閑話「ファウストの準備と不思議な双子」
エンファ多種族共生国家から文書が送られてきた
ジンの執務室
そこにはジンとアルトリアの姿だけ
「ジン様エンファ多種族共生国家からの文書の内容は、簡単にいえば受けて立つそうで戦場はトワイロス近郊にあるケトゥ平野だそうです」
「やっぱり戦争になるか」
「やはりジン様も出るのですか?」
「あぁ僕とルーラとネメシスの3人で殲滅するつもりだ。まぁ見栄えのために黒狼騎士団も参加させるかな」
「どの程度でしょうか?」
「前にも言った通り3万ぐらいかな、編成は任せるよ軍団長つけてもいいし師団長でもいいかな」
「わかりました。ではそう動かせていただきます」
そこで扉をコンコンとノックする音が響く
そこで扉番のメイドが動く
「ウカノミタマ様とオオトシ様です」
「通してくれ」
そして入ってきたのは2人の子供
「こんにっちわ〜!ジン様!」
「こ…こんにちわ」
双子の姉弟だ
「稚遊」ウカノミタマ
袖の長い和服に下駄、長く白い髪に黒い狐のお面をつけた少女。活発な性格でオオトシの姉だ。みんなにはミタマと呼ばれたりする。
「陽児」オオトシ
姉と同じ袖の長い和服に下駄を履いた黒髪の少年で白い狐のお面をつけている。少しおどおどした弟で姉の後ろにいつも隠れている。
この2人は都市長ではなく簡単にいえば座敷童のようなもので。特定の都市を決めず、いつもどこかの都市にいて、いる時はその都市の機能に追加効果がつく。
だがそれはゲームの話でこちらの世界に来たときからこの浮遊都市ヴァーテック中をフラフラしている
「2人ともどうしたのかな?」
「ジン様に会いたくて!」
「お姉ちゃんがごめんなさい。と…止めたけど聞かなくて」
「オオトシは会いたくなかったの?」
「そ…そんなことはないけど…」
そこでアルトリアが前にずいっと出てくる
「そうよミタマ、今ジン様は仕事中なの後にしてくれないかしら」
「あぁ!経験豊富そうな見た目なくせして処女なアルトリアだ!」
「「「!!!」」」
「な…なに言ってるの!」
「だってホントでしょ〜「最初はジン様が〜」とか言ってるし」
「だ…だっ…だって最初はジン様がいいに決まってるでしょ!美して凛々しく聡明なジン様しかいないでしょ!他の男なんて目に入らないわ!まぁジン様の気持ち次第だけど…」
早口で言い切ったせいかアルトリアは息を切らしている
(あぁ〜そっか〜《ONRY. WORLD》は恋愛ゲーム要素無理やりねじ込もうとしてNPCの親密度メーターなんてあったな)
そして未だ言い合うウカノミタマとアルトリアと、おどおどするオオトシ
僕はペンで机をコンコンと叩く
2人は冷水をかけられたように静かになる
「2人とも静かにね」
「「はい…」」
2人とも怒られたと思ってショボンとしている
そして少し気になってアルトリアみたいな子がいるのか聞いてみた。
「ミタマに聞きたいんだけど、そういう子は他にもいるのかな?」
「ん〜多分みんなそうなんじゃないかな?」
「そ…そっか」
(なんか大変そうだな〜)
僕は一度深呼吸して現実逃避
「ごめんねミタマ今相手できないから頭撫でるだけね」
「わかった!」
「あ…ありがとうございます」
2人はテクテク小走りで僕の隣へと来る
「んっ!」
頭を差し出すミタマ
優しく撫でる僕と嬉しそうに頭を
撫でられる犬のように擦り付けるミタマ
「次はオオトシだね」
「はい」
僕はオオトシの頭を撫でる
少し恥ずかしそうにモジモジするオオトシ
この2人に癒されていると2人は小走りで部屋を出て行く
「バイバ〜イ!」
手を振って走ってくミタマ
姉を追いながら最後にペコっとお辞儀して出ていくオオトシ
「台風みたいでしたね」
「そうだね…」
「あっ!ではルーラとネメシスには準備するように連絡を入れます黒狼騎士団もアーサーに編成を任せましょう」
「じゃあお願いね」
「はい!」
そしてお辞儀してアルトリアは部屋を後にした。
そしてふと考える
(僕の種族って性行為できるのかな?性欲とかあんまないけど…)
そこで恥ずかしいことを考えてると気づいたジンは思考をやめて気晴らしに散歩へ向かったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます