第37話 新生活~部活見学~運動部 中部活
そして2日目。
今日も今日とて愛央と志保を連れて更に清華先輩も一緒になって校内をブラブラし始めてる。
清華先輩は部活があるからっと思ってたけど昨日の内に今日は校内のを見学すると話して居たら放課後に合流して一緒に行く事になった。
「先ずは体育館でも行くか?」
「そだねー、バレー部とバスケ部とーかな?」
「多分そんなところだね、んじゃ!れっつごー!」
「「「おーーー!」」」
ワイワイと会話しながら体育館に来ると活気に満ちた活動をしてるのが分かった、勿論、マネージャー誘われたけどね。
「凄い活気だけどこれ絶対悠馬君の効果だよね?」
「それっぽいですね、でも真剣に練習してると言うのは分かりますし。」
「ん-バスケしたいな・・・、ちょっと参加させて貰うか。」
「いやいや、怪我したらどうするの?!」
「大丈夫だって、母さんにも話してはあるし、普段から菜月と庭でバスケしてるし大丈夫だよー!愛央、上着頼んだ。」
「ちょっと?!」って声を背中に聞きながら俺は顧問の所に向かって少し身体を動かさせて欲しいと頼んだ。
最初は渋ってたけど怪我しても責任は問わないし母親からも許可は下りてるって話したら何とか許可も貰えて参加する事が出来た。
ダンダンダンッとボールを床に叩きつけながら具合を確かめた俺は早速先輩に話しかける。
「先輩、俺も参加します。身体動かすの付き合ってください。」
「ふぁぁ!?良いの!?って言うか怪我とかしたらヤバいからぁー!」
「大丈夫っス、親からも許可は貰ってるんで無問題です。」
俺がドリブルを始めて一気にゴールまで走り抜けてそのまま、軽くレイアップを決めると直ぐにきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」っと黄色い声援が上がる、それに気を良くした俺は先輩達と一緒になって試合形式で軽く勝負をする事にして、一人、また一人と抜きながら、足に力を込めて一気にズダンッと飛び上がった勢いのまま、ガァンッ!っとダンクを決めたりと思いっきり身体を動かして楽しむのだった。
「やっばぁぁ!」「めっちゃ運動神経良いじゃん!」「ダンクとか始めてみた・・・。」「悠馬君凄すぎ・・・。」「頭良いだけじゃ無いとか・・やばいし・・・。」
「全くもうっ!悠馬君ってば!///」
「もうっ!仕方ないですね全くっ///」
「そんな事言いながら愛央ちゃんも志保ちゃんも顔真っ赤だよ?///」
「うっ・・・清華先輩も同じじゃないですか・・・///」
「だってっ///あんなの見せられたら・・・・///」
「どしたの?皆して顔真っ赤にしてさ。風邪??」
「「「「き、気にしないで!何でも無いから!」」」」
んー???っと頭を捻りながら気にするなと言うなら気にしないで良いかっと思いながらいい汗かいたわーっとすっきりした顔で汗を拭いたりして体育館を後にしたのだった。
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「うん、楽しかったわっ。」
「凄い凄い!悠馬君凄い!かっこよすぎだよー!!///」
顔を赤くしながら手放しで褒めてくれる愛央。
「勉強だけじゃ無く運動も凄いんですね・・・///」
っと持ち上げてくれる志保。
「やばい!凄い!やばい!凄い!!!」
っと語彙が死んだ、薫。
「ふぇぇぇぇ~・・・///」
っと何処か遠くを見てる清華。
何だこの状況、4人を連れてそろそろ吹奏楽部行くかって事で清華先輩を先頭に音楽室に向かった。
「皆お疲れ様ー。」
「「「「お邪魔しまーすっ。」」」」
清華先輩を先頭に音楽室に入った俺達は邪魔にならない様に壁の方に移動して薫は入部希望って事で清華先輩と一緒に部長の方に歩いて行った。
「大丈夫かな?」
「問題は無いでしょう、流石に入部拒否する理由は無いですし。」
「それもそうか。」っと納得していたら薫が俺達の方を振り向いてピースして来たのを見てホッと一安心。
「悠馬君達はどうする?」
「いや、俺は見学程度かな、清華先輩が所属してるから見に来ようとは元々思ってたけど、薫が入りたいって聞いたのもあって見に来るのに付き合う事にした程度ですし。」
