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高校二年生の夏休みが始まって、そろそろ一週間が経過しようとしていた。
この一週間、振り返ってみるといろいろあった。おそらく今まで経験してきたどの夏休みの中でもトップクラスに濃厚な時間だったと思う。
部活をサボる百崎さんとプールに出かけたり、そんなサボり癖のついた百崎さんを部活に連れ戻そうと躍起になる後輩の一年生とテニス勝負をしたり、そんな一年の後輩の女子を負かして一緒に三人で遊ぶようになったりと、とにかく充実した毎日だったと思う。
…はて?なにか忘れてないか?なんだろう?なにかとても大切なことを忘れているような、そんな気がしてならない。
一体なんだろう?なにかとてつもなく重大な見落としをしているような気がして、冷房が効いている部屋の中だというのに汗がダラダラと流れて止まらない。
どくんどくん。
久しく忘れていたあの反応が、突如として僕の体内で蘇っていた。
いやだ、こんな経験はもう嫌だ。本当の僕はいちゃいちゃと可愛い女の子と一緒に遊ぶ、甘酸っぱい青春が望みなんだ。こんな危険で波乱に満ちた毎日なんて送りたくないんだ…
ぴろん♪
スマホが鳴る。ああ、まずい、せっかく封印した記憶の蓋が開かれ始める。
着信の正体は壬生さんだった。そう、僕の最愛の彼女、壬生さんだ。
『一週間、経過したね。根東くん、今から会おうね』
ぬごあああああああああああ!そうだったぁああああああああああああ!
一週間。そう、約束の日は今日だった!こんな大事な日を忘れるだなんて、僕はなにを考えているんだ!
だってしょうがないじゃないか。この一週間、すごく楽しかったんだもん。もうね、毎日が青春に満ち溢れて充実してた。寝取られなんて不穏な要素が一切皆無な、とても楽しいひと時だったんだもん。
そうだよ。本来の僕は寝取られなんて一切不要。そんなもの求めていないのだ。僕はただ、可愛い彼女と一緒に甘酸っぱい青春を送りたいだけなのだ。
そうだよ、失った青春を取り戻さないと。もうこんな危険すぎる行為は止めないと。
拒否、するんだ。もうこんなこと、金輪際やめようって拒否するんだ。
僕は震える手を必死におさえつつ、スマホを握る。そして、拒否のメッセージを送ろうとする。
これで、終わりだ。もう今後、寝取られなんて無い、普通の人生を過ごすんだ!
ぴろん♪再びメッセージが来る。
『根東くんがだーい好きな寝取られプレイ、今日もいっぱいしようね』
…
…
…
『うん!楽しみにしてる!早く壬生さんに会いたいな!』
僕は壬生さんに返信をする。
…いや、違うだろおおおおおおおおおお!お前ついさっきまで拒否するって言ってたじゃないか!
だってしょうがないじゃないか。なんか壬生さん、すごいNTRを用意してるって言うんだよ。こんな誘惑されたらさ、避けようがないじゃないか。断れないよ。こんなん絶対興奮する奴じゃん。無理だよ、無理無理。もう僕の体は壬生さん無しでは生きられない、寝取られ体質になってしまったんだよ!
もちろん、百崎さんとの時間もとても素敵だった。なんなら後輩の柊奈央ちゃんもとても素敵な女子だった。あんな可愛い彼女たちと一緒に遊べるだなんて、最高だよね。この一週間は確かに素晴らしく、幸福感に満ち足りた時間だった。
でもダメなんだよ。一度寝取られの蜜を吸ってしまった僕の体は、もう普通のいちゃラブ程度の蜜では我慢できないのだ。
ふふ、早く壬生さんに会いたいな!この一週間、一体なにをしていたんだろう!
もちろん、本当は嫌なのだ。嫌で嫌でしょうがない。しかしどうしても想像してしまう。
くっそー、あの壬生さんに限って、他の男のアレを使って練習とか絶対してないよね!違うよね!そうだと言ってよ壬生さん!でも安心して!たとえ本当にそうだったとしても、僕は君のことが大好きだから!むしろそっちの方が興奮するから!
