第81話サキュバスとの密会

王都キャメロンの北門を出て、オリオンを走らせること三十分ほどで僕たちは、天狼族の一団と合流した。

ロボ率いる天狼族の戦士は約三十名ほど。

皆、屈強な戦士たちだ。

その他の天狼族はロボの弟のギンガが率い、シャーウッドの森近辺で留守を守ることになった。


天狼族と合流した僕は目印となるウロボロスの団旗を持つ人物を二名決めた。

それはカフとロボである。

彼女らをアルタイル騎士団の旗手として先陣をきってもらうことにした。

二人に決めたのは、単純に体力的な問題を考えてだ。

一人で旗手を勤めるのはかなり疲れるだろうと思ったからだ。

カフとロボはいわゆる飲み友達でかなり仲がいい。

二人は話あい、日の出から正午までがカフが。

正午から日没までをロボが旗手を勤めることになった。

この日からカフは日の出のカフと呼ばれることになる。

ロボは日没のロボという異名で呼ばれることになる。

彼女らは旗手になることを非常に喜んでこれたので、二人に任命してよかったと思う。


また、軍師である雪の提案でアルタイル騎士団の団規を決めることにした。

一つ目は庶民にたいしての暴行略奪を禁止した。

二つ目は団員同士の暴力を禁止した。

三つ目は言論によって団員を処罰しないというものだ。

規則はこの三つだけにした。

あんまり多くしても覚えきれないしね。

「私たちは正義の味方だ。この規律を重んじ、魔王軍を討ち滅ぼそう」

最後に麗華が団員たちにそう言った。

これで僕たちは一つの集団としての結束が固まったと思う。



王都の北に広がるハイランド地方を僕たちは商都パーシバルを目指し、北上する。

平原を吹き抜ける風は冷たく頬を撫でていく。

マーズたちがつくってくれた銀糸ミスリルを紡いだ鎧のおかげてそれほど寒くはなかった。

後ろにのるアヴィオールは肌寒いようで僕にぴったりとくっついている。

むふ、アヴィオールのロリ巨乳の柔らかさを感じるや。

「ご主人様、あったかいです」

これをチャンスとばかりにアヴィオールは僕に抱きつく。

こっちに戻ってきてアヴィオールの相手をあんまりしてあげれなかったから、これは良い機会かもしれない。

アヴィオールも僕の大事なハーレムの一員だからね。機嫌をとってあげないとね。


やがて、日が沈み、僕たちは夜営をすることにした。

天狼族が慣れた手つきでテントを設営していく。

遊牧民である彼らが仲間で本当によかった。

ロボがつくってくれたシチューと黒パンを食べた僕はこっそりと咲夜ちゃんのいる馬車に向かった。

彼女と秘密裏に話したいことがあるんだよな。

運がいいことに雪は別のテントですでに休んでいるという。

僕は一人で見張りをしているウェズンに声をかける。

「ウェズン、お願いがあるんだ」

僕は言う。

「なんでしょうかマスター」

ウェズンは答える。

「なかにいる咲夜ちゃんと話をさせて欲しいんだ」

「マスターの命令なら従いますが、本当によろしいのですか?」

「ああ、かまわないよ」

僕は言う。


ウェズンはうつむき、少し考える。

ごめんね、ウェズン。

わがまま言って。


「なら、マスター。私もすこしわがまま言っていいですか?」

ウェズンは訊く。

「うん、いいよ」

僕は答える。

「すこしでいいんで抱きしめてもらえますか?」

ウェズンは僕に言う。

「わかったよ」

これぐらいはお安いごようだ。

僕はウェズンの体をだきしめる。

人間モードなので女の子らしい柔らかさはあるがかなりその肌は冷たい。

「マスターの体は温かいですね」

ウェズンも僕をだきしめる。

「他の方々のようにマスターをお慰めできればいいのですが、この機械の体ではそれもかないません」

