第3話夏の国の話

夜、光はネットのサイトを見て驚いていた

光「え、えー!?天魔戦争って天使が大陸沈没させてそのまま勝ったっていうの!?

しかもその時の死者が約数百万以上って…こわ…天使怖いよ…」

悪魔よりも天使のほうが怖いじゃないかという天魔戦争の真実を見てしまった

光「うーん…。うちの国って天使はあまりいないかもしれないけど

もし天使がこのコトを話したらどんな反応するんだろ…」

ちなみに天使よりも悪魔が多いこの国、一応天使協会はあるが働いてる天使は少ない

最も、天使は暑いのが苦手なのでアマリリスにいる天使は暑さも耐えられる天使でもある

むしろ悪魔だとどうか?光の大好きなピットフィーンドに話したらどうだろうか?

光「むむ、なんか眠たくなってきちゃった…歯磨きして寝よ…」

歯磨きをしてベッドに横になったら自然と眠っていた


翌日

光はぼーっと起きた。しかしこれ以上寝れない。起きてちょうどいい時間だ

アマリリスは朝から暑い日がある。今日は普通の気温だ

光「あ、あー…学校に行く準備ー…」

カレンダーを見てふと気づく。今日は休日である

光「…あ!今日休みじゃん!なんだー!」

そこでふと考えた。今日、ピットフィーンドのとこに行けばいいじゃないか?

