エヴァ
はたゃ
エヴァ
「君は美しいな。」
そう独りでに口から溢れてしまうほど、今僕の瞳が映すカノジョは美しい。
陶器のような肌に吸い込まれるような藍の瞳。
自分の3/1程しかない唇にフワフワの金髪。
手足は細く、華やかなドレスを纏っている姿は誰が見ても美しいと声を揃えて言うだろう。
カノジョの名はエヴァ。
エヴァは沢山のワガママを言うんだ。
でもそれが可愛い。
新しい靴が履きたい、あのドレスが着たい、髪型を変えて欲しい、庭に行きたい...など。
その全てを叶えてあげるのが僕の役目さ。
エヴァと僕はずっと一緒。食事も寝る時も。
僕はエヴァにずっと触れていたいし眺めていたいからカノジョを抱えて歩くんだ。
カノジョは軽いからね、全くもって苦にならない。
エヴァは外の世界に興味があるみたいなんだ。
よく窓から外を眺めてあれは何?あれは?じゃああっちのは?って質問攻めにされる。
外へ行けばいいと言う人もいると思うけど、外はエヴァにとって危険がいっぱいだからね。ダメなんだ。
僕はエヴァの人よりも低い体温が好き。
僕は人よりも体温が高いからね、カノジョの体温は落ち着くんだ。
エヴァは恥ずかしがり屋だから、手を握ってもそっぽを向いて握り返してくれないんだ。でも、そこもまた可愛いのさ。
この間、エヴァにプロポーズをしたんだ!
もちろんOKを貰えたよ。
エヴァに家族はいないから、僕の家族に婚約者として紹介したんだ。
ここからが腹が立つ話なんだけど、家族がエヴァのことを認めないって言うんだ!
エヴァの何がダメなんだと聞いても、あなたは騙されている!頭がおかしくなってしまったのか!と言葉が通じないんだ!
僕の家族はいつからあんな風になってしまったんだろう!!
エヴァのことを認めない家族なんていらないから、僕はエヴァと二人で生きていくよ。
「あぁ、可愛いエヴァ。美しいエヴァ。
僕のエヴァ。今日も綺麗だね、僕の人形(エヴァ)」
エヴァ はたゃ @hatalya
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