第109話 第17楽章 貴方が私の王子様
恋人にかぁ〜・・・そう言う流れだとは思ってたけど・・・。
嬉しいか嬉しくないかと言えば嬉しいのは間違いない、正直いつか言われるだろうっと思っては居たし、俺も愛央だけじゃ無く志保とも付き合いはじめた事でこの世界ではおかしい事じゃ無いって思えるようになってるからそれに応えるのはやぶさかでは無いし清華を他の誰かに渡したくはない。
だから確りと答えて応える為にもこれだけは確認しないと駄目だよな。
「はい、清華の気持ちは確りと伝わりました。俺は愛央と志保と付き合ってます。なので敢えて聞きます、そんな俺でも良いんですか?」
「うんっ。悠馬くんが・・んーんっ。悠馬くんじゃ無いと嫌です。私も恋人にしてください。」
胸の前で手を結びながら不安で震えてる清華に近づいて・・・。
「え・・・?ゆう・・ま・・・くん?」
ぎゅっと抱きしめて・・・・。
「こちらこそよろしくお願いします。俺も清華が大切で、一人の女の子として大好きです。俺の恋人になってください。」
「は、はいっ!はいっ!私も好きっ!悠馬くんが大好きっ!改めてよろしくお願いします!」
そう言ってぼろぼろと泣き始めた清華の頭を撫でながら見つめて俺の視線に気付いた清華が・・・すっと軽く背伸びをしてきて・・・。
「んっ。」
ちゅっとキスを交わした・・・。
「ありがとう、受け入れてくれて・・・。凄い嬉しい・・・。」
「俺の方こそ好きになってくれてありがとな。」
「うん!うんっ!これから宜しくねっ!私の大好きな王子様っ!」
そう言ってまるで華が咲いたかのようなとても綺麗な笑顔で清華は幸せそうに微笑んだのだった。
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「「・・・・・・・。」」
清華を抱きしめたまま、清華に抱きしめられたまま静かな時間が過ぎていく。
「んっ。やっと分かった。」
「分かったって、何が?」
「愛央と志保の二人が言ってたの。悠馬くんとくっつくと今まで感じたことの無い幸せを感じるって。」
「あ〜確かに愛央も志保も言ってたな。俺も嬉しいから分かるっちゃ分かるな。」
「良かった・・・。私、うぅん、私達だけじゃなくて。」
「同じだな。あのな、清華・・・。」
「な〜に〜?」
「こうやって幸せは感じさせる事は出来てるかもだけど、俺は清華を幸せにしてやるとは言えない。」
「うん?一緒にいれるだけで幸せだよ?愛央も志保もそこは変わらないよ?」
「それは、俺もそうだけどそうじゃなくて一緒に、これから一緒に幸せを作っていこう。俺と清華と愛央と志保と4人でさ。4人が納得出来るように幸せを作っていこうなっ。」
「うんっ、うんっ!一緒にねっ!悠馬くん!大好きっ!!」
ガバっと本当に嬉しそうな笑顔で俺の胸に改めて飛び込んできた清華を抱きしめ直してナデナデしながら時間が過ぎていった。
「明日、何か予定はある?無ければ早速デートしない?」
「うんっ!行きたい!はぁぁ〜こんなに幸せで良いのかな〜・・・。」
なんだそれ?って笑いながら何処に行くかな〜っと考えていたらナンカキコエテキタゾ・・・。
「ちょっ・・・おもっ・・・重いってっ」
「もうー!見えないからもうちょっと屈んでっっ」
「愛央さん、少しだけ前に出て・・・。」
「だからっ、志保さんも菜月ちゃんも重たいってば・・・。」
「「重たくないっ!「です!」」」
はぁ〜・・・何してんねん。清華も苦笑いしてるし・・・。
俺と清華はお互いに顔を見合わせてどちらからともなく頷いた後に騒いでて俺達の動きに気付いてないお馬鹿さん達の元に向かった。
「3人とも何してるの〜?」
清華が笑顔のまま青筋浮かべた顔で声は普通でってとても器用な事をしながら問いかける。
「いや〜大丈夫だとは思うけど流石にしん・・・ぱ・・・い・・・で?」
っとは愛央の弁
「悠馬さんのお嫁さんになり隊としては初期メンバーの事は気に・・・なる・・・のは仕方ない・・・かと・・・?」
