第15話 デート2
「混んでて遅くなっちまったな。陵に変なの絡んで無いと良いんだが・・・・。」
お昼時って事もあって店のトイレが混んでいて地味に時間がかかってしまった。
「ん?うげぇ・・・・何で居るんだ、って言うかめっちゃ陵に絡んでるし・・・・。」
はぁぁぁぁっと盛大な溜息を付きながら陵に絡んでいる女性のもとに向かった。
「ですから、困ります!行き成り言われてもモデルなんて無理ですってっ!」
「そこを何とか!!有希那ちゃんを見た瞬間にこの子だ!って思っちゃったのよ!!人助けだと思って!!ね???!!!!」
「ですから、無理ですって!私なんか「その辺にしてやれ叔母さん。」って、蓮夜・・・君?」
「え?!蓮ちゃん!!??蓮ちゃーーーん!お久しぶりねー!っていうかおばさんっていうなぁぁ!」
席から立ち上がりながらこちらに手を広げながら抱きつく形から殴りかかってきたのを片手で拳を抑えて防いだ。
「いやいや、あぶねーっての行き成り殴りかかるなよ、叔母さん。」
「おばさんいうな!!まだ言われるような年齢じゃないわよ!!」
「って言われても、俺からするとおb「あ゛ぁ゛ん?!」麗華さんです。」
「えっと・・・お知り合い?蓮夜君」
「あぁ、うん。俺の母親の歳の離れた妹で叔母に当たる人で、菜月
「ふっふーん!今日は撮影で来てるのです!お姉さんが責任者なんだもん!」
「アラサーが(もん)とか・・・・。」
「べっ、別にいいでしょ?!って言うか随分綺麗な子だと思ったら蓮ちゃんの彼女だったのねーっ!」
「え?!私と蓮夜君は別にそんな「付き合ってねーよ。」むぅ・・・・・。」
「ほらほら、彼女拗ねてるよ?良いじゃないこんな綺麗な子なんだから、何が不満なんだかーねー。」
「別に、陵に不満なんて無い「えっ?!///」恋人だったら最高だろうよ確かに。」
「////////」
「はぁ、話し進まないからこのまま進めるけど、陵に何をやらせようとしてたんだ?」
ニヤニヤしてる麗華さんを無視して席に座りなおして、麗華さんも座らせて詳しく話を聞くことにした。
「んとね、予定してたモデルさんがねー、寝坊なのか連絡付かなくて予定押してるの、だから代理でも良い子居ないかなって思ってモールの中見てたんだけど、そしたら物凄い美少女いるじゃない?この子しか居ない!って思ってナンパしてたって訳!」
「あぁ、成程ね。確かに陵なら間違いないな。学園アイドルだしよ。」
「でしょー?やっぱりその立ち位置だったのね、やっぱりやってみない?有希那ちゃんなら絶対間違いないからさ!」
「流石に無理ですよ、経験も無いしそもそもそう言う事に興味もないで「今なら蓮ちゃんとセットの撮影よ!コンセプトが恋人のデートコーデだから!」やります!」
「ちょ?!陵?!何その手のひらくるりん?!つーか俺もやるなんて「貸しあるよねーこの間のアレーお姉さん頑張ったんだけどなー?」・・・ぐぬぬ。」
「それを持ち出すのは卑怯だろ・・・。」
「まーまー良いじゃない!それじゃ決定って事でいきましょー!」
「それならお会計おわらs「もう終わらせてるよ。さっきトイレいったついでにな。」ぇぇ・・・蓮夜君早いよぉ。」
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SIDE 友希那
「はーい!こっちに視線よろしくー!」
「良いよ、神代君!その調子!その調子!」
「ふわぁぁ、蓮夜君すごい・・・。」
私は今、撮影現場に来ている、前にも経験のある蓮夜君から先に撮影する事になった。
前にも経験があるからと言っても他のプロの人達と大差無いのは凄いと思う。
実際、他のモデルの人達も悔しそうにしたり、単純に見惚れたりしている程だ。
「さっすが!蓮ちゃんねー。やる気無くてもスイッチ入ればプロ顔負けでやれちゃうんだもん。」
「前にもやった事あるって言ってましたけど、その時も菜月さんが連れて行ったんですか?」
「そうよ。前にね、蓮ちゃんが見学に来た時があってその時にカメラマンがね、蓮ちゃんを見て是非やってみない?って声かけてねー。」
「それで、蓮夜君は受けたんですか?何かっぽくないって言うか・・・・。」