天魔戦争のことも聞いてみたい

そう考えると光は早速着替えて支度をしてリビングに行く

親がすでに起きていて一緒に朝ごはんを食べる

父「光、今日はなにかするのか?」

光「今日はピットフィーンドちゃんのとこ行くよ!」

父「光…悪魔とはあまり仲良くしないほうがいいぞ」

光「なんで?だってピットちゃん優しいもん。悪魔とか関係ないじゃん」

母「天使だといいけど悪魔って何をするかわからないわよ?」

光「関係ないよ!それって種族差別じゃん!」

父「種族じゃなくてお前のために言ってるんだ」

光「全く関係ないね!私、行くから!」

光はさっさと玄関へ行ってしまった

父「あ!待て光!…行ってしまったか」

母「悪魔と仲良くなるのはちょっと心配なのよね」

父「そうだな…」

親はかなり複雑な顔をしてすでに出ていった光を見ていた

若干ながら反抗期では?そんなことも考えてた


夏の国アマリリス。今日は少し日差しが弱い日

夏のシーズンになると最低32度は余裕で超えるがジメッとした湿気はあまりない

カラッとした天気が多く不愉快な暑さがない。が、暑いのは暑い

冬のシーズンでも25度はあるため寒いという日は一切ない

とはいえ稀にだが極端に寒いときがある。そんな国だ


光は自転車を漕ぎながらピットフィーンドが暮らす館へと向かう

光の住む家とはちょっと離れた場所にあり、近いと言えば近い

横断歩道を若干渡る程度の距離。自転車ならすぐだ

光はとにかく会いたいがために学校に行くスピード同じで自転車を漕ぐ

光「あー早く会いたい!ピットちゃん!」

そしてようやく館が見えてきた。人間が住むには極端な大きさである

光「やっと着いた!さ、玄関まで行ってと…ん?玄関に誰かいる?」

ピットフィーンドが住む館の玄関にピットフィーンドともう一人いた

その一人は後ろ姿でもわかるような背が大きく、角が生えていた

光「もしかして悪魔協会の人かな?おーい!」

ピットフィーンドとその人が光を気づいた

ピット「お?光か。おはよう。今日も元気そうだな」

?「なんだ、ヒューマンの友達か?ピットフィーンドにもヒューマンの友達がいたとはな」

ピット「友達っていうかそもそも…」

光「ねえねえピットちゃんこの人は?」

光は近寄ってみたがこの悪魔っぽい人、やけにでかい

正面を見て思ったが綺麗な顔をしてるがちょっと冷酷そう。第一印象はそれ

ピット「ああ、紹介するか。悪魔協会代表、アークデーモンだよ」

光「ふーん。…って代表!?」

アーク「ああ、私の名前はアークデーモン。悪魔協会代表だ」

光「だ、代表って…!?いや、なんかすいませんでした!」

悪魔協会代表と聞き思わず謎の謝罪。どうりで威圧感あると思った

アーク「別にかしこまらなくていい。今はただピットフィーンドの館に来て

ちょっと用事済ませただけだからな」

光「は、はい…」

ピット「ちなみにそこまで敬語言わなくていいぞ、上下関係あまり気にしないからな」

アーク「いや、私だって上下関係ぐらいあるぞ」

ピット「それはヴァンパイアロード除く悪魔協会にいる上位と下位の悪魔と不死と亡霊だろ」

光「そ、そうなんだ…へー…」

光は少しながら次元の違う会話に付いていけない

しかし…アークデーモンのこの風貌、ふと光は質問した

光「あの、女の子ですか?男の子ですか?」

その質問でアークデーモンはニヤリとした

アーク「ははは、なるほど。やっぱりわからないよな」

ピット「もっとオシャレしろーってヴァンパイアロードに何度も言われてるじゃないか」

アーク「ああ。安心しろ。私は一応女だ」

証拠として。とアークデーモンは隠してあった長い髪をふわっと広げた

光「あ!長い髪!」

アーク「それとな…胸のところを触ってみろ」

光「いいの?」

光は恐る恐るアークデーモンの胸を触ってみた…すると

光「…柔らかい!」

アーク「これで私が女だとわかっただろ?」

光「女の子だった!」

アークデーモンの服の厚みで気づかなかったが、どうやら巨乳である

声がハスキーボイスだったため性別がわからなかったが女だった

アーク「私を女の子と言ってくれるのか?優しいヒューマンだ」

ピット「アーク意外と胸でけえんだよな。くそ、私の数倍近くあるんだよな」

アーク「ピットフィーンド、お前は残念ながら貧乳だ」

ピット「うるせえよ!」

光「ピットちゃんが久しぶりに怒ってるの見た…」

ピットフィーンドが怒るのをあまり見たことない光

光「で、二人はなんの話してたの?」

いつから話してたのかも気になっていた

ピット「ああ、だいたい悪魔協会の話さ。今後の予定をな

罪人がまた何人か来るからどうしようかって話だ一応私も悪魔協会の一人だからな」

アーク「そこまで大した話ではないがな」

光「ふーん…私が聞いたらそれってまずい話だったのかな?」

アーク「別にまずくはないな。罪人の懺悔でも聞いてみるか?」

光「それはお断りしたい!」

アーク「ははは。そうだろうな。では、そろそろ帰るとしよう」

光「あ!そうだ聞きたいことあるけどいい?」

ピット「ん?なんだ?」

光「天魔戦争のこと、どう思ってる?」

気の所為か若干空気が変わった

ピット「天魔戦争!?」

アーク「ああ、それか」

