【ロング版】露出狂と遭遇

シカンタザ(AIのべりすと使用)

【ロング版】露出狂と遭遇

祝日に私はワイドショーをぼんやりと見ていました。テレビをつけっぱなしにして、ソファで横になってだらだらとしていたのです。すると画面には「バーコード」が映し出されました。

「え?」

私は思わず声を上げました。画面にはコンビニのレジスターから読み取られたバーコードが表示されていました。そしてその下には、見慣れた文字がありました。「お弁当」という文字でした。そうか。これは弁当箱の中身を読み取ったものなのだ。私は、その文字を見て少しほっとした気持ちになりました。しかし、同時に胸騒ぎを覚えました。私はその日以来、コンビニやスーパーに行っても弁当を買うことはなくなりました。

「あーん!もうっ!」

私は今年大学四年生になりました。

高校三年生の冬に付き合い始めた彼氏である春斗とは、卒業してから同棲しています。でも、彼は私より仕事を優先してばかりです。私の方には連絡一つくれないし、休みの日に会ってくれることなんて滅多にありません。それでも我慢しようと思っていました。だけど、昨日の夕方に届いたメッセージを見た時、私の心は限界を迎えてしまいました。

「明日は俺の誕生日だから早く帰るよ。誕生日プレゼント期待してるね」

そんなメッセージを彼から来たのです。正直なところ、私は彼のことをあまり好きではありません。むしろ嫌いと言ってもいいくらいです。どうしてこんな男のことを好きになってしまったのか……自分でもよくわかりません。でも、私は彼に喜んでもらいたいと思っています。彼が喜ぶ顔を見れるなら何でもしたいと思っているんです。なので私は料理を作ることを決意しました。普段から自炊をしているので料理は得意です。腕によりをかけて作ってあげようと思います。ただ問題は……冷蔵庫の中に何もないというところです。いつも買い物に行く時はお金を渡してくれますが、今日に限ってそれがなかったみたいです。仕方なく私は近くのスーパーへ買い出しに行きました。何を作ろうかなぁと考えながら歩いていると、ふとあることを思い出しました。それは、私が栄養失調で倒れてしまった時のことです。あの時、私は自分の不甲斐なさを痛感しました。それ以来、私はちゃんとした食事を取ろうと決めています。幸いなことにこの近くにスーパーがあるのを見つけたので、そこに行きましょう。

「いらっしゃいませ〜」

スーパーに入ると元気な店員さんの声が聞こえてきました。さて、何を買おうかな……。とりあえず野菜コーナーに向かいました。そこで目に付いたのは、色とりどりのお野菜たちでした。どれも新鮮そうな感じがします。うん、これにしよう!私はトマトを手に取りカゴに入れました。次は肉のコーナーへ行きます。そこには鶏肉がありました。鶏モモ肉を一口大の大きさに切っていきます。次に玉ねぎを切ります。うぅ……涙が出ちゃった。包丁を使うのって大変だよね。そして鍋を取り出し水を注ぎ火にかけました。沸騰したら切った材料を入れて煮込みます。味付けは塩コショウだけ。これでいいでしょう。後は待つだけです。その間に卵焼きを作りましょうか。私は卵を割ってボウルに入れてかき混ぜていきます。ふんわりといい匂いが漂ってきて食欲が増してきました。フライパンを出して油を引いて温めたら溶き卵を流し込んで焼いていこうと思いました。すると後ろから肩をトントンと叩かれました。振り返ると店長がいました。

「こんにちは」

私は挨拶をして頭を下げました。店長は笑顔でこう言いました。

「こんにちは〜!今日は何をお探しですか?」

「えっとですね……」

私は答えようとしましたが言葉が出てきませんでした。だって、ここはどこ?私はどこにいるの?ここってスーパーだよねぇ?でも何かおかしいような気がするんだけど……。

「あれれぇ?どうかされましたか?」

「あっ、いえ……何でもないです」

私はそう答えるしかありませんでした。

「そうですかぁ。それじゃあ頑張ってくださいね!」

そう言うと、店長はどこかへと行ってしまいました。気を取り直して私は再び調理を始めました。

「よしっ!完成!」

完成したオムライスを見て私は満足げな表情を浮かべました。テーブルに運んで食べようとしたその時でした。突然、目の前に人が立っていることに気がつきました。誰だろうと思った瞬間、私はその人に抱きつかれて押し倒されてしてしまいました。

「きゃっ!」

床に背中を打ち付けた痛みに耐えていると、私の上に乗っかっている人物が声をかけてきたのです。

「久しぶりだね」

その人は男性でした。年齢は三十代半ばくらいでしょうか。黒髪短髪に黒い瞳を持った美形の男性です。私は彼の顔をじっと見つめていました。すると彼は不思議そうな顔をしながら首を傾げたのです。

