第67話 理解した明確な思い
俺と志保の雰囲気が良い感じになってる所に話し合いを終わらせた有希華さんと足立さんが近寄ってきた。
「待たせてごめんね。取材受ける事にしたわ。」
「それで・・・ですね。悠馬さんにもお話しがありまして・・・。」
「俺にですか?なんでしょ?」
「えっとですね、街のイケメンを紹介するってコーナーを作ろうと思ってまして。他の男性と違って精力的に動いてる男性何て居ませんので是非ともと思いまして・・・。」
「えーっと、つまり雑誌のコーナーのモデルをして欲しいって事ですか?」
「はい、如何でしょう・・・?」
ふむふむ、面白そうだとは思うが・・・俺の一存ではな~・・・。
「待ってください。それは余りにも危険なのでは?ただでさえYouMa様何て呼ばれで有名人になってるんですよ。それなのにそんなモデル何てして今よりも知名度が上がったらどんな危険が迫るか未知数です。看過出来ません!」
「志保・・・。」
これはちょっとって言うかかなり感動ものだな・・・。あの志保がここまでムキになってくれるなんてな・・・。うん、決めた!志保の力になるっ!
「確かにその可能性もありますし、危険性も理解しています。ですが、そう言うコーナーで更に表に出る様になれば他の街の男性も、この街の男性ももっと表に出てくるようになると思いまして、先駆者と言い方は大げさかもしれませんが・・・。」
「でも!それを悠馬さんがやる必要はないでしょう?!それこそ今テレビに出ている芸能人がすれば良い事では無いですか?!」
「志保ちゃん、落ち着いて。」
「お母さん・・・。って・・・あら?悠馬さんは・・・?」
「じゃーーーーんっ!どやぁ!」
言い合いになってるのを尻目にお店のエプロンを借りて腰から撒いて袖をまくり上げて胸元を少し開いて頭には何故かあったバンダナを巻いて店員風にして出てみた。
「「「ひゃぉむひえどもえふえぇぇぇええええっ!!!??」」」
俺の胸元、二の腕を見て顔を真っ赤にして叫び声をあげたんだが・・・・どんな叫び声よ・・・。
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「はい、すいません。落ち着きましたけど・・・悠馬さんはいきなりすぎます。」
「「うんうん」」っと、有希華さんと足立さんが激しく頷きながら志保に同意してた。
「いや、モデルって言うから折角だしこのお店の店員って体にすれば雑誌の1コーナーでもおかしくないかなーっと?そうすれば俺一人のコーナーを作るよりは雑誌の中のコーナーとしてもおかしくは無いかと思いまして。」
「確かに・・・・。それならおかしくは無いですね。と言う事は受けて下さるのでしょうか?」
「俺としてはやって見たいですけど、一応先に母親に許可を取って貰えますか?
俺からも口は利いておきますので、母の許可が下りないと流石にどうかと思うので。」
「それもそうですね。分かりました、連絡先をお願いします。」
「あの、悠馬君。本当に良いの?こっちとしては助かるんだけど・・・。でもこれをやっちゃうとたまにはお手伝いに入って貰わないと記事が嘘になっちゃうんじゃ?」
「あぁ、そこは許可の有無次第ですけど別に良いですよ。バイト扱いじゃ無くて良いのであくまでもたまーにするお手伝いって程度の記事にして貰えれば筋は通るし俺が居ればラッキー位に落ち着きません?」
「それはそうですけど・・・。でも・・・。」
「それに、こう言うの結構憧れてたんだよね、カフェの店員さんってさ。それに自分で言うのも何なんだけど似合ってない?」
立ち上がってくるっと回って改めて見せてみた。
「似合ってますけど////看板店員って感じですけどもっ////」
「まーまー!母親の判断次第では出来ないしレアな姿になるかも?そだ!写真撮ろうよー志保!」
「えっ?えっ?」っと混乱してる志保の手を引いてスマホを出して俺と志保の2ショットを撮ったり一人の自撮りしたりして愛央と清華先輩と志保とのグループに流したのだった。
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SIDE 志保
お店への取材と悠馬さんのモデル、とんでもない事になった気がします・・・・。
悠馬さんと一緒の時間を過ごせたのはとても幸せでしたし、素敵な時間でしたし、何故か変な話になりましたけど必ず私の元に戻ってくると言う約束も交わしました・・・。
「それに、この2ショットも・・・///」
悠馬さんの事ですから特に気にせずに撮ったんでしょうけどね・・・。
それでも私には掛け替えのない一枚、宝物です。
星川さんが恋人になった事で悠馬さんが本当に女性に嫌悪を持って無い事が証明されて、自分も自分もっと大騒ぎになりました。
「それでも、私達が居るから周りはまだ遠慮しているようには見えますね。
まぁ、そのお陰で今の立ち位置があって守られてる訳ですけど・・・。」
私は・・・あの日。受験の日に先に受付をする事を謝罪していた悠馬さんを見て気になって、星川さんを助けてる悠馬さんを見て更に・・・。
そして・・・、試験終わりにお知り合いになれて話をして付き合いが始まって、同じ時間を過ごす様になる事で悠馬さんを更に知って・・・。
「やっぱり、私は・・・。悠馬さんの笑顔が好きです。悠馬さんの優しさが好きです。悠馬さんと一緒に過ごす時間が好きです。誰かの為に自分の大切な物、大切な人の為に怒れる悠馬さんが好きです。」
悠馬さんとこれからもずっと一緒に居たいです。
私、天音志保は、逆月悠馬さんが、一人の男性として愛しいです。
「何度考えてみても、やっぱり変わらないですね・・・。」
よしっと一人気合いを入れなおして今日の事を二人に報告するのでした。
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