追憶編 1
中学1年生の冬。
入学してから数ヶ月経った今、俺は完全に孤立していた。
苦しいし周りの人間を憎んだりもしたが、だんだんと諦めがついてきた。
それによるには完全に嫌われてしまっているようだが、水野は家のポストにバレンタインのチョコを例年通り入れておいてくれていたし味方もいる。
生前の母がよく言っていたものだ。
人は誰か一人に愛されていれば生きていけると。
ふと辺りを見回せば誰かが俺を蔑むような笑みを浮かべてくる。
耳を傾ければ罵声が聞こえてくる。
今や俺が女の子を無理矢理襲ったという無茶苦茶な噂も流れている。
人の噂も七十五日というがあれは嘘だ。
集団の風気を乱す奴が潰れるかさらなる愚者が現れない限りは永遠に続く。
人への諦めはついていた。
これからも俺は人に嫌われ嘲笑われながら生きていくのだろう。
だが、それでも尚どこかで人からの愛を期待しているのか俺の心は傷つき続けていた。
中途半端に狂うのは生き地獄である。
放課後。
部活もやっていない俺はファミレスで一人勉強をしていた。
学校や家に居ても肩身が狭いので当然の選択だ。
コカ・コーラ片手にペンを進めていく。
ただでさえ邪険に扱われているのでこれで成績が下がったともなればそれは死だ。
ちょうどワーク2ページ終わった所で客が来店してきたことを知らせるベルが鳴った。
一人は見慣れた少女。
そしてもう一人は確かサッカー部のキャプテンだ。
そう幼馴染と男が仲良さげに来店してきた。
~作者から~
短めですみません~
日曜日からはまたいつもの文量に戻ると思います。
コメントは日曜日に返信します~
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