第13話 日課
「補講1」と「補講L」がついたおかげで、登下校の時間がA組の生徒達と大きくズレてしまった。
そもそも補講1の行なわれる朝の7時~8時と言うのは 寮の朝食タイムとまるかぶりである。
というわけで ご学友二人は 毎朝寮の食堂で朝食
私は 朝の6時に自分の部屋で護衛当番と一緒に朝食
護衛当番というのは その日1日表立って私に付き従ってくれる人のことだ。
本当なら 校内の護衛兼付き添いはご学友が受け持つはずなのだが、時間割があまりにも違いすぎるので、私の専属護衛達の一人が交代で私に付き添うことになったのだ。
校内では護衛にも名札をつけるか?と言う話も出たが、いろいろややこしくなると困るので 護衛は名札なしである。
かわりに
たとえば 私の護衛は 王族の個人護衛であることを示す黒の制服に胸元にだけ、
暗い稜線を示す絵柄が付いている。つまり朝日が昇る前、
兄である第一王子の護衛の制服には、朝日が昇る直前の 水平線にパ~と光が差す絵柄が胸についていたから 同じ黒服でも すごく派手に見える。
その点私の護衛の服は 目を凝らさなければ「アカツキ」の絵だとはわかりにくい。
予備校の時間割の基本は以下の通り
各次元の開始時間が決まっていても終了時間が決まっていないのは
座講・演習・実習など中身や学科担任の主義で授業時間の長さが様々だからだ。
補講 7時~8時
HR 8:10~8:40
1時限 9時~
2時限 10時~
3時限 11時~
学食の昼食提供 11時~2時
4時限 1時~
5時限 2時~
6時限 3時~
学食の喫茶タイム 3時~5時
HR 4時~
補講 5時~
(寮の夕食時間 6時~7時)
HRは全員参加が基本である。
私もまじめにA組のHRに参加している。
午後のHRは 基本的には5分~10分程度で終わるが、
クラス行事関係でそれより伸びる場合の終了予定時間は あらかじめ前日までのHRでその都度話し合いで決まる又は確認する。
成績不良による強制参加の補講はHRとは関係なく、教師の決めた時間に参加しなくてはならないが、生徒の個性に合わせた特別授業の場合は 受講生と講師の事情によりある程度の時間の変動はありだった。
それゆえ、入学当初に私が受けることになった「補講L」は夜8時~9時に設定されていたのだ。
しかし 先生方も夜はゆっくりしたいので、HRがただの顔合わせで終わる時には夕方の5時前後に「補講L」の実施時間を変更することも ちょくちょくあった。
私は 空き時間は 図書室や個別実習室で自習をしている。
個別実習室と言うのは、学生が学習内容に合わせて、時間決め予約制で自分専用に借りる部屋のことである。
音楽科の学生は 防音室を借りてそこで練習する。
ピアノ在りの部屋はピアノの台数に限りがあるので、学年当初に
全室年間予約が埋まってしまうようだ。
その他の防音室も 個室タイプは似たような状況である。
防音室の中には アンサンブルの練習などに使う少し広めの部屋もある。
魔法を個人練習するときには 結界などのついた個別実習室を借りることになっている。
練習内容によって、練習場所に付与する結界の内容もかわるので、
魔法練習用の部屋は 自分の指導教官が管理する練習室を利用することになっている。
私の場合は、早朝の「補講1」の時間に その日に使ってよい個別実習室の場所と時間を指定された。
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