第23話 親睦会?
「「「「ぷっ・・・くっくくっ・・・あっはは・・・あーはっはっはっ!」」」」
俺たち四人は、母親の車の中まで一気に脱出して(この子は歩きで来てたと言う事らしいから車に詰め込んだ)、モールから避難した後、誰からともなく笑い始めた。
「いやー!楽しかった!!連弾とか初めてだったけど楽しいなあれ!」
「楽しいじゃ無いよ!兄さん!迂闊すぎ!マジで焦ったんだからね!」
「そうよ!何考えてるの!見捨てないのは悠ちゃんの美点かも知れないけど、あんな場所であんな行動して何かあったらどうするつもりだったのよ!」
「その点は、ごめんっ!でもさ、彼女の勇気を無駄にしたくなかった。それにさ・・・努力が認められない何て悲しいじゃん。」
「悠ちゃん・・・。」
「兄さん・・・。」
「なーんて、そこまで考えてなかったけどな!勝手に身体動いただけ!」
「兄さん!!!!」
「悠ちゃん!!!」
「おっと~!つい本音がぁぁぁ!すべったぁぁ!」
菜月と母さんからのガチ説教を右から左に受け流していたら一緒に連れて来た女の子が俺達に話しかけて来た。
「えっと・・・あのぉ~・・・。」
「「はい?」」
「あ、ごめんね?仲間外れみたいにしちゃって。貴女も災難だったねぇ~・・・。」
「いえいえっ!助けていただきましたし・・・。あ、ごめんなさいっ。私、
「あらあら?まぁまぁっ!」
おー凄い偶然~、まさかの先輩だったわ。
「それなら、兄さんの先輩になりますね。偶然で片付けるには出来過ぎてると感じますね~タイミング的にっ。」
「え?・・・って事は年下?YouMaさんが年下・・・。」
何か呆然としてるけどまぁいいや・・・。
「先輩なら丁寧語は無しで、改めて自己紹介します。逆月 悠馬です、春から清蘭に入学するのでよろしくお願いしますっ。」
笑顔で自己紹介したら、顔を真っ赤にして「こちらこそよろしくおねがいしまふ・・・・///」っと、とっても可愛い先輩の反応を見る事が出来たのだった。
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とある喫茶店にて・・・・。
じゅぞぞぞぞぞぞぉぉぉぉぉ。
「何してるんですか・・・・星川さん。下品ですよ。」
「別に志保さんしか居ないし良いじゃないー。」
「悠馬さんにばらしますよ?」
「ちょっ?!それは卑怯でしょー!」
「知りません。と言うかジュース一杯で何時間粘るつもりですか?暇な時間とは言え、流石にどうかと思いますよ?」
「良いじゃんー、友達でしょー!遊びに来てるだけだよ!お友達のお家に!」
「それはそうですけど、友達で無ければとっくに追い出してます。」
「だから、志保さん好きぃー!」
「はぁ・・・全く。せめて売り上げに貢献してくださいっ。」
チリン~チリン~♪
「いらっしゃいま・・・・せ?!」
「悠馬さん!(君!)」
「あれ・・・?二人共何でここに?って言うか志保のエプロン姿似合うねっ!」
「ありがとうございま・・・しゅ・・・////」
「兄さん早く入ってください、後がつかえてるんですから!」
「おっと、ごめんごめん。4人なんだけど大丈夫?」
「はい!お席にご案内しますね。」
「ありがとね、志保。愛央もこんちわっ。一緒しようよ!」
「あっ・・・・うんっ!」
あの後、小腹が空いたって事で目についた喫茶店に入ったら、エプロンを付けた志保が居て、愛央も居たのはびっくりだ、志保のエプロン姿はマジで可愛いっ。
その後、全員が注文を済ませた辺りで志保のお母さんが店に戻ってきて俺も挨拶。
「貴方が志保が入試の時に知り合ったって言ってた子ねっ!YouMaさんって本当にカッコいいわねぇ~・・・。志保は人工授精で産んだんだけど、二人目は是非とも自然妊娠でって思ってたからお願いできない?」
ってニヨニヨしながらわざとらしく行って来て志保がそれに嚙みついてたの見ながら仲が良いなぁ~・・・っとっ。
「お母さん?!悠馬さんに変な事言わないでっ!!!!」
「まぁーまぁー、志保もその辺でな。揶揄われてるだけだっての。ところで志保も一緒しても良いですか?」
「勿論っ、志保・・・ガンバっ!」
面白いお母さんだわ・・・。
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「あら、それじゃここは志保ちゃんのお家なのね?」
「はい、母がオーナーで私はお手伝いを偶にって感じですね。」
「私はちょくちょく遊びに来てるって感じです。」
「成る程、愛央ちゃんの行きつけって訳ね!」
「えっと、気になって居たんですけどそれでそちらの女性は・・・?」
「あぁ、この人は俺達の先輩になる人で、伊集院 清華さん。清蘭の今度2年生らしい。」
「おぉ!先輩なんですね!星川 愛央って言います!よろしくお願いしますー!」
「先輩なんですね、天音 志保と言います。よろしくお願いします。」
「うん、こちらこそ宜しくね、悠馬君から紹介されたけど、伊集院 清華です。」
「それで、悠馬君。伊集院先輩とは何で知り合ったの?しかもお義母さんと
うん?何か今、ニュアンスが違った気がするんだけど・・・。
「そうですね、こんなお綺麗な方とどうしてお知り合いになったんです?悠馬さん。」
「あー・・それは・・・。話しても大丈夫ですか?伊集院先輩。」
「良いよ、でも清華って呼んでくれるならね。」
「了解です、清華先輩。」
「呼び捨てでいいよ?」
「いえ、今はまだ先輩ですし・・・。っとそれは兎も角さっきモールで一悶着あってな。菜月、頼む。」
俺の言葉に菜月はスマホを操作してさっきの俺と清華先輩の連弾の動画を見せた。
「「うわぁぁ・・・。凄い・・・・。」」
俺と清華先輩の連弾の動画を感心しながらガン見してた。
「とまぁ、こうなる前に清華先輩が一人で耳コピしたのを演奏したんだけど、それにキレた俺のファンの子?が止めろ!って絡んで演奏を止めたんだよ。」
「それに、悠ちゃんがキレて助けて、一緒に連弾したって訳よ。」
「流石、悠馬君っ!」
「はい、流石ですっ。」
「別に?イラついてってだけの話だし・・・。」
「「「照れてるの可愛いぃぃっ。」」」
「う、うっさいなっ!皆してニヤニヤすんなってのっ!」
俺は皆のニヤニヤしてる顔を見ない様に視線を背けてコーヒーを飲みながら誤魔化してみた。
くっそぉ・・・最近こんなんばっかりな気がする・・・・。
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