを持ったまま綺麗に一礼をした高坂会長の立派な姿に私達3人は言葉も無く憧れの目で見て居たんだ、でも・・・・。


「ざっけんなっ!YouMaさんをだせぇぇぇぇ!!」「女なんて求めてねーんだよ!」「俺等はYouMaさんが出るって言うから来てんだ!さっさとだせや!!!」


っと文句が飛び出した。でも何処にもYouMaさんが出る何て書いてないし学校側の説明でも無かったのは間違いない。何でそんな話になってるのか全く理解出来ない事を叫ぶ男子のせいでいきなり難航するのをげんなりとした目で私を含め周りも見て居た。


「もしかしてっと思ってたけどやっぱり沸いた・・・。」


「本当に子供ね・・・っていうかYouMaさんが出るなんて話は何処にも無かったでしょ。」


「あれだよきっと、行かせるためにあいつらのママが嘘ついたってところでしょ・・・。」


「「あぁ・・ありそう・・・。」」


「お静かに!お静かにお願いします!悠馬君が出演するなんて話は・・・「うるせーーーんだよ!てめぇぇらぁぁぁ!!!!黙ってろや!!」・・・あら?」


ぎょっとして声のした方に目に向けたら男子席にいた一人の男子が立ち上がって大声を出してた男子達に向かって怒鳴っていた・・・。


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