第20話 放課後

朝の時間が終わってから休憩時間の度に色んな人が見に来て中には話しかけて来たりする人もいれば「神代君!!!付き合ってください!!」っと行き成り告白してくる先輩等色々と明らかに別の目的の為なのが沢山沸いて出た。


「その中でも極め付きはこれだよな~・・・・。」


俺の手の中には一枚の手紙が載っていて内容が(これ以上我らが姫に近づくな。命を持って償う事になる、後悔するぞ。)って内容なのだ。


「蓮、どうするのこれ?脅迫だし犯罪予告になるんじゃない?」


「うん、蓮夜なら数人に囲まれても負けないとは思うけど、これは流石に限度を超えてる。」


雫と信也が俺に送られてきた手紙の内容を見てどうするのかと真剣な顔で聞いて来た。


「そうだな、確か有希那のクラスに新聞部の子居たよな?その子に頼んでちょっと遊んでみるわ。後は皆に見せて対策を考えるかな、って言うか気持ち悪いわ・・・・まじで。」


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SIDE 有希那


「まさかここまで何て・・・・・。」


何とか放課後を迎えて後は帰るだけになったまでは良かったんだけど、今日一日の状況を思い返すとまさにって表現がぴったりだと思う。

休み時間の度に話を聞きたいと押し寄せてくる女子の群れ。

「神代君と付き合ってるの?!」「記事の内容の通りにデートしてたの?!」「この雑誌のモデルに飛び入り参加ってどんなコネあるの?!」etcっと何度同じ説明をしたか分からなくなる位、気の休まる時が無かった。


「有希那、お疲れ~。大変だったね一日中。」


「ありがと、美織。蓮夜君達とご飯食べてるとき位しかゆっくりとした時間無かったもんね、巻き込んでごめんね。」


「良いってー、確かに大変だったけど何か楽しかったしさ。暫くは続くでしょ多分?神代君が朝に迎えにいった理由も理解したしね。」


「うん、ありがとね。はぁぁ・・・。まさかこんな大騒ぎになるなんてだよ、ほんと。」


もう明日から学校休もうかなっと本気で考えるくらいには疲れる一日だったのは間違いない。そんな事考えながらぼーっと片付けていたらクラスの女子が近寄ってきて(またか、確か新聞部の子だったかな)っと思いながら気にしない様にしていた。


「あっ・・あのっ!陵さん!帰ろうとしてる所ごめんね、ちょっと話せないかな・・・?」


「あー・・・。もう特に聞かれても話せる事無いよ?それに流石に今日はもう・・・。」


「有希那の状態見れば分かるでしょ、教室に居たんだからもう同じ話をする必要無い位聞き取ったでしょ?それとも他に目的あんの?神代君を紹介しろ?雑誌に自分を売り込め?何が目的?」


美織が珍しく責め立てるようにクラスメイトに声をかけた。


「ちょっ!ちょっとまって!!確かに今回の事だけど根掘り葉掘り聞こうとしてるんじゃなくて!ほら!私って新聞部でしょ?だから記事にさせて貰ってもいいかな?って聞こうとおもってさ。」(そりゃ、神代君に紹介してもらえて仲良くなれたら嬉しいけども・・・。)


「うん、流石に記事にされるともっとうるさくなりそうだしごめんかな~・・・・。別に芸能人になる訳じゃないし、ごめんね。」


「そうそう、考えなくてもわかんじゃんそんなん!」


こっちの事なんて何も考えてない言い分に流石にイラっと来て言葉は抑えたけど眼つきはきつくなってしまったけど美織はもう完全に怒鳴りつける勢いで反論していた。


「うぅ・・いやあの。ごめん!深く考えてなかった・・・・。」


3人の間に微妙な空気が流れてどう動けば良いのか分から無くなってた所に「それなら代わりのネタ提供すっから手貸してくれよ。」っと教室の入り口から聞こえて来た。


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「蓮夜君・・・・?間島君も雫もどうしたの?」


「折角だし皆で帰ろうと思ってね、司も呼んだから直ぐに来ると思う。」


「ちょっとまずい事になったって言うか面倒な事になったって言うかね、それで蓮夜が新聞部の子に協力要請をしに来たのさ。」


「面倒な事?って何があったの?」


信也の言葉に有希那も小野坂もきょとんっとした顔をして俺達を見て来た。


「動きが早いとしか言えないんだけど、こんなもんが俺の所に来たんよ。それに伴って新聞部の子に依頼がある。」


俺は俺に届けられた手紙を皆に見えるように見せた。


「えっと・・・・。(これ以上我らが姫に近づくな。命を持って償う事になる、後悔するぞ。)ってなにこれ・・・・。」


「ちょっと!完全に脅迫じゃんこんなの!!!!」


「蓮夜君・・・私のせいだよねこれ・・・・・。ごめんね・・・・。」


「有希那は悪くないじゃん!こんなん神代君に嫉妬したやつらが悪いんじゃん!!!」


「あぁ、小野坂の言う通りだ。有希那は気にするなって言っても無理だろうが気にしすぎるな。そんでな、そこの新聞部の・・・えっと「姫川 葵央ひめかわ あおだよ。よろしくね!」姫川ね、よろしくな。姫川に記事にして欲しいんだわ。」


「えっと、記事にするのは良いんだけど、どうすれば良いのかな?こんな犯罪予告みたいなの記事にするとか経験無いよ私。」


俺の見せた手紙の内容と俺からの依頼に姫川は困惑の表情を浮かべながら俺にどうすれば良いのかっと問いかけて来た。


「今回は俺からある程度の指示を出すからそれをササっと記事にして掲示板にデカデカと張り出してほしい、それに伴って教師に手を借りてこいつらを炙り出す。」


「こいつらって・・・一人じゃないって思ってるの?神代君。」


「あぁ、ある程度の予測は立ってるよ。っとこれ以上は聞かれると不味いから出来れば聞かれない様に話したい、って事で姫川の連絡先を教えて貰えないか?」


俺のその提案に姫川は顔を真っ赤にして「ふぁぁ?!」っと素っ頓狂な声を上げて「喜んで!」っとスマホを出してきた。


「ん、ありがとな。おしっ!それじゃグループ作って俺の作戦を話すぞ。」


俺、有希那、小野坂、雫、信也、司、姫川と新しくグループを作って俺は今回の作戦を話し始めた。


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