やっぱり話したらいけなかったかなと光は思った

光「あ、ごめんご法度だったかな…」

ピット「天魔戦争は私は聞いただけだが…アークの父が参加してたんだよな?」

アーク「そうだ。私の父が天魔戦争に参加してた。結局負けてしまったがな

その時はまだ私はひよっこだったからいつも天魔戦争のことを話されたよ

悪魔の頂点に立ってたデーモンロードとして、プライドが許せなかったんだろうな

それで天魔戦争からしばらくしたのちに父は他界した…。年齢1000年ぐらいかな

そして私が今、悪魔の頂点にいる。色々な悪魔を指示してるんだ」

光「そうなんだ…なんだか思い出したくないこと聞いてごめんね」

ピット「私は別にいいけどな。あ、ただ光、この天魔戦争に関しては

他の天使と悪魔には聞かないほうがいいぞ。天使は嫌な顔されるし

悪魔は怒ることがある。そのへんは注意しておけ?」

光「うん、わかった。言わないようにするね」

天魔戦争は言わないほうがいいことがわかった光であった

アーク「天魔戦争は私にはあまり関係ないが言われても別に怒りはしないがな」

光「アークさん優しい…」

アーク「優しいと言ってくれるのか。光は本当に良いヒューマンだな?」

そう言うとバイクの音が聞こえた

光「バイクの音が…?」

ピット「ああ、ヴァンパイアロードのバイクじゃないかあれ?」

アーク「どうやら迎えにきたみたいだな」

そのバイクは門の前で音が止まり、そして今度は新たな不死が来た

これまた身長の高い、ちょっと貴婦人な格好をした人だった

ロード「アークちゃーん!ちょっと遅いからアタシから来ちゃったわよ?」

アーク「すまないな。ヴァンパイアロード」

光「ヴァンパイアロードって、副代表の?」

ロード「あ!なんだか可愛い子がいるわね?」

ピット「紹介するよ。光って言うんだ」

ロード「わあ!なんて可愛い子なんだろ!きっと種族はヒューマン!ね?

アタシはヴァンパイアロード!一応不死のトップ!悪魔協会の副代表なのよ!」

光「私は光です!高校2年です!」

ロード「わぁ~JKじゃない!アタシもJKになりたかったな~素敵~!

ところでアークちゃん、悪魔協会の内部で話があるわよ?」

アーク「そうか。じゃあ行かないとな」

ピット「じゃあな二人とも」

ロード「ばいばいピットちゃん!光ちゃん、今後も悪魔協会を覚えてくれると嬉しいわ~。」

アークデーモンとヴァンパイアロードはそのまま門へ行き二人でバイクで去った

光「なんだか、ヴァンパイアロードさんのほうも感じ良さそうだったね…

っていうか二人ともノーヘルじゃん!警察に捕まらないか大丈夫なの!?」

ピット「多分大丈夫だ。あと気をつけろよ光、ヴァンパイアロードはキレると怖いぞ。悪魔も恐怖するほどな」

光「デビルメ…ただアークデーモンさん、結構いい人そうだね」

ピット「アークデーモンはめったに怒る悪魔じゃないぞ。現在の悪魔の頂点だから冷静沈着なんだ」

光「かっこいいなあ…あんな人になりたいよ」

そう言うと玄関のドアが開く

シェリル「あ、終わりましたか?」

ピット「今帰ったところだぞ」

光「シェリルさん?代表来てたのに何を?」

シェリル「ちょっと家事してましてね…本当は挨拶したかったんですが、思いのほかやることが多くて…」

光「そうなんだ~。アークデーモンさんとヴァンパイアロードさんいたけどね」

シェリル「彼女来てたんですか。ヴァンパイアロードさんは私にとって憧れの人でもあるんですよ」

光「不死のトップ。なんて言ってたね」

シェリル「そうなんですよ。私が設立した不死亡霊活動サークルを考えたのはヴァンパイアロードさんです

私たち不死の繋がりをしたいって言ってヴァンパイアロードさんに言ったらサークルを作ればいいじゃないか

って考案してくれて後押ししてくれたんです」

光「色々な繋がりがあるんだなあ…」

悪魔協会も決して悪くなさそう。そう思い始めた光だった

ピット「ところで光、今日私へ用事があったのか?」

光「あ!そうだ。ピットと遊びたいなって!」

ピット「なんだそんなことか。いいぞ」

シェリル「なら、私がすぐにサンドイッチでも作りましょうか?」

ピット「よろしく頼むよ」

光「嬉しいな!じゃあ昼頃に食べよう!」

ピット「作り終えるまでリビングにいるか」

光「うん!」

光とピットはリビングに移動した


一方、ビスカスシティの雑貨屋にて

こうみ「…姉さんまだ?そこまで時間かけて品定めしてるとか珍しいじゃない?」

あいり「いや、これを買おうかなやんでいるんだ!けど高そうだしどうしようか!」

こうみ「…それ高いけど買うんだったら買っていいと思うわよ?」

あいり「これを買ったらその後ピンチになるが買わないときっと無くなる!

だったら今がチャンスだと思うしきっと後悔するに決まってる!」

こうみ「…半分あたり出してあげるから買っていいじゃない?」

あいり「お!サンキュこうみ!じゃあ、この10000Gするやつを」

こうみ「…やっぱり高すぎるから出してあげない」

あいり「ええ~!お前が出すって言ってくれたのにそんなこと言うなよ~!」

姉妹で何か買おうとしてた

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