くぅ、まずい。一週間も壬生さんに会えなかったせいで、なんか変な禁断症状が出てる。
ダメなのに。壬生さんが他の男のアレを試すなんて、絶対ダメなのに、NTRに飢えすぎて、衝動を止められない!
早く、一刻も早く壬生さんに会わないと!もう僕は君なしでは生きられないよ!
そして僕は待ち合わせ場所の駅前に行く。
夏休みということもあってか、汗が湧き出るような炎天下であるにも関わらず、駅前にはたくさんの人で溢れている。
ちょっと早かったかもしれない。まだ現場に壬生さんはいない。
一体今回は僕、どんな目に遭うのだろう。それが気になって気になって、ついキョロキョロと視線を忙しなく動かして壬生さんを探してしまう。
やがて駅から壬生さんが現れた。
「あ、根東くーん。おーい、久しぶり!」
「壬生さん!久しぶり!会いたかったよ!…え」
「こんにちわ、根東くん。あら?私とは会いたくなかったかしら?」
「いや、そんなことはないです。もちろん会えて嬉しいですよ、宗像さん」
駅前の広場に現れたのは壬生さんだけでなかった。メロンみたいな大きな巨乳が目立つ、フェロモン系の美少女、宗像杏もそこにいた。
今日の壬生さんと宗像さんはやけに露出の高い服装をしている。学校の制服と違う、とてもラフな私服のせいで、壬生さんのおっぱいの谷間が見えてしまう。
特に宗像さんに関していえば、横から見ると脇と横の乳が見えるので、僕だけでなく周囲の男性の視線まで集めている。
「根東くん、私も会いたかったよ」
壬生さんが僕の腕を掴み、抱き着いてくる。ただでさえラフな恰好をしているので、彼女の柔らかく、形の良い胸が腕にあたって幸せな感触が伝わってきた。
「あら、私だって会いたかったよ。根東くん、今日はいっぱい楽しもうね」
そう言って反対側の僕の腕を抱きしめる宗像さん。強く抱きしめられたせいで、僕の腕が宗像さんの谷間の中に埋められ、壬生さんとは違う感触が伝わってくる。
「う、うん、僕も会えて嬉しいよ。それで、今日はこれからどうする?一緒に映画でも見に行く?」
「ううん、映画はまた今度」
と否定する壬生さん。
「誰にも邪魔されたくないの。だから、ラブホに行くよ」
え、直行ですか?もうこのままイク感じですか?
今日はてっきり壬生さん一人だけだと思っていた。まさか宗像さんまで来るだなんて思わなかった。それだけに、展開が読めない。一体この二人は何をするつもりなんだ?
ただわかるのは、僕にとってめちゃくちゃエロいことが起こる。特に根拠はないが、それだけは確実だろう。
そういえばラブホに行くのなんだか久しぶりだなあ。…いや、その感想もなんかおかしいか。
もともとラブホとは縁のない人生だったはずなのに、一体どうしてこんな人生になった?
もはや慣れた手つきでラブホの受付を済ませ、僕らは部屋へ入っていく。そこはピンク色の怪しい光に満たされた部屋で、冷房が稼働しているので中は意外と涼しい。
それにしても三人でラブホに入るだなんて、一体なにをするつもりなのだろう?
「壬生さん、あの…」
「じゃあまずシャワーを浴びてきて、根東くん」
え?
「だって汗だくだよ?そんな状態だと気持ち悪いよね?」
そう言って僕にシャワーを浴びるように促す壬生さんと宗像さん。まあ、確かにさっきまで炎天下の中で二人を待っていたわけだし、体は汗でべとべとだった。
…本当にそれだけかな?
なんだか疑わしかったのだが、愛する彼女の言葉だ。今は信じよう!
「うん、わかった!待っててね!」
「じゃあ私たちは準備してるね!」
うん?一体なんの準備をするんだ?
僕がシャワールームへと向かうと、背後よりゴトッと何か金属製のモノを落とす音がした。
え??なに??怖いんだけど???
