第8話 街へ 


「ふっ!んぐうううう〜〜〜っっっっだあ!! 

はぁ……はぁ………結構行ったんじゃないか?」


「す……すごいです…かなり荷物を積んでいる馬車をひとりで……」


「もはや人間かどうか聞きたくなるレベルね…」


馬が逃げてしまったので途方にくれていたが、

死体が近くにある場所に長居はしたくないので

押すことにした。

体感2t以上ある馬車をただ押すのでは無理があるので、作戦を立てた


5分前………………

「車輪を付け足したらどう?」


「いや、それだけではあまり変わんないからなぁ」


「「「う〜ん」」」


と悩んでいると丸太のような木と、木の幹が散乱してあった…

 

「もしかしたら……」


ダメ元ではあるが少し変わった案が思い浮かんだ


「なあ、近くにある手頃な木材を集めて来てくれないか?」


「「わかった」わ」


集めてもらいそれを削り、車輪にする。

そして丸太と木の幹を馬車の後ろに差し込み


「フンッ!!」


浮いた!!テコの原理で車体を傾かせた

そして……


「オラァ!!!」


と、気合とともに馬車を動かす!

しかし、すぐに減速するがかなりの距離は行った

あとはこれを繰り返す!


そして……


「あ……あれは街か?…………」


「ほ…本当に街まで運んだわ…」


街のようなものが見える、そして門のようなところにたどり着く、と


「止まれ!検査を行う、自己証明書を出せ」


「じ…自己証明か…持ってないな」


「な…何ぃ!貴様!俺をなめているのか!」


「無いもんは無い、どうすりゃいいんだ」


「それはこちらのセリフだ!帰れ!」


さて……どうするか…


悩んでいたところ、エマが


「待ちなさい!この紋様が見えないの!」


「!!…こ、これは……大変申し訳ございません!」


と、通してくれた。


「おい…なんで通してくれたんだ?」


「私の家はこの街の大部分の商品を仕入れている

からね、いわゆるお得意様って奴よ」


なるほど…さっきの門番がへりくだった理由が

それか、そして門を通ると、

ヨーロッパの田舎街の様な、レンガ造りの家が立ち並ぶ街、「テルー」へと着いた




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