第3話 相談
この事を誰かに話そうと考えたがもちろんそれを話す友達を持っていないし、話してもあざ笑われるだけである。
「とりあえず家に帰ったら母ちゃんに話してみっか」
そう独り言を言い俺は家に帰った。
「ただいま〜」
「おかえり」
家に帰ると母ちゃんはソファに座りながら、テレビを見ていた。
高城蒼生さん主演のスペシャルドラマだ。人気シリーズの特別編のようなものらしい。
「ねぇ母ちゃん、ちょっと話があるんだけど」
「ちょっと待っていまいいところだから、あと10分」
ゲームの時間を伸ばす子供か、と思いつつ携帯をいじりながら待つ。
「高城さんのことそんな好きなの?」
「もちろん、演技力もいいし頭もいいし、何よりイケメンだし。で、話って何?」
「あぁ、俺西蘭にスカウトされた。」
「西蘭って、お母さんそんな嘘騙されないよ。それか宗教勧誘と勘違いしたんじゃない?」
「嘘じゃないって、ほらこれ見て。」
「ええ!ほんとじゃない。で、峻輝はどうするの?スカウト受けるの?」
「うーん、どうしようか迷ってる。」
「なら受けてみなさい、一種の社会経験だと思って。失敗しても大丈夫だから。それにもしうまくいけばお母さん蒼生くんに会えるかもしれないし」
「じゃあ、受けてみるよ」
お母さんただ蒼生さんに会いたいだけじゃと思いつつ、俺は名刺に書かれていた電話番号に電話を掛けた。
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