僕、拷問とかされないよね?確かに最近、百崎さんとか、その後輩の女の子といろいろ遊んでいたけど、決して一線は超えてないよ!だから拷問とかは勘弁してよね!
さっきまで夏の日差しの中にいたので、僕の体はまだとても熱い。なので冷水を浴びて汗を落とす。
ふぅ。なかなか気持ち良い。冷たい水が体にあたり、さっぱりする。
やがてシャワーを浴び終わると僕は部屋に戻ろうとするのだが、はて?僕の服はどこだ?
「根東くーん」
外から壬生さんの声が聞こえる。
「服ならこっちにあるよ。畳んでおいてあげたから。バスローブを着ておいでよ」
なーんだ、そういうことか!てっきり盗まれたかと思ったよ!僕ってば馬鹿だな!大好きな壬生さんがそんなことするわけないよね!
僕は壬生さんに言われた通り、バスローブを着て部屋に戻った。
そこには下着姿の美少女たちがいた。
壬生さんは黒い下着を着用し、宗像さんは赤い下着を着用している。そんな二人の美少女たちがベッドの上で膝立ちになって僕を見つめる。
ごくりと思わず唾を飲み込む。
本当に、すごく綺麗な美少女たちだ。
ただでさえモデルみたいな端正な顔立ちの壬生さんなのだが、その体の方もモデル以上のプロポーションに優れている。まさに非の打ちどころのない美少女だ。
白く透明感のある素肌とは対象的な黒い下着のせいで、より彼女の肌の綺麗さが際立っている。その黒いブラの中には形の良い美乳のおっぱいが包まれており、その美しさに目を奪われてしまう。
おっぱい同様にお尻の形も綺麗で、その丸々としたお尻に食い込む黒い下着がこれまた煽情的で興奮させられる。
一方で、赤い下着をしている宗像さんは、壬生さんと比較すると体がややむっちりしているのだが、決して太っているわけではない。むしろお腹まわりは瘦せており、そのせいで大きな胸がより際立って豊かに見える。
赤いブラに包まれたおっぱいはメロンみたいで、今にもこぼれ落ちそうだ。そして下はTバックだった。布面積なんてほとんどないTバックのせいで、彼女の桃みたいな形をした桃尻が丸見えだ。
「アハッ」
「ふふ」
二人の美少女はベッドから下りると僕の両隣にやってくる。
「根東くん」
「待ってたよ」
「ご、ごめん、待たせちゃったかな?」
「ううん、いいよ。それよりほら、早くこっちに来て」
僕は二人に手を引っ張られ、されるがままにベッドの上で仰向けになった。
「はい、手を挙げてバンザイの恰好をして」
「え?うん、わかった」
壬生さんに促されるままに僕は手を上げる。一体なぜに?
「根東くん、足も開いてね」
「え?うん、わかった」
宗像さんに促されるままに僕は足を開く。
「よし、あとはこれを装着するだけだね」
「え?」
がちゃん、がちゃん、がちゃん、がちゃん…
手錠をされた。
しかも両手両足にそれぞれ四本。手錠のもう片方をベッドの柱に装着する二人の美少女たち。
え、ちょっと待ってよ。そんなことされたらさあ、僕、手も足も出ないんですけど?
えーと、これはどういうことかな?僕、なにか悪いことしたのだろうか?
試しにガチャガチャと手足を動かして手錠を外そうとしたが、壬生さんに額をぺちんと優しく叩かれた。
「だーめ。そんなことしたらベッドの柱に傷がつくでしょ?」
え、僕の体の心配はしてくれないの!?
「あの、壬生さん、それに宗像さん!これは一体どういうことでしょう!なにか悪いことをしたのなら全面的に謝ります!だから許して!」
「ん?許すってなんのことかな?」
おや?壬生さんのこの反応。もしかしてここ一週間のこと、何も知らないのかな?ふむ、やっべ。地雷踏んだかな?
