第2話 スカウト
「はい、なんでしょう」
何かの勧誘だろうか?もしや、怪しい宗教?
「私こういうものなのですが」
渡された名刺にはこう書いてあった
西蘭株式会社 タレント発掘事業部
黒江 樹
「って、ええ?芸能事務所の方なんですか?」
「はい、西蘭という事務所でタレント発掘を任されています」
西蘭というとあの有名俳優高城蒼生さんなどが所属している超大手じゃないか!
でもいったいなんの目的で?
「で、一体なんの用があるんですか?」
「あなたには芸能界で生き残っていける実力がある!ぜひ西蘭でデビューしてください!」
一瞬何を言っているのかわからなかった。こんなイケメンでもなんでもない俺が芸能界で生き残れるだって?
「何かの間違いですか?僕そんな才能ないですよ、顔もイケメンじゃないですし」
「何を言っているんですか。あなたは今まで会ってきた人の中で一番と言っていいほどイケメンです。まあお返事は今日じゃなくていいのでゆっくり考えてください。もし芸能事務所に入ろうと思ったなら、この電話番号に連絡してください。いいお返事を待っています。」
そう言って黒江さんは去っていった。一体なんだったのだろう。そして僕は眼鏡をかけて学校にゆっくり考えながらいった。もちろん先生には叱られた。
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