第68話 お嫁さんになり隊と逆月家

~悠馬君のお嫁さんになり隊~


:星川さん、清華先輩こんばんわ。


:お?志保ちゃんこんばんわ。どうしたのー?って言うかさっきの写真!


:それについてのお話なんですけど、星川さんは・・・・?


:反応無いね。見てないっぽいし後で見るだろうし進めてて良いんじゃない?


:そうですね。それでなんですが今日は悠馬さんと一緒だったのですけどその途中で足立さんって言う雑誌の記者さんがいらっしゃりまして。


:雑誌の記者さん?なんの雑誌なの。


:旅行雑誌の記者さんです、街の隠れた名店とかの紹介をしている雑誌みたいです。それを受ける事になったんですけど、そのコーナーの一つで街のイケメンを紹介するってのを作るって事で一緒にいた悠馬さんを・・・・。


:それは、不味くない?ただでさえ知名度上がってるしさ・・・。


:はい、悠馬さんのほうのはお母様の判断次第ですけど悠馬さん本人はやりたがってましたね。


:それであの写真って事ですか・・・・w


:はいwいつの間にか姿が見えなくなって気付いたらあの恰好を・・・・。


:悠馬君らしいって言うか・・・・w


:ですね。多分ですけど悠馬さんもやる事になると思いますけど、流石に心配はつきませんね。


:だね・・・。何処に居るってのが明確に分かったら大変になるよね。


:はい。そこだけは本当に心配です。それと記事を嘘にしないためにもお手伝いと言う形でたまに入って下さるそうです。


:それは志保ちゃん的には良かったけど他の女が寄ってくるから悪くもあるねぇ・・・


:星川さん的にもよろしくは無いでしょうね。


:そこだけは仕方ないけど!やだ!悠馬が他にっとは思ってないけど〜やだ!


:あら、こんばんわ。


:愛央ちゃん、こんばんわ。


:二人共こんばんわ〜。悠馬と話してて反応遅くなっちゃった。


:悠馬さんとお話してたんですね、それなら話は聞いてますか?


:うん、聞いたよー。志保の力になれるなら母さんの判断無視してでもやりたいって言ってたよ。


:悠馬君らしいねwでも、本当に大丈夫かな?


:思ったんだけど、悠馬がお手伝いでお店に出る時は私達も一緒に出れば大丈夫じゃないかな?


:あぁ、そうですね。確かにそうすれば・・・。


:えっと、私もいいの?


:清華先輩も手伝って下さい。私と星川さんだけだと、絶対に回らなくなりそうなので。


:ん。混ぜてくれてありがとね!


:何ですかそれ?当たり前じゃないですか。


:あはは、そうなんだけど良いのかな〜って思っちゃって・・・。


:変な遠慮は無しです!無し!それはそれとして、志保さん。


:はい?どうしました、星川さん。


:悠馬に告白しないの?


:えっと・・・本当に良いのでしょうか?星川さんは気にならないんですか?


:んー。一つ条件をのんでくれたら構わないよっ!


:条件ですか?


:うんうん。いい加減私の事名前で呼んでよ〜。それが条件です!


:そう言われると名字で固定しちゃってましたね。


:同じ人の彼女になるんだから名前で呼ぶことっ!


:はい・・。分かりました。改めてよろしくお願いします、愛央さん。


:それなら私は愛央って呼び捨てにすれば告白しても良いの〜?


:良いですよ?清華先輩が上手く行ったら清華さんって呼びますね!


:後は敬語も無しね?


:分かりましたっ!って、まずは志保さんですよ?!


:分かってるってw流石にそこは順番守るよw


:あの、何となくで流してしまいましたけどそもそもにして、成功するっというか、受け入れていただけるとは・・・・。


:何言ってるのっ!志保さんなら大丈夫っ!


:そうそう!それに志保ちゃんに上手く行って貰わないと私が困るっ!w


:それはそうかもしれませんけど・・・。


:とにかくっ!頑張って!絶対大丈夫だからっ!


:はい・・・。チャンスは逃さないようにします。あ、でも・・・私はどうやら神様に嫌われているかもしれません・・・。


:どう言う事?


実はですね、今日何度か悠馬さんに私をどう思っているか聞こうと思ってですね・・・。


:うんうん、それでどうしたの?


:その度に・・・邪魔が・・・。


:ぇぇぇぇ・・・。


:一回目はその記者さんで、二回目は母に・・・。


:きっとあれだよ!今はまだその時では無い・・・的な?


:愛央ちゃん・・・。


:愛央さん・・・。


:うっ・・・。だって!そうとしか思えなかったんだもんっ!


:何となくは分かりますが・・・。


:ん-・・・焦るな!ってお達しかもよ?志保ちゃん。


:そう言われるとそんな気もしてきました・・・。


:私が言ったら飽きれたくせに・・・。


:ふふっ。ごめんなさい、愛央さん。


:まぁー良いけど・・、何にしても絶対に志保さんなら大丈夫だから自信持ってっ!


