ローズマリーの花

ローズマリーの花が 咲いていた


すこしのあいだ こころが躍った


期待することを やめていたわたしにとって それは


うれしい裏切りでもあった



だますなら 最期まで


覚悟しててよ


それが出来ないなら


はじめから


だまそうとしないでよ



途中からあきらめて


てのひらかえしたように


なにもかもぶちまけて


開き直らないでよ


墓場まで持って行ってきてよ


そしたらわたしだって


さいごのさいごになっても


とってもしあわせな人生だったって


なにもかもぜんぶさしだして


燃え尽きて きえてあげるんだから


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩文いろいろまとめ 青谷因 @chinamu-aotani

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る