第12話 手掛かりその1

 「それじゃあ、今から、幽霊歴史図書館に行こう。」

 私は、話をきりだした。

「「なんで?」」

鈴と慶一に聞かれた。

「生きていたときに、警察の調査官だった人がいるんだ。

その人に似顔絵を書いてもらって、その似顔絵をもらうんだ。」

 二人は、ヘェーというような顔をして、コクリとうなずいた。

「よしっ、それじゃあ、放課後、俺たちの家に集合しよう。

そして、幽歴図書館に向かう。

それでいいな。」

慶一のまとめに、反対意見は、無かった。



~放課後~

 私は、二人と合流して、幽霊歴史図書館に向かった。


 いつものどうり、小さな幽霊が扉を開けてくれた。

「いつも、ここにいるんだけど,,,,,」

館長のおじさんが、こっちに寄ってきた。

「零夏ちゃん、久しぶりだねぇ」

「「「こんにちは」」」

3人で、頭を下げる。

「今日は、どうしたんだい?」

「おじさん、洋祐(ようすけ)さんいる?

お願いしたいことがあってさ。」

「洋祐なら、ほれそこに、あの前から、9つ目の机に座っとるぞ。」

 おじさんは、洋祐さんの方を指して、そう言った。

「ありがとう。

 それじゃあ、またね。」




洋祐さんは、例の元調査官の人だ。

その推理力は、半端なく、あの暗記力のヤバイ、おじさんでも歯が立たなかったらしい。




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