「どうしたんだい?僕の顔に何かついているかな?」

「あのっ!」

私は勢いよく立ち上がりました。そして彼を睨みつけながら問い詰めます。

「あなたは一体何者なんですか!?」

私の問いかけに対して彼はクスッと笑った後、ゆっくりと話し始めました。

「僕は君にお願いがあってここにやって来たんだよ。実は僕の話を少し聞いてほしいんだ。いいかな?」

私は警戒心を解かずに尋ねました。

「話を聞くのは構いませんけど……その前にあなたの名前を聞かせてもらえますか?」

「そうだね、まずは自己紹介をしないとね」

彼は微笑むと両手を広げて語り始めたのです。

「僕の名前は佐藤隆哉。しがないサラリーマンさ」

私は驚きました。なぜなら、その名前には聞き覚えがあったからです。私の知り合いの中に同じ名前の人がいるのです。でもまさかそんなはずはない。同姓同名の別人です。私はそう自分に言い聞かせました。そして私は質問しました。

「どうして私の家に来たんですか?それにどうやって入ったんですか?」

「君はもう忘れてしまったのかい?ほら、これだよ」

彼がポケットから取り出したのは一枚のカードでした。それを私に見せつけてきます。そこには、彼の顔写真が載っていて名前も書かれています。そしてその下には『佐藤隆哉』という文字がありました。間違いありません。これは私が彼のために作った名刺です。私は困惑しながら彼に尋ねました。

「どうして、これを持っているのですか?」

「それはね、僕が君の彼氏だからだよ」

「嘘ですよ!私はあなたのことなんて知りません」

「それは違うよ。君はまだ思い出していないだけだ。だから今すぐ思い出すといいよ。そうしたら全てわかるはずだ」

彼は私の目を真っ直ぐに見つめてきました。

「……」

私は怖くなりその場から逃げ出そうとしました。しかし、すぐに腕を掴まれてしまいました。振り払おうとしてもビクともしないのです。怖い。誰か助けて!私は心の中で叫びました。

「無駄な抵抗はやめた方がいいよ。怪我をするかもしれないからね」

私は観念して立ち止まりました。すると、彼は優しく手を離してくれました。

「それでいいんだ。賢明な判断だね。それじゃあ行こうか」「行くって……どこにですか?」

「決まってるじゃないか。僕たちの家にだよ」

「嫌です!行きたくありません!」

私は必死に訴えかけました。でも彼は笑顔で言うのです。

「大丈夫だよ。何も心配することは無いさ。僕がずっと守ってあげるから安心してほしい」

「無理矢理連れていくつもりなんでしょう!?私を誘拐するつもりなんですね!」

「誘拐だなんて人聞きの悪いことを言わないでくれ。僕はただ君と一緒に暮らしたいだけなんだ。愛しい妻のために」

私は背筋に悪寒を感じました。この人は頭がおかしいのです。きっと狂っているのです。早くここから出なければいけません。私は勇気を振り絞って言いました。

「あなたとは結婚できません。他を当たってください」

「そうやって照れなくてもいいんだよ。さぁ一緒に帰ろうか」

「帰りません。帰って欲しいなら力ずくで追い出してください」

私はキッパリと言い放ちました。すると、彼は残念そうにため息をつくと、何かをブツブツと呟き始めました。そして、いきなり服を脱ぎ始めたのです。私は驚いて固まってしまいました。彼は上半身裸になるとズボンに手をかけました。そしてパンツまで脱いでしまったのです。私は慌てて後ろを向いて見ないようにしました。

