第2話夜の布団の中で

小学生の息子と一緒の布団で寝るのが常であった。そして、温かい布団の中には猫の菊千代が寝ている。

隣の布団には嫁さんがセミダブルの布団で寝ている。

こっちは、シングルよシングル!逆じゃない?

堀江たち親子は冗談を言いながらクスクス笑っていた。

「パパ~、今日学校でウンコもらしちゃった。もう、六年生なのに」

「大丈夫、気にするな!パパもたまにもらすから」

「大人なのに?」

「うん。胸を張ってもらせ!」

「パパ、バカじゃないの?」

「あっ」

「どうしたの?パパ」


ブリブリッ!プス~ブッ!


布団の中の菊千代が飛び出した。

布団の中から、凄まじい臭いがする。

「パパって大魔王だよね。くっせ~。布団バタバタしないで!」


バタバタ


「パパ、ウンコもらしたんじゃない?」

「ちびっと」

「クスクス」


その時だ!

「あんた達、何時だと思ってんの?早く寝なさい」

「だって、パパが~」

「いいや、洋太が~」

「トシ君、あんた40超えたオッサンでしょ?子供と張り合ってどうすんの?寝なさい!」


堀江と洋太は静かに眠る段階に入った。


ブリリリ、プス~


「もう、パパ~」

「パパじゃねえよ、洋太だろ?」

「違うよ!あんな、切れの悪い屁なんてしないよ!」

「……ま、まさかっ」

「ごめん。今の私。寝なさい」

「クスクス」

「クスクス、ママが屁こいた!ダイナマイト級の」

「クスクス、臭いもダイナマイト級だぜ」

「オメーらいい加減にしねえと、ビンタだよ」


この一言で静まり返った。


ブッ


「もう、パパ~」

「何?」

「屁だよ屁」

「すまん、洋太、今のは寝屁だ」

「何それ?」

「眠りながら屁こく技だよ!」

「すんげ~技だ!クスクス」

「クスクス」


この後、2人は嫁さんからビンタされたのだ。

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