第19話 バレるの注意

 鈴の口が開いた。

「この間、明莉に聞かれたんだけど、

[鈴と慶一って、最近、一樹達とじゃなくて、零夏と一緒にいるよね?なんで?]

って、言われて、明莉は元々、勘がいいから、すぐバレる気がするんだよね。」

 明莉、妙名・橘は、学年2位の成績を持っている。

学年1位の高橋とは、ほぼ同レベルだ。

「でもそれはないと思うよ。」

お母さ,,,,,じゃなくて、心夏が絶対ないような言い方で、発言してきた。

「どうして?」

「だって、あの子、幼馴染みの優花ちゃんと新しく転校してきた悠希くんとかなり仲がいいでしょ?

 それに向こうは、向こうで、手一杯みたいだし。」

 心夏が言っていることが分からないのか、鈴と慶一は、互いの顔を見て、首をかしげた。

「まぁ、そうゆうことだから、明莉ちゃんの件は、ダイジョブ。」



「皆が不思議に思ってるのは、結構、陰の方の私が、陽の方の鈴と慶一と関わっているからだと思う。」

鈴が難しそうな顔で、

「それはもう、どうしようもできない。

でも、改称するのであれば、零夏が積極的にクラスに馴染むことだね。」

私がクラスに馴染む?! 

そんなの無理の決まってる。

私は、首をふった。

そのとき、1つの記憶がよみがえった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る