第44話 お誘い

うっしゃ!電話して愛央をデートに誘う!

って決めてスマホから愛央の電話番号を呼び出したまでは良いんだけど・・・。


「あれ・・・?何でこんなに緊張してぶるってるんだ俺・・・。」


めっちゃ手が震えて通話ボタンを押せない・・・。こんなの前の世界だって経験しなかったぞ・・・女の子と付き合った事だって勿論あるし、エッチだって経験してるしこんなに焦ったり緊張する理由は無いはずなのに、物凄い緊張で手が震えてる・・・。


「遅くなりすぎるとアレだし・・かけないと・・・。」


意を決して通話ボタンを押して発信・・・。

Prrrrrっと呼び出し音が鳴って割と直ぐに愛央が出てくれた。


「もしもしー、悠馬君どうしたの?電話何て珍しいね?」っと愛央の声が聞こえてきたのを機に俺は目的を話し始める。


「あっと・・・遅い時間にごめんな。ちょっと話したい事あってさ・・・・。」


そう言って愛央との会話を開始した。


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SIDE 愛央


私は今、自宅の部屋でお風呂上がりの時間を過ごしている。


GWに入って悠馬君と会う事も無く特に何も特別な事も無く過ごしていた。

例年なら家族で旅行とかに行くんだけど今年はお姉ちゃんが休めなくて、私も高校生になって、悠馬君との時間を過ごしていた事で一回色々とリセット?って言い方も可笑しいけど、ゆっくりと過ごす事になったのだった。


「悠馬君・・・、会いたいな。」


自分の正直な気持ちが自然と口から洩れた・・・。


幾ら考えても答えは出なくて悠馬君を諦めたくない・・・でも、私じゃ釣り合わない・・・でも、好き。どうしようも無く好き・・・。

ずっとこんな事を考えながら過ごしていた。


「悠馬君も、私が何か悩んでるの気付いてるっぽいけど、私から言ってくるの待ってるのは私も分かっては居るんだよね・・・。」


でもなぁ~・・・、話すイコールで告白だから言えないんだよぉ~・・・。


♪~♪~♪「ひゃぁぁぁぁぁ?!」っと行き成りなったあの大空の果てまで(悠馬君が着信音に作ってくれた)が鳴って変な声が出てしまいながらも急いで確認すると、悠馬君♡って出ていた。


「もしもしー、悠馬君どうしたの?電話何て珍しいね?」


頑張って何時もの自分を演じながら私は電話に出て話し始めたのだった。


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「あっと・・・遅い時間にごめんな。ちょっと話したい事あってさ・・・・。」


「話したいこと?何々??」


「えっとさ、ここ数日で開いてる日ってあるかな?」


「んーっと、特に予定のある日は無いよ?それがどうかしたの?」


「それじゃさ、明日とかはどうだ?」


「全然おっけーだよー!志保さんとか清華先輩にも声かければ良いかな?」


「あ、いや。明日は愛央に用事があるんだ。だから俺と愛央の二人で会いたいんだけど、駄目か?」


「私に用事?うん、それなら構わないよっ!」


「良かった。それなら明日は10時に駅前で大丈夫?」


「うんっ!勿論だよー!何か凄い楽しみ!」


「なら、良かった。俺も楽しみだ。そんじゃ、また明日な?」


「うんっ!おやすみなさい!」


「ん。おやすみ。愛央。」


よっしっっっ!先ずは誘うのは出来た!

後は明日だな、でもあの感じだとデートの誘いだって理解してないよな絶対・・・。


「はぁ・・・。緊張して損になるかどうかは明日次第か・・・。」


絶対に告白するって気合いを入れなおして明日のデートの内容を考え始めたのだった。


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SIDE 愛央


やった!悠馬君に会える!明日は何を着て行こうかなー!


「そだ!二人にも報告しないとだっ。」


私は急いでフリッペを起動して悠馬君のお嫁さんになり隊をタップして志保さんと清華先輩に話しかけた。


:こんばんわ!二人共ー!聞いて!聞いて!


:こんばんわ、愛央ちゃんどうしたの?


:こんばんわ、どうしたんですか?星川さん


:明日!悠馬君とお出掛けしてくる!


:えええええ!!!愛央ちゃんいいなぁぁぁ!


:あら?遂にデートするんですね、星川さんから誘ったんですか?


:悠馬君から!明日、遊びに行けないかーって・・・・?・・・・え?


:どうしたの?


:どうしました?


:待って・・・?デート?デートって仲の良い男女二人だけで遊びに行ったりするデート?漫画とかアニメとかでしか見たこと無いデート・・・?


:そうだね、羨ましいなぁ~・・・。


:星川さん、ちゃんと報告してくださいね?


:・・・・・・・。


:私の事も誘ってくれないかな~・・・。


:私も悠馬さんとデートしたいです・・・。


:ってどしたの?愛央ちゃーん?


:ん?どうしたんです?


:で・でで・・ででで・・ととととと・・でぇぇぇとぉぉぉぉ?!私、デートするの?!?!?!?!悠馬君と?!?!


:何を驚いてるの・・・?これがデートじゃ無かったら何がデートなの・・・w


:そうですよ、どうしました?本当に。


:どうしよう・・・・、デートって認識してなかった・・・・。普通に行こうーって言っちゃった・・・・。


:え?ええ?えええ?嘘だよね?冗談だよね?


:星川さん・・・・。マジですか・・・・。


:マジです・・・どうしようどうしよう?!?!ねぇ!どうしたらいいの?!


:どうしたらって行くか断るかのどちらかしか無いんじゃ・・・?


:断るなんてやだ!!!!


:なら行くしかないですね。何が問題なんです?


:着て行く服が・・無い・・・・。どうしよぉぉぉぉぉぉ!!!!


:はぁ・・・。もう手遅れでしょう?と言うかですね、そのままの普段の星川さんで

大丈夫ですよ。


:うんうん、愛央ちゃん可愛いんだから普段のお出かけの恰好で充分だって!


:だって!悠馬君との初デートなんだよ?!


:そうですけど、変に気取らなくても良いのでは?悠馬さんだって普通の恰好で来ますよ。


:あーでも、どうだろ?少しは変装?とか地味な恰好してくるんじゃないかな?


:そうですね、今じゃ有名人ですもんね。芸能人でも無いのにどうかと思いますが・・・。


:まぁ、そこは・・・・。仕方ないと言うかね、悠馬君の活動考えたら仕方ないね。


:うぅぅぅぅぅ・・・。ごめん!私クローゼット漁りまくるからこれで!


:はいはいwまぁ頑張ってね。報告楽しみにしてるからw


:寝坊だけはしないで下さいね。悠馬さんを一人で待たせるなんて女としてあり得ませんよ。っと言うより・・・危険すぎますしね。


:分かってる!お休みなさい二人共!!!


:はーい、おやすみなさい、愛央ちゃん。


:おやすみなさい、星川さん。


二人とのお話しを終えて私は直ぐにクローゼットを漁り始めてあーでもない、こーでもないと悩みまくる事になるのだった・・・。


ふぇぇぇ・・・誰か、助けてぇぇぇ~・・・。


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