第56話 君付け禁止令
その後、一時間もしない内に扉がノックされて入って良いと答えると、愛央が部屋に入ってきた。
「おじゃましまーす・・・・。」
「何でそんなにこそっと入ってくるの?」
「だって、男の子の部屋何て入った事無いし、ましてや彼氏の部屋だし・・・。」
「分からなくも無いけど変に緊張しなくて良いっての。つーか今度は俺が風呂行って来ないとだな、愛央は好きに寛いで待っててくれな。」
「うん!えっちな本探しておくね!」
「そんなもん無いから!それに愛央が居るのにいらないだろ?って事で行ってきますー。」
「え?!///それって・・・もうっ///・・・行ってらっしゃいっ///」
っと愛央の声を聞きながら部屋を後にして風呂に向かった。
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SIDE 愛央
「すぅぅぅぅぅはぁぁぁぁぁ!」
っと悠馬君のお部屋の匂いを一杯吸いこんでは吐いてっと何度も繰り返してる私は気付けばかなりの変態なんじゃ?っと思ってしまった。
「何してるんだか・・私・・・。そうだ!二人にも報告しないと・・・。」
:こんばんわー(悠馬君のお部屋からお送りしています。
:こんばんわ、お部屋に居るって事はちゃんと話して上手く行ったんだね?
:こんばんわ、星川さん。おめでとうございます。
:先ずはそれだったね、愛央ちゃんおめでとっ!
:二人共ありがとー!凄い幸せだよっ。
:ちゃんと避妊具は用意してますか?幾ら何でもまだ子供は早いですよ?
:そだねー、用意が無いならちゃんと外に出してもらうんだよー!
:中で受け止めたいって気持ちは私も分かりますけど、まだ早いと思いますよ!
:ふ、ふ、二人共何を言ってるのかな?!かな?!
:え・・・?するでしょ?
:え・・・?しない訳無いですよね?
:うぅぅ・・・知らないよ・・・悠馬君次第だしそこは・・・。
:悠馬さんに我慢させちゃ駄目ですよ!
:そうそう!求められたら答えないとね!
:ねぇ・・・二人共わざと言ってるよね?
:ん?なんのこと?
:何の話ですか?
:むぅぅぅぅぅっ!
:ごめんごめんっ。でも良かったね本当に。
:ですね、一安心しました。
:そうそう!愛央ちゃんが出て行った後ね?志保ちゃんったら何て言ったと思う?
:ちょっ!清華先輩あれは言っちゃ駄目です!
:しらなーいっ!無意味な劣等感なんてくそくらえだ!そんなもん犬にでも食わせてしまえ!って言ったんだよ?志保ちゃんからそんな言葉出て来るなんて思いもしなかったから大爆笑しちゃったよっ。
:何で言うんですか?!言わないでくださいって言ったじゃ無いですか!
:志保さんからそんな言葉が飛び出す位・・・・。志保さん改めて友達で居てくれてひっぱたいてくれてありがとうねっ。
:い、いえ・・・叩いてしまってごめんなさい。言うのが遅くなりました。
:んーん、あれのお陰でちゃんと考えられるようになったから良いのっ。
:それなら良いんですけど、どっちにしても叩いた事には変わらないのですいませんでした。
:はーいっ!許しますっ!ところでだけど、二人はどうするの?
:悠馬くんは何か言ってた?
:二人に好かれては居るのは分かるけど恋愛感情では無いでしょ?って・・・。
:鈍感さんかっ!
:悠馬さんらしいと言えばらしいんでしょうけど・・・鈍感ですねぇ・・・。
:一番、近い女の子だからって位にしか思われて無さそう・・・・。
:有り得る・・・、だからって訳じゃないけど伝えるならちゃんと言ったほうが良いよ。
:改めて聞きますけど星川さんは独り占めしなくて良いんですか?
:独り占めって・・・。ん-志保さんと清華先輩なら平気って言うか一緒に悠馬君を支えて行きたいかな。
:そっか、愛央ちゃんが良いなら私も嬉しい。それに、悠馬くんなら等しく愛してくれるって何となく感じるんだよね。
:そうですね、それは分かります。悠馬さんなら差は付けないでしょうね。
:うん、それは私も思うし私からも伝えるつもり。ただ・・・
:ただ?
:どうしました?
:私達以外が増えるならそれは私達の承認が出てからにして欲しいかなーってっ!
:確かに!ってまだ私は告白もしてないけど。
:ですね、私達以外は私達の承認を得てからにして貰いましょう。先ずは告白するところからですけど。
:チャンスあったら逃さない方が良いよ。
:うん、そこは分かってるー。勇気出るかは別だけど。
:ですね~悠馬さんに伝えるって考えただけでドキドキが凄い事になりますし。
:本当だよね、私の彼氏は罪作りだぁ!!
:今ちょっと星川さんにイラっとしました。
:同意
:ごめんごめんっ。最初の仕返しですっ!そろそろ悠馬君戻ってくると思うからこの辺でね。
:はい、イチャラブ一杯してください、おやすみなさいです。
:頑張ってね!愛央ちゃん!おやすみ!
「何を頑張れって・・・・。清華先輩ってばもう・・・///」
「何か頑張るのか?愛央。ただいま。」
「うひゃぁぁぁ?!お、お、おかえりなさいっっっ!気にしないで!!!!」
「まぁ、良いけども・・・、そだ、考えたんだけど、他の人と区別付ける為にも、君付け禁止な。呼び捨てだけ許可します。」
ちょ?!何て難易度の高い事をぉぉぉ?!呼びたいけど!呼びたいけど!
「ほれほれ!呼んでみなー!」
くぅぅぅ・・・にやにやして・・・・もうっ!
「ゆ、ゆう・・・ま。」
「んー?キコエナイなー!」
「悠馬!悠馬!悠馬ーーーー!大好き!大好き!大好きです!」
どうだ!!!少しは照れたかー?!
「うん、ありがとな、愛央。嬉しいよ。俺も、愛央が大好きだ。」
だめだぁぁ・・・一生勝てる気がしないです・・・・。悠馬ってば嬉しそうに笑顔向けて来て私は恥ずかしくて真っ赤になりながら、抱きついて照れてる顔を見られない様にしたのだった。
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部屋から出た俺は風呂場に向かって歩いて居たら母親に声をかけられた。
「あっ、悠ちゃん!ちょっと待って、これ渡しておくね。」
「ん?なにこれ?・・・って、母さん・・・。」
「あら?大事でしょ。別に出来ても良いけどまだ早いと思うのよ。高校生になったばかりだしね。個人的には早く孫を見たいところだけど。」
「あのねぇ〜・・・。そりゃ、期待してない訳じゃ無いけどさぁ〜・・・。」
っと、ブツブツ言いながらちょっとげんなりして、受け取るだけ受け取って風呂場に歩き始めたのだった。
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