その声はどこか悲しげだ。

「マスター、私は役にたっていますか?」

ウェズンは僕に訊く。

「もちろんさ、ウェズン。いつも頼りにしているよ」

ウェズンがそんなことを考えていたなんて驚きだ。

僕にとってウェズンは頼りになる大事な仲間だ。

「ありがとうございます。またこのように抱きしめてください。それがなりよりの褒美なのです」

ウェズンは言い、馬車の扉を開けてくれた。


僕は馬車に入り、咲夜ちゃんの向かいに座る。

「どうしたの、こんな夜更けに一人で」

咲夜ちゃんは言う。

「ちょっと話をしたくてね。ねえ、咲夜ちゃん。もしかして淫紋ってついていたりする?」

僕は訊く。

咲夜ちゃんはサキュバスなのであるいはと僕は思う。

「うん、あるよ。メドゥーサの加護っていうのかな。サキュバスにも効果あるみたいなんだよね。サキュバスだからまあ、いろいろ耐性はあるんだけどこれをつけてるとね魔力もアップするみたいなのよね」

咲夜ちゃんはベエと舌をだす。

その舌には見事な淫紋が刻まれていた。

赤い舌をだすその顔は間抜けな感じがするけどなんかエロいや。

キスしたくなってきたと思ったら僕はすでに咲夜ちゃんの舌を口に入れていた。

「もう、乱暴なんだから」

そう言いながら、咲夜ちゃんは僕に舌をからめてくる。

僕たちはネチネチと舌をからめあい、唾液を飲みあう。

「燐太郎、もしかしてマンドラゴラのスキルもっている?」

咲夜ちゃんは訊く。

僕は頷く。

「これは鷹峰や雪がとりこになるはずだよ」

咲夜ちゃんは言う。

「これってそんなに気持ちいいの」

僕は問う。

「そりゃもう。特に燐太郎のは中毒性はあるけど体を悪くしない薬みたいなものかな。唾液飲むだけでいっちゃいそう」

そう言いながら、咲夜ちゃんはまた僕にキスをして唾液を貪り吸う。

「あら燐太郎、こっちも元気になってるわね。話をする前にスッキリさせてあげるわ」

咲夜ちゃんは僕のズボンに手をかけて一気におろす。

恥ずかしながらガチガチになったものがボロンとでる。

うっとりとした目で咲夜ちゃんは眺めるとそれを口にくわえた。

喉の奥までくわえこむとジュルジュルと吸いだす。

うっこれは気持ちいい。

舌と頬の圧力が僕のものをしめつける。

咲夜ちゃんの舌が生き物のように僕のものにからみつき、いろんな箇所をなめあげていく。

これがサキュバスの舌技か。

これはたまらんよ。

すぐに絶頂に達した僕は咲夜ちゃんの口の中に射精した。

射精の快感が僕の体を震わせる。

あの咲夜ちゃんの世界で何度もしてもらったけどこの感覚は格別に気持ちいい。

それになんだか支配欲も刺激されて快感が倍増する。


咲夜ちゃんは僕の出したものをごくごくと白い喉をならし、飲んでいく。

さらに尿道に残っているわすがなものも搾りとり、飲んでいく。

「ふーご馳走さま。燐太郎のやっぱり美味しいわ。こっちの世界ではマンドラゴラもまじって濃厚でまったりしていて格別だわ」

咲夜ちゃんは唇についた白い粘液を舌でなめとる。

「なんだかごめん。こんなことをしてもらおうと思ってなかったんだけどね」

僕は言う。

「いいのよ、私サキュバスだしね。これは私の栄養源でもあるしね。やっぱり知らない人のよりも好きな人のほうがより美味しくて魔力も増強されるのよね」

小さくげっぷをして咲夜ちゃんは言う。

「さて、本題に入りましょうか?」

咲夜ちゃんは訊く。


僕はズボンをはきなおす。

「咲夜ちゃんにメドゥーサの紋章があるんでよかったんだけど僕と獣属契約してほしいんだ」

僕は要望を告げた。

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