第13話 学校と会社の反応とは・・・。

「おっし着いたな!菜月、俺はカート押すから商品いれてくれな。」


「はーいっ!今日ってママは遅いんだっけ?兄さん。」


「特には何も言ってなかったから何時も通りじゃないかな?」


「なら、何時もの時間に完成するように作ればいいな。ってか、ニヨニヨしすぎだ、何か残念になってるぞ・・・。」


「残念は酷いっ!かっこいい自慢の兄さんと一緒にお買い物してるんだもん、ニヨニヨもしちゃうよっ!」


「なんだそりゃ・・・。視線が凄いのは流石に気付いてるけど、買い物してるだけでこんなに見られるかぁ~・・・。」


「兄さんがカッコいいから皆してみてるんですっ!」


自信満々にそんな事言われてもな・・・、つーかニット被ってマフラー巻いてマスクしてるんだからまともに見えてるのは目くらいだろうに・・・・。


「それは無いだろ~・・・。この状態でまともに見えてるの目だけだし、単純に男が食材を買い物してるのが珍しいとかじゃない?」


俺の言葉に菜月はヤレヤレ・・・こいつは重症だぜ・・・って顔とリアクションをしやがった、解せぬ・・・・。


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「「ただいまー!」」


「菜月、おかえりっ!」


「兄さんもおかえりなさいっ!」


「さって・・・取り合えず俺はキッチンだな。菜月は着替えたりシャワー浴びたりしてきな、部活で汗かいたろ?」


「うっ・・もしかして汗臭か「臭くないから安心しろ。むしろ良い匂いだっ。」・・・うぅ///行ってきます///」


恥ずかしそうに部屋に荷物を置きに行ったりしはじめた菜月を眺めながら夕飯の準備しちゃうかなっと考えながら俺もキッチンに向かって手などを洗って料理をしてると暫くして玄関が開く音がして、母さんの声が聞こえて来た。


「悠ちゃんぅぅぅぅぅっぅぅぅ!たっだいまぁぁぁぁぁ!!!!」


玄関からの母さんの声に反応した俺と俺の作業を見ていた菜月は一緒に出迎えに玄関に向かったらニッコニコの母さんが居た。


「ママ、おかえりなさい~。」


「おかえり、母さん。今日もお疲れ様。ご飯の支度してるから着替えたりしてきてな。もうすぐ完成だけどそこまで急がなくて良いからね。」


「?!夕飯まで作ってくれてるの?!?!直ぐに着替えて来るね!!!!」


ゆっくりで良いのに・・・っと思いながら急いで部屋に向かう母さんを菜月と二人で笑いながら作業の続きに戻ってほんとに急いで来そうだから一気に完成させて、食卓にきた母さんと俺の作業を見てた菜月を席に着かせて夕飯のハンバーグ、サラダ、スープを並べて行った。


「「すっ・・・凄いっ!写メ写メ!自慢しないとー!」」


「自慢って・・・俺も撮ってツブッターにアップするか・・・。」


3人で写真を撮ってツブッターにアップした後に揃って「「「頂きます。」」」をして食べ始めて直ぐに母親と菜月が無言になった。


「「・・・うぅ・・・ぐすっ・・・ふえぇぇぇ。」」


「いや、何で泣くの・・・。」


「だって・・・美味しすぎるんだもん・・・ぐすっ。」


「そうだよぉ・・・朝ご飯もだし、お弁当もだし兄さんの美味しすぎるよぉぉ。」


「それなら良いんだけど・・・、まぁ良いか・・・。喜んでくれてるのは分かった・・・。」


「そう言えば、学校と会社の反応どうだった・・・・?」


俺が心配げな顔でそう聞くと菜月は苦笑い、母さんは頭痛を抑えるかの様に頭を手で押さえながら話してくれた・・・・。


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SIDE 菜月


私は今、教室で詰め寄られてる。

登校して直ぐにクラスメイトに両腕を掴まれて席に座らされて尋問を受ける事になった。


「さて・・・菜月。分かってるよね?」


うんうんっと全員が頷きながら有無を言わさぬ感じで見詰めて来てる。


「えっと・・・?行き成り言われても分からないんだけども・・・・。」


バン!っと机を叩かれてビクッ!っとしてしまった私に向かって座った目で問い詰めてくるクラスメイトにマジでドン引きである。


「は?惚けるなんて死にたいの?聞きたい事なんてYouMa様の事に、お兄様の事に決まってるでしょ!!!!!?????」


「あぁ・・・・。兄さんの事ね。それで何を聞きたいの?」


兄さんの事と言われて漸く納得したけど、YouMa様って・・・。分からなくも無いけど昨日の今日で早すぎない?それに兄さんにフォローされてるのは私とママだけだからクラスメイトとかは私の兄だと分かるのは当たり前だけどさ~。


