第60話 純潔がぁぁぁぁぁ!?

GWも開けて今日からまた登校日、俺は着替えてご飯食べて、菜月と母さんと朝の時間を過ごした後に一緒に家から出た。


「それじゃ、悠ちゃん騒ぎになるとは思うけど気をつけてね?」


「義姉さんも大変だぁー。兄さんも色々聞かれるだろうけど・・・。」


「ある程度は覚悟してるさ、二人も気を付けて行ってきてな。」


「「はーい!いってきまーすっ!」」


っと俺と菜月は逆方向に母さんは車で、それぞれ動き始めた。


「悠馬ー!おっはよっ!」


「悠馬君、おはようー。」


「清華先輩おはようです。」


「愛央も、おはよっ。」


愛央が直ぐに俺の手を取って恋人繋ぎをしてきたのを見て、俺は直ぐに手を離した。


「むぅ・・・。何で離すかな〜!!」


「あ、いやほら!愛央が酷く言われないかなって気になってさ。」


そう言って手を離した俺を見詰めながら愛央は自分から俺の手を取り直して繋ぎ直した。


「大丈夫!悠馬に愛されて、繋がりを感じてるから何も怖くない、私には悠馬がいるもん!だから・・・ね?」


「ん、そうだな。気にしすぎた、すまん。」


「んふふ〜♪悠馬でも、そんな風に気にしちゃうこと在るんだね~っ。新鮮だし何か可愛いっ!」


「うっさいし///。自分の惚れた女の安全を考えるのは当たり前だっつーの!」


「ぁぅ、その言い方は卑怯////」


「んっんっ!二人共私が居ること忘れてますよね~?」


清華先輩のジト~っとした視線を受けて俺達は揃って・・・・。


「「ソンナコトアリマセンヨー。」」


片言になりながらその視線から逃げるのだった・・・・。

そして途中から志保と合流して直ぐに清華先輩が志保にさっきのやり取りを報告した事で朝から志保にもジト~っとした視線を送られることになって俺と愛央は微妙に肩身が狭くなったのでしたっ。


さて・・・学校が近くなってきたが、ヤバいなこれ。

めっちゃ見られてるのは何時もの事としても、視線が俺と愛央の手の繋ぎ方を見てるのがもろ分かりである。


「見られてますね・・・。」


「見られてるね・・・。」


「ちょっと、予想を超えてたかも・・・。悠馬の事を見てて繋ぎ方まで気にしないと思ってたんだけど・・・。」


「ハハ・・・ハハハ・・・、大袈裟な反応過ぎないか?」


「ちょっとあれ・・・まさか、伝説の・・・。」「極々一部の超勝ち組の中でも更に極一部しか出来ないと言われる・・・伝説のアレ?!」「ごい゛びどづな゛ぎぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛?!」「好きを舐めるな!は星川宛だった?!」「あの曲もそう言う事?!」などなど・・・、そこまで騒がなくてもって位に騒がれた・・・。


