第7話 これからやっていきたい事とは?
「それと相談なんだけど、動画の投稿とかしてみたいんだ。自分で作った曲とかを投稿してみたい。後はゲームの配信とか男だと未成年でもお金稼ぎ出来るみたいだから自分でも貯えを作りたいんだ・・・・だめかな?」
「うーーーん・・・・。そうねぇ~、これでもお母さん社長だからお金の心配はいらないんだけど・・・悠ちゃんはそう言うのとは別に自分でも稼いでみたいって事よね?それと作った曲とかって言ってたけど悠ちゃん何時の間に出来るようになったの?」
「あーっとほら、部屋にピアノとか色々あるし暇つぶしがてらやってたの思い出してさ、折角だし聞いてくれないかな?人気が出るかどうかをさ。」
って事で、俺は母さんと菜月を伴って自室へと向かう事にした。
「んじゃ、やって見るから聞いててね?上手く出来るかは・・・・ちょっと不安だけど・・・・。」
世界の果てを目指して旅に~♪~♪一緒に行こう~♪~♪前の世界のあの曲を、大人気なお空の物語の曲を歌い始めて興がのった俺はあっちの世界で好きだったお空の物語の曲を軽快に歌って演奏したのだった。
「えっと・・・・どうかな?一応こんな感じのを考えているんだけどさ・・・。」
「悠ちゃん!!!!!!!」「兄さん!!!!!」
「はっ・・・はいっ!?」
「「最高でした!絶対人気出るの間違いない!!」」
「ほんと・・・?行けるかな?」
「絶対に間違いない!人気出ない訳無い!」
そのまま二人の勢いに気圧されて仰け反りながら止まらない称賛を小一時間聞く事になった・・・・。
「でもでも悠ちゃん!下手に撮影とかしたら顔も居場所もバレちゃうから危ないのは理解してる?」
「うん、そこは勿論。だから演奏と歌唱を映す時は壁を背にして外は映らない様にしてやるつもり、そうすれば何処に住んでるかの場所の特定も無理になるでしょ?後はSNSの活用はするけど個人情報になる事は載せないし普段のちょっとした会話とかならフリッペで良いしね基本、菜月と母さん位だし登録してるの。宣伝用のつぶやきとかはツブッター使えば良いしそれも基本、俺からのフォローはしない、フォローしてる人には関係性を書いて置いて貰えば無駄なトラブルも防げるかなって思うんだけど・・・どうかな?」
「うーーーん。そうね・・・・一先ずはそれで反応を見るのは良いかも知れないわね。まぁ!何かあってもお母さんが何とでもしちゃうけどね!!!」
物騒な事を言う母親を苦笑いしながら「その時はお願いね。」っと言うだけにして一先ずは最初の一曲目の撮影を始めた。
よし!誤魔化しが上手く行った!家族をフォローしたらバレるのは当たり前って直ぐに分かるのに、そこには突っ込んで来なかった。
フォローされたって事で頭が一杯になってバレるでしょ?!って事まで考えが行って無いみたい。
それもこれも、今までの悠馬の行動の結果なんだろうけど……今の内だけだろうな、こんな良い訳が通用するの……そんな事を考えながら作業に戻った。
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SIDE 葵
悠ちゃんのお部屋を後にした私と菜月はリビングに戻りながら話してる。
「先ずは清蘭高校に電話して悠ちゃんの希望を伝えて普通に受験出来るようにしないと・・・・。あぁは言ったけど通るかしらねぇ~・・・。」
「ねぇ、ママ。本当に良いの?兄さんのやる事・・・。」
「うん、菜月の心配は分かるわ。私も心配だもの、でもね?目覚めてからの悠ちゃんを見てて思う事があるの。」
「思う事って?下手したら兄さんが凄く危険な事になっちゃうのは分かってるよね?」
勿論そんな事は分かってる、仮にそうなったらどんな手を使っても悠ちゃんは守る。それは菜月も理解してるし同じはず。
「勿論よ、そうなったらなったでどんな手を使っても悠ちゃんは守るわ。それは当然の事として私が言いたいのはね、悠ちゃんが精力的に色々やろうとしてるんだもの、ずっと何もしようとしなかった悠ちゃんがよ?そんなの多少危険でも応援したいじゃない。」
私の言葉に菜月は頭を捻って悩み始めた、知恵熱出ないと良いんだけど・・・・っと場違いな事を考えながら聞こえてくる悠ちゃんの歌と演奏をバックに自分のやる事、やれる事をやろうと決心を固めた。
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SIDE 菜月
ママと話した後に私は自室に戻って、枕を抱きながらベッドの上でごろごろ・・・・。
何かモヤっとする・・・・、目を覚ましてからの兄さんは人が変わったかのようになってる、今日だけじゃない・・・。
入院してる時だってそうだ・・・、お見舞いに行ったら部屋に居ないし、何処に行ったのかっと探してたらおばさん達と楽しそうに話してるし、購買のお姉さんとか看護師さんとか誰とでも仲良く普通に話してる姿を見て、私の頭は混乱したし、来るときにケーキ買ってきてくれって前の日に言われてママにお金貰って買ったけど何でこんなに?って量だったから疑問に思ってたら看護師さん達や担当の先生に配るし。
「今までの兄さんっぽく無いって思ったんだよね・・・。」
何時の頃からか、物事には無関心で無気力で私の事もあんまり呼んでくれなくて頭も撫でてくれなくて・・・・寂しかった。
でも倒れて目を覚ましてからの兄さんは沢山の笑顔を見せてくれて、「菜月」って呼んでくれて頭も撫でてくれて・・・・優しくて格好いい自慢の兄さんって感じ。
「良いんだけど・・・何でこんなに変わった?戻った?のかがちょっと疑問でモヤっとするんだよなぁ~・・・。」
まぁ・・・ママが言ってたように私も兄さんが色々とやってくれるのは嬉しいし無気力よりは遥かに良いんだけどねっ。
「まぁ結局の所、兄さんは兄さんだよね!悪い方に変わったなら兎も角、良い方に変わったんだから良い事なのは間違いないね!」
私はそう結論付けて、かすかに聞こえてくる兄さんの演奏と歌声に酔いしれて部活の疲れもあってそのまま夕飯までぐっすりと寝ちゃうのでした。
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一先ずは自宅に戻ってこれからの方針を決めるまでの所を書き直したりしました、如何でしたでしょう・・・?
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