第84話 レッツパーティー!

そして土曜日・・・無事に退院した俺はステイルに居る。

俺の退院に合わせて土曜日も急遽、お休みにして退院祝いと志保が無事で良かったってのと、お疲れ様会を全部やってしまおうー!ってなった訳だ。


「志保ー?俺も手伝うよ?」


「駄目です、座ってコーヒー飲んで待っててください。まだ退院しただけなんですから!」


確かにまだ包帯だのシップだの色々付いてるけどさ・・・。

良いじゃんー身体なまってるんだよ~・・・。


「あはは・・・志保さんが厳しいっ。悠馬も諦めよ?」


「そうそう!諦めるのも大事だよ?それに志保ちゃんも有希華さんも今日の為に気合入ってるからね~。」


うん、気合い入ってるのは見てれば分かる、すっごい勢いで色々完成していってるし・・・、多すぎませんかね?


チリンチリーン♪


「お邪魔しまーす、お招きありがとうございます!」


「失礼します、本日はお招きありがとうございます。」


「足立さんと狭山さん、お二人も参加なんですね。」


「お呼ばれしましたので折角だと思いまして。」


「お二人共いらっしゃいませ!もう少しかかりますのでお待ちくださいね。」


っと志保が直ぐにコーヒーを二人分持ってきて足立さん達も俺達の近くに座って雑談をし始めて直ぐにまたチリンチリーンっと扉が開く音が鳴って菜月と母さんも合流、人員としては全員がこれで揃ったことになる。


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「それでは!悠馬くんの退院と志保が無事で良かったのと雑誌掲載と大盛況お疲れ様会を開始しまーす!皆さんコップを持ってください!」


「色々ありすぎて・・・長いっ!」


「ですねっ。でも、本当に悠馬さんが無事で良かった、退院出来て良かったです。」


「うん、ありがとな。なんかもう兎に角かんぱーーいっ!」


「「「「「「「かんぱーーーーいっ!」」」」」」」


チンッとグラスを当てる音があっちこっちから響いてそれぞれがそれぞれと会話を始めてる、何か一つでもボタンを掛け間違えていたらこの光景は無かったんだ、そう考えれば大変ではあったしあいつらの終わりにはモヤッとする部分もあるけど多分最適解だったんじゃないか?って思える光景が俺の前に広がっていた。


「悠馬っ!ボーッとしてどうしたの?怪我痛む?」


「大丈夫。たださ、この光景を守れて良かったなって思ったんだ。」


「うんっ!何か一つでも間違えていたら誰かが欠けていたかもしれない、それは志保さんだったり私だったり清華先輩だったり、悠馬だったり。」


「そうだな、だからこそ良かったってしみじみと思っててさ。」


ぎゅっと愛央の手を握って二人で静かにこの光景を眺める、これを皆で守ったんだって言葉にしなくても愛央の手からはそれが伝わってきた。


その後、俺から離れて行った愛央の代わりに清華先輩が今度は側にきた。


「大丈夫?悠馬くん。」


「ははっ、大丈夫ですって。愛央も一言目は怪我痛む?だったな〜。」


「そりゃそうだよ・・・。部屋に入った時に悠馬くんが角材で殴られてて私達がどれだけ焦ったと思う?どれだけあいつを憎いって思ったと思う?直ぐにでも駆けつけて庇ったりするのどれだけ我慢したと思うのよ・・・。」


「んっ。そうだよね、ごめん。ほんと今回は反省したしやりすぎたなって思ってます。」


「それなら良いけど、悠馬くんだしなぁ〜。また何かやらかしそうだしなぁ〜?」


「いやいや、流石に俺もこれを毎回は勘弁ですよ?」


「それはそうだろうけど・・・。まぁでも、あれはかっこよかったよ?」


「あれって何ですか?」


「天音!志保!って志保ちゃんに叫んだやつっ!」


「うっ///あれは何というか・・・///」


「良かったと思うよ、あれのお陰で志保ちゃんも覚悟決まったっぽかったし悠馬くんのお陰で間違わなかったのだけは間違い無いから。」


「だったら、良いんですけどね。俺が志保の背中を押せたならそれは嬉しいですよ。」


「押すどころじゃ無かったでしょうにっ。あーっ!悠馬くん照れてるでしょ?」


「キノセイデス。」


クスクスと清華先輩は笑いながら菜月に呼ばれたのを機に離れて行ったのと入れ替わりに有希華さんが俺の側に来て話し始めた。


「先ずは、色々とありがとう。それと志保の為に怪我までさせてしまってごめんなさい。」


「いえいえ、俺の方こそ迷惑かけてすいませんでした。」


しっかりと頭を下げて謝罪して有希華さんも同じようにしててお互いに謝罪合戦になってるのに二人して顔を見合わせて噴き出した。


「ここまでって事にしましょうかっ。怪我はあれですよ名誉の負傷ってやつです。」


「名誉の負傷って・・・。全くっ。」


っと有希華さんは仕方ないなぁ~って顔しながらもやっぱり親の顔もしてて・・・。


「本当に無理だけはしないでね?悠馬君に何かあれば悲しむのはここに居る人達だけじゃ無いんだからね?」


「はい、肝に銘じます。何と言うか俺も今回は流石に余裕なかったので・・・。あの、有希華さん・・・。」


「うん?どうしたの?」


「志保の事なんですけど・・・。」


「うん、これからも宜しくねっ。あの子が悠馬君に気持ちを伝えたら受け入れてくれると親としては嬉しいかな。」


「良いんですか?俺には既に愛央って恋人がいます。愛央も志保なら構わないとは言ってくれてますけど・・・。」


「勿論よっ。」


「分かりました。もしもそうなった時は俺も真剣に答えます。」


「うんうん!それで良いよっ!そう言う所も悠馬君の魅力よねぇ~。後10年私が若ければなぁ~っ。」


10年で足りるのか・・・?って思ったけどもあえて口には出さない。


「それでも未成年に手を出したら駄目でしょう・・・。」


「バレなきゃ良いのよ!バレなきゃ!何てね?」


最後にそうふざけながら有希華さんは俺から離れて行くのだった、満面の笑みを浮かべたまま。


その後、足立さんと狭山さんとも話をして騒がしくも楽しい時間は過ぎて行く。

俺は少し離れた所からその景色を眺めてた。

本当に、大変ではあったけど上手く事が進んで良かった、この景色を守れたことが本当に嬉しいと心から・・・。


「もうー!悠馬ってば何一人離れて黄昏れてるの!こっちきてよ~!」


「悠馬さん!早く来てください!無くなっちゃいますよー!」


「悠馬くん!ほらほらっ!一緒に食べよっ!」


「おうっ!今行くよーっ!」


そう言って俺は俺の大切な人達の輪の中に・・・自分でも分かる位の笑顔を浮かべたままパーティーの終わりまで精一杯楽しむのだった。


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日曜日の競馬で店長が500円が30万に化けたそうです、うらやまけしからんですたいっ!








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