「外でこれって校内はどうなるんだ・・・・。」


「た、確かにちょっと不安だね・・・。」


「好きを舐めるな!もあるしねぇ~・・・。」


「清華先輩!それは言わないで!」


「むぅ・・、絶対に忘れてあげないもんねー!あんな情熱的なのっ!私の不安も何もかも全部吹っ飛ばしてくれた言葉だもんっ!」


「いや、忘れなくて良いんだけど・・・、俺も恥ずかしいんだよっ///愛央を手放したくない、愛央と離れたくないって一心で・・・///」


「ゆ、悠馬・・・///・・・ばかっ///ありがとっ////」


「「「かっはっっっっ。」」」「「「あ、あま、あまぃ?!・・・ごふぅっ。」」」


「二人共・・・。あのねぇ~・・・。」


「場所を考えましょうね?・・・ね?」


「「ハイ、スイマセン。」」


俺と愛央の雰囲気でナニかを吐き出した連中を放置して俺達は登校するのだった・・・、志保と清華先輩に微妙にジト目むけられながら・・・。


玄関に入って靴を履き替えて別れる階段の所で俺は話し始める。


「さって、それじゃまた後で。大変そうだ今日・・・。」


「あはは・・・取り敢えずお昼にでもだね、三人共またね。」


先ずは清華先輩と別れて教室の方に歩きながら会話を続けて。


「悠馬さんも気を付けてくださいね、また、お昼に。」


「気をつけてね、悠馬。・・・大好きっ!」


っと俺に近寄って頬に軽くキスをして、愛央は自分の教室に逃げ込んだ。


「今のはずるいだろ〜?ったく。」


ニヤニヤするのを止められずに俺も自分の教室の扉を開け放ったのだった・・・


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SIDE 愛央


「皆おはよー!久しぶりー!」


「おはようございます、皆さん。」


私と志保さんの挨拶に教室に居た人達が一斉にギンッっとでも音が鳴りそうな勢いで私を睨みつけた。


「ぅっ・・・。ナニカナ〜?皆怖いよ〜?」


「愛央ちゃん、言わなくても分かるよね?詳しく教えてもらいますよね?・・・・ね?ね?ね?」


ひぃぃぃぃぃ!!ホラー映画も真っ青な迫力と何処から声を出してるの?っという、低い声に私は死を覚悟しながら、すとんっと素直に椅子に座り死刑執行を待つことになった。って志保さんもそっち側なの?!?!


「ソレデ?」


一言の重圧・・・が・・・。


「そ、それでって何のことかな・・・?」


「へーしらばっくれるんだ?ふ~ん・・・そ~なんだ~ぁ~?」


ガクガクブルブル・・・マジで怖い・・・。


「ならはっきりと聞きましょうか・・・?悠馬君と付き合う事になったのよね?」


「う、うん。GW中に告白されて付き合う事に・・・。」


「へー・・・そーなんだー。」


その言葉を最後に一気にシーンっと・・・・怖いって・・・・。


「そ・れ・でっ!!!???」


バンッ!っと机に両手つかれて鳴った音に私はビクぅぅぅっと身体反応しながらも逃げたら終わる!ここで逃げたら何も変わらない!っとしっかりとクラスメイトを見つめ返した。


「好きを舐めるな!って言われてどうだった?!神曲のプレゼントされてどうだった?!?!」


「・・・・はぃ・・・?」


「だからー!配信であんな情熱的な事されてどうだったのかーって!うちらは直ぐに愛央ちゃんの事だって気付いたからもう聞きたくて!聞きたくて!」


「はっ?!そっち?!恨み言言われるとかの流れじゃ無いのこれ?!」


もうクラス中浮足立ってわくわくどきどきってのを全く隠してない・・・。

でばがめ根性丸出しぃ・・・。


「そんな訳無いでしょー。大体そんな事したら悠馬君を激怒させるだけだし愛央ちゃんなら悠馬君の側に居るのもおかしくないもん。だ~か~ら~・・・・どうだったのぉ~?」


くっそぉ・・・ニヤニヤといやらしい顔で皆して見て来るし、言える訳無いじゃん・・・。

嬉しくて嬉しくて大泣きして自分の情けないところとか何もかも全部ぶっ飛ばされて悠馬の事しか考えられなくなって見えなくなってその日の内にエッチしちゃった事とか、雑誌に書いてた一回出したら数時間おかないと駄目ってのが嘘だったって身をもって知ったとか、連続で何度も滅茶苦茶にされて私の方が限界迎えたとか、何回したのかも何回イったのかも覚えてないとか、お口と胸でしてあげたら凄い悠馬の反応が可愛かったとか、朝起きたら直ぐにまたしちゃったとか、一緒にお風呂入って洗いっこしたりとかお風呂でしちゃったとか・・・ってあれ?何で皆して真っ赤になってハァハァしてモジモジしてるの・・・?