っとは志保の弁
「新しい義姉さんが増えるかもって瀬戸際だし妹としては・・・きに・・・なる・・・し?」
っとは菜月の弁
「ふ〜〜〜〜〜ん、そーなんだー。」
「いや、あのね?清華さん「義姉さん」」
「取り敢えず中に戻りましょうか。ね?3人とも?」
「「「は、はひっっ。」」」
「はぁぁ・・・覗くならバレない様にしろっての・・・。」
3人を押しながら清華と共に店内に戻って・・・俺が少し離れたところで「3人ともそこで正座!!!」っと清華の怒鳴り声が響き渡ったのだった。
やれやれ、声を出さなきゃバレなかっただろうに・・・「覗くとか何考えてっ!」大体にして愛央も志保も見られてないだろに告白の時、「大体にして何で私の時だけ覗いてるの!二人共、覗かれたりしなかったし邪魔もされなかったでしょ?!」・・・ほんそれな。
「これは長くなりそうだ・・・おっと?どったの?早苗さん。」
「いや・・・清華のあんな姿初めて見たなぁ~って・・・。」
「なるほど、俺等の前じゃあんな感じに無邪気?とでも言えば良いか?って感じですよ。かと言って子供な訳でも無いですし良い関係性だと俺は思ってますよ。」
「そっか。うん、あんな清華も居るんですね・・・っとそれは兎も角、清華を受け入れてくれてありがとうございます。」
「別にお礼を言われる事じゃ無いですよ、清華と過ごして惚れない男は居ないですって、それに何より・・・俺がそうしたかったんです。」
「そんな風に言ってくれる人が居る清華が羨ましいです・・・。」
「早苗さんだってもう俺達の仲間ですよ、それと君達も・・・ねっ。」
その言葉に早苗さんも、中学生達もとても嬉しそうな顔で頷いてくれたのを確認した後に、そろそろ許してやらないと可哀そうだと思い清華を止める事にした。
「清華ー!その辺で勘弁してやれー!3人とも清華を心配してたのもあんだからさ。」
「むぅ。悠馬くんがそう言うなら・・・。」
お説教が止んで3人共あきらかに「ほっ。」っとした顔をしたのを見た清華が「でも!次は無いからねっ?!」って清華の言葉に揃って「はひっ!!!」って返事をしていたのだった。
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そして、そこそこの時間になったところでいい加減お開きにしようって事になったんだが・・・。
「ねねっ!清華義姉さんっ!今日はお泊りしませんか!!」
「お泊り?!何でいきなり・・・。」
「え?だって明日はデートするんですよね?それなら泊まって、明日も一緒に過ごしてその後に帰ればいいじゃないですかっ!」
「いやでも、着替えとかも無いし流石にそれは・・・ね・・?」
「ん~そうねぇ~。一度帰って着替えとかを持って改めて来れば良いんじゃないかしら?伶佳さんが許可すればだけど。」
流石にそれは・・・愛央の時じゃ無いけど我慢出来ないよ俺・・・。
あのおっぱいを好きに出来るとなったら・・・ねぇ~?挟んで、挟まって、挟んで貰うよ?意味深な意味でな?誰に聞いてるのか知らんけど・・・・。
「そうねぇ~・・・。良いんじゃない?折角だし清華も離れたくは無いだろうしねぇ?」
ニヤニヤとしながら実の娘を揶揄う母親。
そして真っ赤になりながらもムキになって反論する娘。
「はいはい、そこまで、そこまで。来るなら構わないし俺は待ってるよ。どうせ明日になったら会うんだしそれが今夜から一緒ってなるだけだしな。」
「えっと・・・良いの?「当然。」・・・うんっ。えっと、愛央と志保も・・・良い?」
「「勿論ですっ。」」
「ありがとっ。それじゃ~・・・お世話になりますっ。」
「うん、そんじゃ待ってるね。また後で・・・・。」
そう言って母親と菜月と連れ立って俺は一足先にステイルを後にするのだった。
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