「あ、じゃあ大丈夫です」
「瑞樹だけじゃなくて、奈央ちゃんにまで手を出そうとしたことじゃないかしら?」
ちょ、宗像さん!なんで余計なことを!あ…
じーっと僕を冷たい目で見る壬生さん。あの、その、なんかごめんね。
「いや、ちょっと待って壬生さん!違うんだって!手は出してないから!」
「そう、下の手を出したのね」
「そっちも出してないよ!奈央さんは本当にエッチなことしてないから!ただ偶然仲良くなっただけだから!お願い信じて!」
ふぅーと壬生さんは小さく溜息をつくと、ぷぷっと嗤いながら「わかってる。ちょっとからかっただけだよ」と怜悧な眼差しを向けて言う。
あ、よかった。さすがは壬生さんだ。真実はちゃんと把握してたんだね!よかったー。
「はは、そっか、冗談か。もうびっくりしちゃったな!じゃあもう冗談は終わりってことで、この手錠を外してもらって良いかな?」
「ダメよ」
「ダメね」
「なんで?」
え、だって冗談だったんでしょ?じゃあもういいじゃん。もう外して楽にさせてよ!
「実はね、根東くん。私ね、今ちょっと杏と勝負をしてるの」
え、またですか?いや、今回は宗像さんが相手なのか。壬生さんは本当に勝負が好きだな。
「思えば杏とはちゃんと真向から勝負をしたことって無かった気がするね。だって杏ってこういうこと、あんまり興味無さそうだし」
「そうね。こうやって張り合うのは初めてよね、来沙羅。だから今日は手加減しないよ」
なんだか真剣な眼差しでお互いを見つめあう二人の美少女。完全に僕は蚊帳の外な気がするのだが。
「へえ、そうなんだ。それで二人の勝負と僕の拘束との間に一体どんな因果があるの?」
「どっちが気持ちよくできるか、根東くんに決めて欲しいの」
壬生さんは言う。
「…え、なにが?」
「だからね、私と杏、どっちの口が気持ち良いのか、この場で決めてもらおうと思って」
「…え、えええ!ちょっと待ってよ。そんなの…」
「わかってる。私は一度負けた身。でもあの時の私と今の私は違う。この一週間、私はちゃんと練習して技を習得したの」
ああ、本当に練習してきたんだあ。嘘でしょ。え、マジで?
壬生さんの、僕の彼女の上のお口が、練習に使われていただなんて。一体どんな練習を?壬生さん、君はこの一週間、ナニをナニしてきたんですか?
「あらあら、根東くん、すごい興奮してるわね。今の話のどこに興奮したのかしら?」
「きっと私が他の男を使って練習したって思ってるんでしょ。ふぅ、まったく、私の彼氏って本当に変態ね。でも好きだよ」
「いや、僕も壬生さんは好きだよ。でもさあ、じゃあさ、あのさあ、つまりさあ」
「安心して根東くん」
壬生さんは僕の頭のすぐ近くまで移動し、僕の耳元に唇を寄せて囁く。
「この勝負で私が勝ったら、本当のことを教えてあげる」
それ答えになってねえじゃん!やっぱり教えてくれないじゃん!うおおおおおおお!
「え、うそ、まだ大きくなってる…すごい💓」
なんだか宗像さんがうっとり表情を赤らめて僕の下半身の方を見ている。一体なにが凄いというのだろう?君のおっぱいの方がよっぽどすごいよって褒めてあげたいぐらいだ。
「勝負の内容は簡単だよ。私と杏がやるから、根東くんは気持ちよかった方を教えてくれたらいいの」
「でね、やっぱりこういうのって見えない方がいいと思うの。だからアイマスク、するね」
え?マジでやるの?しかもかなり本格的なんだけど?
宗像さんはバッグからアイマスクを取り出すと、それを僕の頭に装着。こうして僕の視界は奪われ…ちょ、今誰か触ったよ!ちょっと、あんまり悪戯しないで!え、なにこれ?なんか凄い柔らかいものが押し付けられてる、え、何が起きてるの?
「ちょっと待って、え、これ誰?いやいや、勝負はまだ始まってないよね!あんまり悪戯しないで?!」
「杏、それ以上は怒るよ」
「ハア、ハア、もう、来沙羅のケチ💓」
宗像さんは一体なにをしようとしたんだろう?すごい気になるんだけど?
