第5話 柴犬探し

 今日は学校の休みの日である。ケンタとナナミは中学校の南の方向の住宅街で午前から柴犬探しをしている。二人は歩きながらあちこちを見回している。どこに柴犬はいるのだろうか。

「ここら辺の住宅街って本当に家ばっかりだよね」

「そうだな、ナナミ。柴犬はどこにいるのかなぁ?」

 ケンタとナナミは住宅街をゆっくりと歩きながらあちこちを見回している。目の前にネコが横切る。二人は一瞬だけ柴犬と見間違えた様子である。

 昼になったので、ケンタとナナミはコンビニでおにぎりを買った。住宅街の中の公園のベンチで二人は食べている。

「見つからないね、柴犬」

「そうだな。柴犬はどこに消えたんだろう?」

 二人は食べ終えてから午後も柴犬探し。住宅街は歩くと本当に広い。なんだかケンタは柴犬探しで疲れている。でも、行方不明の柴犬のチラシを見つけて、もう少し頑張ろうって思うケンタ。

 全く手がかりがゼロのケンタとナナミ。もう夕方になる。二人は今日の情報の収穫はない。二人が中学校の前まで戻ってきた。そこにいたのは堂島さん。二人は顔を見合わせる。

「ナナミ? 最近よく堂島さんを見るよな?」

「うん、って、あれ? どこかに行ったね?」

 堂島さんは謎が多い。二人は帰ることになる。ケンタとナナミは明日からまた学校生活がやって来る。

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