第2話 出会いと始まり
「ちょっと、買い過ぎたかな‥‥まぁ、でも色々安かったし一週間分って思えば別に良いか。」
あれもこれもっと、安いのを選んでいたら両手が塞がる程の荷物を持ちながら家路を急ぐ。
「や‥‥てっ」
「それにしても、すげー周りから見られてたけどそんなに変な格好かなー?別に食い物買うのが可笑しい訳無いしなぁ‥‥」
「やめ‥‥てっ」
「ん?今何か‥‥」「止めてください!!」
「はぁ‥‥何で巻き込まれるかな、俺。」
無視すれば良いんだが、流石に嫌がってる女の子の声を無視して、取り返しがつかない事になれば寝覚めが悪い。
「しゃーない、サクッとやりますか。」
タオルで髪を、纏め上げて目線を鋭くして声のした場所に急いだ。
「良いじゃんー!君、物凄く可愛いし俺等が、経験したこと無い気持ちいい事教えてあげるからさー!」
「結構です!私は急いでるので!!」
「まぁまぁ、そんな嘘は良いから付いてこいよー。こっちが優しい内に従った方がいいよーん。」
「い‥‥いやっ!離してっ!」
「うるせー!黙って付いてくれば良いんだよ!見た目良いからって調子ずいてんじゃねーぞ!」
「そうそう!黙って付いて来てキメるもんキメテ、股開いてりゃ良いんだよ、ギャハハハ。」
「嫌ぁ、誰かたすけ‥‥「聞くに耐えんな」‥‥え?」
クズ共と少女の間に入り掴んで、男の腕を彼女から離しながら。睨みを効かせる。
「何だ‥‥兄ちゃん?正義の味方気取りならお門違いだぜー。」
「そーそー、俺等はこれからこの子と仲良くするだけだからよー。」
「ふむ、正義の味方のつもりは無いが、余りにもお前等が見苦しいのでね、嫌がる女性を無理矢理と言うのは‥‥些か格好悪すぎると、思ってな。」
「はぁ?!それが正義の味方気取りなんだろーがよ!大体にして、嫌がってなんかいねーよ、照れてるだけだっつーの。」
少女の目を覗き込みながら、落ち着く様に優しく問い掛けて。
「ほぉー、そうなのかい?俺には君が怖がり嫌がってる様に見えたのだが‥‥?」
「そっ‥‥その通りです!断ってもしつこくて無理矢理にっっ。」
彼女の綺麗な瞳から溢れ出す涙の答えを聞いて疑問を確信に変えた。
「と言う事だが?彼女の事は諦めて消えたまえ、それが君達の為だ。」
「ざっけんな!!もう!いい!テメーも苛つくし、テメーを殺してそいつは拉致る!ツー
ガッ!ガンッ!頬を殴られた音が周りに響き、殴られた俺を見て少女が少し悲鳴を上げる。
「ひぃっ‥‥「忠告はしたんだがな?これで正当防衛成立だ。」‥‥え?」
顔でゴミの拳を受け止めたまま、殺気を込めて睨み返しながら。
「ひぃ‥‥ごはぁっ。ぬぐ‥‥オゲぇぇ。」
がら空きの腹に俺の拳が突き刺さり、耐えきれずに吐き出しそのまま気絶した、ゴミを見ながら少女が一言‥‥
「すご‥‥一撃‥‥」
「おい、お前もやるか?それとも、このゴミを拾って消えるか?好きな方を選べ。」
「すっ‥‥すいませんでしたぁぁ!!」
ゴミを抱えながら逃げていくもう一人を見ながら、改めて少女を見て息を飲んだ。
長く艷やかな黒髪、美しさと可愛さの混ざった綺麗でいて可愛さのある顔。
スラっと伸びた手足と、細い身体、出るところは出て、女性らしい身体。正に美少女がそこに居た。
「あっ‥‥と、えっ‥‥と。」
「?どうかしました?」
「あぁ‥‥いや、うん、ごめん、余りにも綺麗で見惚れてた‥‥」
「ふぇ?!////」
「あぁ?!いや!そうじゃなくて!!そうじゃない事もないんだけど、その何だ、怪我は無い?ってこの見た目じゃ怖いよな。」
そう言って頭のタオルを外して纏めてた髪を下ろしながら。
「あっ!そのままの方がカッコいいですっ!!ぁぅ///」
「えっ?!アハハ‥‥お世辞でも嬉しいよ、ありがとね。兎に角、もう暗くなるし、あの手のが沸かないとも限らないし今日の所は帰ったほうがいいよ。」
「そう‥‥ですね、あのっ!本当にありがとうございましたっ!!」
「はいな、偶々通りかかっただけだけど、間に合って良かったよ。」
「あのっ!お礼に治療費とか払わせて欲しいのでお名前と連絡先をっ////」
「いや、いらないよ、殴られたのも
「でもっ!それ「それなら、また会う事があったらその時にコーヒーでも奢ってくれ、名前とかもその時にね?」‥‥はぃ////」
「それじゃ!俺はこれで、またね~。」
「はぃ…///また‥‥////」
こうして、俺と彼女の初対面は終わる、これで二度と会う事は無いと思ってた、だって住む世界が違いすぎるのは彼女の見た目で理解してたから。
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