「これでわかっただろう?僕たちは結ばれる運命にあるんだ」

「わかりません!あなたが露出狂だってことはよく分かりましたけど……」

「それは誤解だよ。僕は服を着ていた方が興奮するタイプなんだ」

「変態じゃないですか!」

「その通りだよ。だから君も僕に身を委ねればいいんだ。そうすれば幸せになれるよ」

「嫌です!絶対にあなたなんかと付き合ったりしません!」

私は頑として断り続けました。すると、彼は大きな声で笑い出したのです。

「ハハッ、やっぱり君は面白い子だ。こんなにも魅力的な女性なのに僕のことを好きになってくれないなんて」

「当たり前です!誰があなたのことなんか好きなものですか」

「そっか……。君は僕のことが嫌いなのか。悲しいなぁ」

彼は寂しげに俯くと、突然私の手を取って自分の胸に押し付けてきたのです。

「きゃっ!?」

「どうだい?僕の胸の感触は?ドキドキしているだろう?」

「やめてっ」

私は全力で逃げました。しかし、すぐに捕まってしまいました。

「どうしたんだい?恥ずかしがることなんて無いのに」

「離してっ!」

「仕方がないなぁ」

彼はそう言うと、私をギュッと抱きしめて頬擦りしてきたのです。私はゾッとしました。このままでは食べられてしまうと思ったのです。

「いやあああっ!」

私は泣きながら必死に逃げようとしました。でも、いくら暴れても彼の力は強くて逃れられないのです。

「怖がらないでいいんだよ。僕は君を愛しているんだから」

「嘘つき!あなたは私の事なんか愛してないわ!私のことを食べようとしているんでしょう!」

「そんなことはないよ。僕は君のことを心の底から愛しているんだ。本当だよ」

「嘘よ!だったらどうして私の体に触れるの?どうして私の唇を奪うの?」「それはね、君がとても魅力的だからだよ。キスしたくなるほどに」

彼は私の首筋を指先でなぞると耳元で囁きました。

「僕は君の全てが欲しい。髪の毛一本残さず食べ尽くしたいと思っているんだよ。もちろん性的な意味でね」

私は恐怖のあまり動けなくなってしまいました。もうダメです。私はここで殺されてしまうのです。

「大丈夫だよ。痛くしないから。君が僕を受け入れてくれればの話だけどね」

彼は微笑むと私の顔を両手で包み込んできました。

「さぁ目を閉じて……」

私は言われるままに目を瞑りました。もうどうなってもいいのです。とにかく早く終わって欲しいのです。しかし、いつまで経っても何も起きませんでした。不思議に思って目を開けると、彼は悲しそうな顔でこちらを見つめていました。

「ごめんよ。少しやり過ぎたようだね」

彼は私の体を離すと、優しく頭を撫でてきました。

「でも、僕だって本当はこんなことをしたくはないんだ。だから、これからも少しずつ仲良くなってくれたら嬉しいな」

「……はい」

私は小さく返事をしてうなずきました。彼は嬉しそうに笑うと再び口付けてきました。今度は舌を入れてこようとしてきます。私は必死に押し返そうとしますが、ビクとも動きません。私は涙が出そうになるのを堪えました。すると彼はようやく離れてくれたのです。「ごめんね。苦しかったかい?」

「いえ、平気です……」

私は無理やり笑顔を作りました。すると彼は安心したように笑みを浮かべたのです。それから私たちは手を繋いで歩きました。最初は嫌でしたが、だんだん慣れてきて今では何だか心地よい気分です。この人となら一緒にいてもいいかもしれないと思い始めていました。

「そうだ、これを渡しておくよ」

彼はそう言って何かを手渡してきました。見ると、そこには小さな機械のようなものがくっついています。私はそれをじっと見つめたまま固まってしまいました。

「これは何ですか?」

「これは僕たちの絆を確かめ合うための物さ。お互いの手首に付けておくといい」

彼はそう言うと私に腕輪を渡してきました。私はそれを受け取ると恐る恐る手に取って眺めてみました。見た目はとても綺麗なのですが、妙にゴツゴツしていて不気味な感じがしました。

「ありがとうございます」

とりあえず礼を言うと、彼は満足げな表情を見せました。そして私の手を取ると自分の手と一緒に機械に触れさせてきたのです。すると、ピピッという音が鳴って赤いランプが点灯しました。これで登録完了ということらしいです。

「これでいつでも一緒だよ」

彼はそう言いながら頬にキスをしてきました。

「はい」

私は戸惑いながらもそう答えました。

それからというもの、彼は毎日のように会いに来てくれました。私はそれが楽しみになり、次第に彼に惹かれていくようになりました。そんなある日、私は彼にこう尋ねました。

「あの、あなたは何のために生きているんですか?」

「うん?どういう意味だい?」

「そのままの意味です。あなたは何を考えて、どうやって生きていきたいと思ってるのかなって」

「難しい質問だね。僕はただ、君といつまでも幸せに暮らしたいと思っているだけだよ」

「本当にそれだけなんですか?他にやりたいこととかないんですか?」

「特に無いかなぁ。強いて言えば君を食べることくらいだよ」

「私を食べても美味しくありませんよ」

「そんなことは無いさ。君はすごく魅力的だし、きっと今まで食べたどの人間よりもおいしいはずだ」

「やめてください!気持ち悪いです!」

「ハハッ、照れなくていいんだよ」

「違います!本気で言っているんですよ!」

「分かってるさ。君は嘘がつけないタイプだからね」

「もうっ!からかわないでください!」

「ごめんごめん。でも、本当の事だろう?君のことは全部知っているんだから」

「……変態」

「褒め言葉として受け取っておくよ」

私は彼を睨みつけるとその場を離れようとしました。しかし、すぐに捕まってしまいました。

「待ってくれよ。せっかく会えたんだからもう少し話そうじゃないか」

「嫌よ。あなたと話してると頭がおかしくなりそうなんだもの」

私がそう言うと彼は寂しげな表情で俯きました。

「なんだかあなたって私のストーカーみたい」

それを聞いた彼はショックを受けたようで、目に見えて落ち込んでしまいました。

「そんな……。僕は君のことを愛しているのに……」

「ごめんなさい。ちょっと言い過ぎました」

私は慌てて謝りました。

「いいんだよ。僕の方こそ悪かった。君を不安にさせるようなことを言ってしまったね」

彼はそう言うと私の頭を撫でてきました。

「僕には君しか居ないんだよ。だから君も僕を信じて欲しい」

「はい……」

私は素直にうなずきました。彼のことが嫌いだったはずなのに、いつの間にか好きになっていたのです。私は今の生活が気に入っていました。彼と過ごす時間が何より幸せなのです。

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