「あぁ勿論最初は断ったわよ、無理無理ってね、でも無理やり連れて行かれてカメラ向けたらもう直ぐにね。今みたいに、プロ顔負けのポージングとか表情をね・・・・(笑)」
「ぇぇぇ・・・それは何と言うか流石?って言えばいいんですかね?」
「ん-、あの子ね、昔から何だけどスイッチが入ると、ほぼ完コピしちゃうのよね、あの時も他のモデルさんの撮影を見ててどうすればいいのかを分かっっちゃたみたいでね。勿論これはモデルだけじゃ無く他の事も色々ね。」
「ぇぇぇ・・・蓮夜君すごすぎ・・・。」
「まぁ、大げさに言ったけど要は器用貧乏なのよ、決してプロには成れない。だからあそこがあの子の限界なのよ。親族として本当に悔しいけど、これは本人も分かってるからあの子も悔しいのよね。」
「でも、私からすれば凄いですよ。私は何も無いですもん、喩え器用貧乏だったとしても何でも卆無くこなすって言うのは私からしたら羨ましいです。でも、それでも、私は・・・。」
「うん・・・。有希那ちゃんは?」
「何も無い私だけど・・・。私は、蓮夜君の隣に立ちたい。蓮夜君が抱えてるものを一緒に背負いたい。彼の隣は誰にも渡したく無いです。」
「それは・・・どうして?どうしてそう思うの?」
「好きです。私は蓮夜君が好きです。だから私以外が彼の隣に立つのは嫌なんです。始まりは確かに助けられたから、つり橋効果が始まりだけど今は違います。私は、蓮夜君が大好きです。」
私は、真剣に撮影をしている蓮夜君を眺めながら、菜月さんからの質問に自分でもストンっと心に嵌まる答えを自然と口にしていた。
「ふふ♪蓮ちゃんは幸せ者だぁ~。こんな可愛い子に想われてるんだもん、叔母として嬉しい!そんな有希那ちゃんに蓮ちゃんに口止めされてる事を教えましょう~。」
「口止めされてる事ですか?なんでしょう?」
「初めて、蓮ちゃんに会った時に有希那ちゃん危なかったでしょ?助けられた後からこの一週間の間に絡んで来たやつらの姿見てないのはなんででしょうー?」
「え・・・?もしかして蓮夜君が何かしてくれたんですか?」
確かに最初の数日は待ち伏せされてるかも?っと警戒しながら行き帰りをして居たけど全く見ないから警戒を止めたのだ。
「有希那ちゃんを助けた後に直ぐに私に私の旦那様に伝えてほしいって連絡して来て
、こういう訳で後を追ってるからたまり場見つけ次第連絡するから現犯してほしいってね。その結果見事に一網打尽にしたって訳。」
「だからあの後見かけなかったんですね・・・・。蓮夜君・・・本当に凄すぎます・・・・。菜月さんもありがとうございました。旦那さんにもお伝えください。」
「はーい。蓮ちゃんの彼女候補がお礼言ってたよー、ものすっごく可愛い子だった!!!って伝えておくねっ。」
「後半はいらないですーーーーー!!!」
「盛り上がってるところ悪いけど、有希那ちゃんの出番だよー。こっちおいで!!」
「うっ!はいっ!頑張ります!!!」
菜月さんと話して揶揄われてる間に私の緊張は無くなっていて、カメラマンさんの言う通りに応えられて、私のモデルデビューは恙無く進行していった。
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「それじゃ後は二人セットの撮影だけだね、ポーズは支持するから宜しくね。」
「了解。」「はいっ!」
指示通りにカップルのデートってテーマに沿って撮影をしている、衣装を変える必要も無く着ていた衣装のままで撮影を出来たのは楽だった、陵は最初に着ていた服に着替えたり等も勿論あったが取り合えず問題も無く進んで行った。
「それじゃ最後に蓮夜君!やっちゃってー!」
「はぁ・・・。陵、すまん。」
謝るのと同時に俺は陵をお姫様抱っこした。
「えぇぇぇぇぇ?!蓮夜君?!これは恥ずかしすぎるよぉ・・・・。」
「我慢してくれ、後文句は叔母さんに言ってくれ、俺も恥ずかしいんだ・・・。」
「菜月さんニヤニヤしてるし私もう自分でも分かる位、顔真っ赤・・・。」
「取り合えずな?手は俺の首に回してくれ、幾ら陵が軽いって言ってもこのままだと長く持たないから。」
真っ赤になって照れている陵を見ながら支持をだして恰好を固定しながら最後まで撮影を終えたのだった。
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