「私も悠馬さんに付き合っただけなので・・・・。」
「私もですね、部長さんには申し訳無いですけど・・・。」
「そっかぁ~・・・。」っと俺達の返答に残念そうな顔をしながらもそれなら仕方ないっと思いなおしたのか「ゆっくり見て行ってね?」っと告げて俺達の側を離れていった。
「悠馬君達は入らないの?」
「えぇまぁ・・・。ちょいちょい顔を出す事はあると思いますけど・・・。清華先輩が居るし。」
俺の言葉に聞いてた部員たちは揃いも揃ってよっしゃっ!っとガッツポーズしたりサムズアップしたりしてる・・・。
「ちょいちょい来てくれるなら良いかなっ。悠馬君に会えるのは嬉しいしね。愛央ちゃんとか志保ちゃんは楽器に興味は無いの?」
「無い訳じゃ無いですけど・・・触った事も無いですし・・・。」
「私は不器用だし譜面も読めないです・・・。」
「あははっ。譜面はほら覚えるだけで良いし楽器に関しては触ってみないと何ともね?」
「それは分かってるんですけどこうほら、何と言いますか・・・高いものってイメージが・・・。」
「確かに!大人なら兎も角、俺等みたいな高校生には手が出るものでも無いよな。」
「うんうんっ。ほんそれ!悠馬君の言う通り!」
あははっと笑いながら話しながら何となく室内を見渡して居るとケースに入って立てかけてあるバイオリンが目に付いた・・・。
「清華先輩、あのバイオリンは?」
「あぁ、あれは先生の持ち物なんだけど基本は置きっぱなしなのよ。興味あるの?」
「え・・?えぇまぁ・・・。触っても?」
「部長ー悠馬くんがバイオリンに触っても良いかって言ってますけど良いですか?」
「いいよいいよー!先生には興味持つ人がいたら触らせてあげてって言われてるからね。」
「だってさっ。」っと部長と清華先輩の言葉を聞いて俺は一人歩き出して、丁寧にケースからバイオリンを取り出して構える。
「へぇ~・・ちゃんと手入れもされてるんだ。」
立てかけてあったからそこまでじゃないと思ってたけど綺麗に手入れもされていて弓で軽く引いてみると綺麗な音がなった。
「やってみるか・・・。」
俺は一言呟いて、生前に時間さえ空けばずっと趣味でやってきたのを思い出しながら・・・しっかりと構えて演奏を開始する・・・♪~♪~♪~♪・・・俺の奏でるバイオリンの音色が室内に響き渡る。
うん、良い感じ・・・身体が覚えてる・・・いや・・・魂が覚えてるってところか?神様の贈り物かな?ありがとうございます、生前から音楽は好きで色々やってきたけど、持ち越し?させてくれて助かっています。
最初は俺の動きを興味深げに見て話してた子達も演奏が始まると直ぐに静かになって聞き惚れてくれてるのを確認しながら俺はどんどん音を奏でて行くのだった。
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SIDE 清華
いや・・・凄すぎるでしょ・・・・。
勉強とか運動とかはまだ分かるよ?
でも、ピアノとかバイオリンとか楽器をって言うのは本人の努力は勿論だけどそれ以上に才能が大きな要素になると思うし、今まで携わって来てるからこそそう言う人達を沢山見て来てるのもあって今、悠馬くんがしてる事が凄い事だってのが良く分かる。
「皆、聞き惚れてる・・・。」
当然だ、私だって聞き惚れてるんだもん、どんな教育を受けたらあんな風になるの・・・?
女性にも優しくてって非の打ちどころがない人、まさに理想の男性。
「ふふっ、もうほんとにっ。こんなの見せられたら・・・ねぇ?///」
ふと、愛央ちゃんと志保ちゃんを見ると私の方を見てて二人共顔を真っ赤に染めながらコクリっと頷いて来たのを見て私も答える様にコクリっと・・・。
ほんとに私達の好きになった人はとんでもない人なんだって改めて認識した。
でも、だからこそ・・・貴方の隣に立ちたい。
これから先ずっと・・・。
私はそんな事を思いながら最後まで悠馬くんの演奏に聞き惚れたのだった。
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