っと愛央さんに励まれながらこの日のお話は終わったのでした。

私の心に強い決意を産み付けて・・・。


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帰宅後、夕飯の準備をしながら母さんと菜月に今日の事を話してた。


「それで、兄さんはやってみたいと思ってるの?」


「そうだね。俺自身もやって見たいとは思うけど何よりも志保の家の為になるなら手を貸したいなって思ってる。」


「志保さんかぁ~・・・。兄さんの気持ちも分かるけど色々と危険が増えちゃうのは間違いないの分かってる?」


「それは勿論な。今よりも知名度上がれば今までYouMaを知らなかったやつも知るかもしれないし俺が住んでる地域も特定されるな。」


「そこまで分かっててそれでもやりたいの?悠ちゃん。」


「足立さん・・・雑誌の記者さんね、その人が言ってたんだけど一般人で俺みたいに精力的に活動してる人って居ないから先駆者って訳じゃ無いけど話題のYouMaがやれば他の男性も表に出る様になるかもしれないって話しててさそれ聞いて確かにその面もあるなーって思ったんだよ。」


「それはそうかも知れないけど。でも、私はやっぱり不安の方が強いかな。」


「そうね、私もそこは心配ね。そっちの事はどう考えてるの?」


「最初は俺だけの為のコーナーって予定だったんだけどそれだと色々と不味いってんで志保のお店のお手伝いをたまにするってていで紹介すれば1コーナーでもおかしくはないし、仮に俺に会いに来たとしてもたまのお手伝いだから居なくても仕方ない、居たらラッキーって事で良い訳も出来るしそう言う記事にしてもらうって事にしてる。それに思うんだけどね?YouMaが何処の誰か何てのはその内バレるでしょ。だからそれが早いか遅いかってだけの話だと思う。正直、徹底的に引きこもってでも居ない限り危険何ていつ何時来るか分からないのも事実でしょ?」


俺の言葉に「「う~~~~ん。」」っと二人揃って頭を捻り始めたのを尻目に夕飯の準備を終わらせて並べながら、続きを話す。


「一応、週明けに母さんの会社に連絡が行くはずだから、対応はお願いね。流石に俺の一存じゃ決められないって伝えて母さんの会社の連絡先を教えたからさ。俺としては、カフェの店員をするってのはやって見たいって思ってた事の一つだし志保の力になれるならなりたい。それと・・・・、これが俺がしてみた格好の写真ね。」


昼間に撮った写メを二人に見せながら席に着いた。


「わわわっ!兄さんかっこいいいいいいいい!」


「悠ちゃんかっこよすぎるわ・・・。っと足立さんから連絡あるのは分かったわ。」


「うん、取り合えず足立さんと話してみてから判断して欲しいかな。俺としては信用しても大丈夫な人だとは思った。それにさ、足立さんに言われて思ったんだけど。YouMaとして世間を騒がせたりしたのは事実なんだよ、俺にその気があった無かったは別にして。そんな俺が愛央を筆頭に志保や清華先輩とかに関わった結果、志保の家にこんな話が来た。だから責任を果たすってのともまた違うかもだけどやれることはやりたいと思う、YouMaとしても、一人の悠馬としても。」


それが自由にやってる俺の責任だと思うし自由には責任が伴うってのは誰の言葉だったか。


「わかったわ。兎に角、連絡があったら話してみるわね。」


「うん、宜しくね。」っと話しながら家族で夕飯を食べて志保との時間やら愛央とはどうなのかやら清華先輩の事はどうなのかっと話して過ごした。


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SIDE 葵


ぽけーっと「部屋に戻って愛央と電話してくる。」っと歩いていった悠ちゃんの背中を菜月ちゃんは眺めてた。


「ねぇ、ママ。兄さんってあんなに大人だったっけ?」


「さっきのでしょ?びっくりしたわね。男の子って気付かない内に大人になるのね・・・。」


「それとはまた違う気がするんだけど・・・?何ていうか大人の人と話してるような雰囲気を感じて兄さんに見えなかった・・・。」


確かに責任云々を話してる時の悠ちゃんは大人の男性に見えた。最愛の息子では無くとても頼り甲斐のある一人の男性に見えたのは事実だった。


「それでも、やっぱり悠ちゃんよ。頼りになる最愛の息子には変わらないわ。」


「うん、最高の兄さん!でもな〜、愛央さん羨ましぃ〜。兄さんの赤ちゃん産めるって部分はどうしても妬いちゃうな〜。はぁ・・・・。」


「そこなの・・・?」「兄さんを知った女はそう思うって〜!」っと同じ女として分からなくもない事を言う菜月を宥めながらどうすべきかしらねぇ〜っと考えを巡らせるのだった。


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