「それでね、根東くん」
と壬生さんが僕に語りかける。視界が真っ暗だからどこにいるのかわからない。
「私が負けたら、つまり杏の勝利ね、その場合は夏休みの間、杏の性奴隷になるの」
「…え、誰が?」
「もちろん根東くんだよ」
「ええ!」
「だって私、早くやりたいのに、来沙羅のせいでぜんぜんできないんだもん。いい加減、我慢の限界。だからね、本当は勝負とかぜんぜん興味ないけど、受ける代わりに根東くんを私に頂戴って言ったの。そしたらね、夏休みの間だけ貸してくれるって言うから。それで勝負を受けることにしたの」
——だから負けても損はないよ、根東くん、と宗像さんが言う。
「それプラス、私からも負けた時の罰ゲームを用意したの」
と壬生さんが続ける。
「もしも私が負けたらね、ガチで他の男子にお口でご奉仕してきてあげる」
な、なんだと!
ちょっと待ってよ、それってどういうこと?
確かに今の時点で壬生さんは他の男のアレを練習した疑惑はある。そう、疑惑はあるのだ。しかし所詮、疑惑は疑惑なのだ。もしかしたら違う可能性もあるし、なんならその可能性の方が高いくらいだ。
そう、この時点ではまだ壬生さんの体は清潔で潔白である可能性もあるのだ。
しかしこの勝負で壬生さんが負けると、今度は疑惑では済まない。ガチでやると言う。
そんなの無いよ!僕の彼女が他の男に穢されるだなんて、あんまりだよ!
「え!あら、まだ大きくなるの?これLサイズで足りるかしら?」
と驚嘆の声をあげたのは宗像さんだ。一体宗像さんはナニを見てそんなに驚いたのだろう?どこか嬉しそうだ。
「ふふ、根東くん、喜んでるみたいだね。よかったね、負けても根東くんは損しないよ」
え、そうなの?ふむ、僕は冷静に考えてみる。
もしも壬生さんが負けたら、夏休み限定で僕は宗像さんの性奴隷になる。ふむ、確かにそれはメリットだよね。その挙句に壬生さんが他の男のアレにご奉仕するという。
なるほど、確かに僕にとって得しかない…いやいや、おかしいでしょ!壬生さんが他の男に取られてるでしょ!なに考えてるの!
こんな危険な勝負、とても受けられない。止めないと。なんとしてでも止めないと!
でも一体どうすればこの二人を止められるんだ?今の僕、手も足も出ないんですけど!
とにかく、今は時間を稼ごう。なにか喋って時間を稼ぐんだ!
「ち、ちなみに、壬生さんが勝ったら、どうなるの?」
「え?ああ、うん、そうだね。私の自尊心が満たされる、かな?」
え、そんだけ?それだけのために壬生さんは他の男に寝取られるリスクを冒そうとしてるの?もしかして壬生さんはちょっとアホなのかな?
「うん?その顔はなに?もしかして私のこと、馬鹿にしてる?」
なぜ僕の心が読める?なんだか壬生さんの機嫌が急に悪くなったような気がした。
「ふん。そこまで言うならいいわよ。もう一つご褒美あげる。私が勝ったら、杏を性奴隷にしていいよ」
「ええ?そんなの勝手に決めていいの?」
「あら、楽しそうね。いいわよ」
「え?いいんですかッ!」
いや、でも性奴隷ってさ、この人権が重視される今の日本でやったら犯罪にならないの?
「根東くん、犯罪になるような危険なプレイは止めてね。彼氏が前科持ちなんて私、嫌だよ」
「いや、やらないから!僕、犯罪とか絶対しないから安心して!」
「あら、犯罪にならない程度に過激なことをするの?ふふ、楽しみ💓」
ええ、ちょっと待ってよ!本当にやるの?ねえ、マジでやるの!?
こうして壬生さんと宗像さんの、僕のアレを巡った女の戦いが今、始まろうとしていた。
「あら、また大きくなってる💓もうLでは無理ね。XLを用意しておいて良かったわ」
宗像さんはさっきからナニの話をしているのだろうか?疑問は尽きない。
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