義妹の様子

彩夏との話し合い当日の朝。

俺は自宅のリビングで一人寂しく朝食を取っていた。

まあ、基本的に俺の人生は孤独そのものなのでさして悪い気はしないんだけどねハハハ。

ちなみにメニューはトースト一枚にジャムを乗っけただけという不健康極まれりなものである。

身体に悪いものは悪魔的に美味いのだから仕方がない。

なんて、俺がいつも通り頭のおかしい一人語りをしているとよるが起きてきたようだった。

いつもは休日のこの時間はまだ寝ているのに珍しい。

「おはよう。珍しいな」

「...あ、うん」

よるはどこか気まずそうな表情を浮かべ視線も右往左往させていた。

「今日は何か予定でもあるのか?」

「...いや、別に...」

公園の一件ぐらいからだろうか。

あれからと言うものよるはずっとこんな感じだ。

「悩みでもあるのか?」

鬼畜なぼっちな俺には今時にjkが何に悩むかなんて見当もつかない。

「いや...別に?普通な感じじゃないかな」

どうみても普通な感じではないだろう。

「そうか」

よるに答える気がないのであればこの話をしたところで無駄だろう。

それに今はあいつらとの問題に俺が注げる全リソースをかけなければいけない。

俺は大急ぎでパンを口に詰め込んだ。

「それじゃあな。ちょっと出掛けてくる」

そう言い俺は自室に戻り、外着を着てワックスで髪を整えスマホの残りのバッテリー量を確認してから家を出た。

外に出ると小雨が隙間なく降り注いでいた。

でも、不思議と雨音はなくまるで死者のように静かな雨だった。

俺は安物の少し年期が入った折り畳み傘を差し歩みを進めた。

雨が降っているからか、はたまた時間帯によるものなのか定かではないが辺りを見渡しても人ひとりとして見つからなかった。

駅へ続く道をずっと歩いて行くと駅に近づくにつれだんだんと人通りが増えていった。

俺は少し重くなってきた足を無理やりにでも前へと突き進めていく。

そこから数十メートル程歩くと同年代の少女二人がベンチに座っていた。

あそらくあれが彩夏たちなのだろう。

俺は駆け足でそこへ向い、呼吸を整え声を掛けた。

「おまたせ」



作者から~

告知失礼します~!

この三連休のどこかで完全新作ラブコメを投稿するので是非とも読んでもらえると嬉しいですうううううううううう!!!!

それでは花冷えはもう寝るとします~

おやすみなさい!

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