「星川さん・・・全部口に出てます・・・///」


「ひゃぁぁぁぁ?!/////忘れてぇぇぇぇぇ!!!」


「無理でしょ!そんななんてうらやまけしからん事を!」「何度も何度もっ///」「悠馬君の特別感よぉ・・・///」「愛央ちゃんのえちえちボディで悠馬くんの・・・///」


「だから忘れてぇぇぇぇ!!!」


朝の教室に私の叫びが響き渡りました・・・。


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「おはよー、皆久しぶり!」


あれ?何時もの反応が無いんだが・・・・・?


俺が困惑しながら自分の席に鞄を置いて座るのを待ってたかのように、薫と悠花が代表?で話しかけて来た。


「おはよう、悠馬君。あのね・・・愛央ちゃんとさ・・・・。」


「おはよ、うん。付き合い始めたよ。」


「やっぱりそうなんだねぇ~・・・。はぁぁぁぁぁぁ・・・・。」


いやいや、何そのため息・・・・。


「いや、ごめんね。悠馬君が誰かの物になっちゃったぁ~って思っただけなんだけど、すっごいショック受けてる自分が居る事にびっくりしちゃってて、自分でもどうして良いか分かんなくて・・・・。」


「あはは・・。まぁそこは俺からは何ともっ。でもほら、これで俺は特に女性を嫌悪してないってのは分かって貰えたんじゃない?それに愛央と付き合い始めたからって皆と話さなくなる訳じゃないよ?」


「あっ!それもそうだよね!あれ・・・じゃあ何で私は落ち込んでたんだろう・・・?」


っと悠花が頭を捻り始めた所で薫も声をかけて来た。


「本当にこれからも会話してくれるの?」


「何でそんなに不安がってるのか分かんないけど普通に話すでしょそりゃ。え?もしかしてさっき皆の反応無かったのって悠花と薫の言ってた理由?!」


「いや、だって・・・。」「嫌がられるかなって・・・。」「愛央ちゃんに決めたなら私達じゃ太刀打ちできないし・・・。」「配信で好きを舐めるな!なんてあんな凄い事しちゃうし・・・。」「あの神曲とか・・・。」「志保ちゃんとか伊集院先輩とかもだし・・・。」


「あのね?別に誰と付き合っても皆と話さなくなる訳無いから!クラスメイトだし、気にされて無視されるほうが辛いんだけど・・・。それに別に一人としか付き合っちゃ駄目って事も無いでしょ。愛央も構わないって言ってたしさ。」


って言っておけば取り合えずかな?皆が気にしてるのはその辺の事だろうし。


「構わないんだ・・・。」「悠馬君の側に居るチャンスはまだある・・・。」「私も・・・・。」「これはチャンスでは・・・?」


「ねね!悠馬君!そのさ・・・小指の・・・。それと、あの新曲は・・・。」


復活した薫が流石に俺の小指の指輪に気付いて聞いて来て曲の事も聞いて来た。


「あーうん、曲は愛央をイメージしてるよ。その告白した時に愛央と話した内容とかそれまでの自分の気持ちとかのイメージかな。この小指のは、お守りみたいな物かなー、愛央も同じの付けてるよ。」


「いいなぁぁぁぁぁぁぁ。」「めっちゃ羨ましい!」「彼氏とお揃いとかドラマとか作り物の世界の話じゃ無かったのね・・・。」


ふぅ・・・。何とかかんとかボッチ化は防げたと思うが・・・、まさかここまでとはこれはエッチしちゃった事は言わない方がって言うか言えないな・・・。ってあれ・・・?何で赤く・・・?まさか・・・。


「口に出てるよ・・・///」


「ふぁっ?!///エッチしたの?!?!///」


「「「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ?!悠馬くんの純潔がぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」」」


俺のかよ?!それはどうでも良いわ!!!

がっくりと朝から力が抜けるのを感じながら俺の朝の時間は過ぎて行くのだった。


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