「やっぱり居るのね!!」「何で黙ってたの?!」「どんな人?!」「身長は?!顔は?!体重は?!」「女の子の好みは?!」「性癖は?!」「朝ご飯作って貰ったの?!「美味しかった?!」「お弁当ってまじ!?」「彼女居るの?!」「結婚させて!!!」「一晩だけで良いから貸して!!!」


「あーーーもう!うるさーーい!!!居ますよ!だから何?!言う訳ないじゃん!こうなるの分かってるのに!!!って言うか一晩だけとか誰だ言ったの!!兄さんを軽く見るなぁぁぁぁ!!!そんな事言う奴等には何も教えないし答えない!!!はいおしまい!!!!」


そう言って後はとことん無視しまくる事にしました、人の兄を何だと思ってるのか本当に腹が立ちます!!!!


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SIDE 葵


ナニコレ・・・。出社して第一に思った事がこれだった。


全社員が入り口で左右に分かれて列をなしてる光景なんて初めて見た。


「「「おはようございます!社長!」」」


「ええ、おはよう。それでこれはどういう事かしら?」


私の言葉に第一秘書が前に出て来て説明を始めた。


「まさか、わが社の社長にご子息がいらっしゃるとは聞いておりませんでした。更にあのような素敵な演奏の動画を投稿なさるだけではなく、料理までなさるなんて・・・・。全社員、昨日の動画で癒されました。故に日頃の感謝も込めて全社員でお出迎えをさせていただきました。」


「頭痛がするわ・・・。馬鹿な事してないで仕事しなさい貴方達!!!!変に媚び売っても悠ちゃんは紹介したりしないわよ!」


「ちぇぇ~。」「ちっ。」「結婚させてくれても・・・・。」「種だけでも・・・。」その言葉を残して解散してそれぞれの部署に向かって行った。


「悠ちゃんが出掛けにボソっと言ってた騒ぎってこう言う事ね。仕方ないとは言え頭痛するわ本当・・・・。」


「仕方ないかと・・・。今まで黙ってらっしゃったのは仕方ないにしても、あれほどの事をなさったのですし・・・。知っていますか?YouMa様と呼ばれて色々な掲示板やSNSで大騒ぎになってらっしゃりますよ。」


「分かってるわ。流石にある程度は把握してる、本当なら止めるべきなんでしょうけどね。」


「お分かりになってるなら何故ご子息をお止めに成らなかったので?」


秘書の言葉を聞きながらデスクに座って淹れてくれたコーヒーを飲みながら答えて行く。


「それなんだけどねぇ~。悠ちゃんってね、何時の頃からか、ずっと無気力だったの。」


「無気力ですか・・・。やっぱり世間の反応や女性の関係ですか?」


「それも勿論あるんだろうけど、理由も分からなくて悩んでいたの。」


「・・・・・・。」


秘書の子は私の言葉を黙って聞いてくれている。


「なのにね、この間、倒れて入院して目が覚めてから色々と精力的にやろうとしてるのよ。」


「精力的に////精・・・・////」


「変な想像しないの!!!!兎に角、そんな悠ちゃんを見たらね?親として、女として止める事何てできなくてね・・・・。」


「成る程・・・。それは止められませんね、女が廃ります。」


「でしょ?だから昨日決めたの、悠ちゃんのやりたい事を全力で応援する、問題が起きても必ず解決する!ってね。」


私の言葉と決意に秘書は黙って頷きながら聞いてくれていた。


「分かりました、何かあればその時は必ず教えてください、私も微力ながら尽力させていただきますので。」


「ええ、その時はお願いね。頼りにしてるわ。」


「全社員にもある程度通知して起きますね。無駄に騒いだり情報を流したりしないようにと・・・・。」


コクリと頷いて、私は仕事を始める為に書類とメールに集中をし始めた。


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「うへぇ・・・聞かなきゃよかった・・・・。まぁ、でも一応予定範囲内かな~・・・。」


そういって今日の配信の事、俺が一人で出掛けて菜月を迎えに行ったのを聞いた母さんが怒ったり・・・普通の?家庭みたいな時間を過ごして、「本当に愛されてるし幸せって事なんだろうな・・・・。」っと思いながら過ごした。


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