第78話お忍びの王女

ゆっくりとローブを脱がすとその下は一糸まとわぬ裸であった。

僕も服をベッドの脇に脱ぎ捨て、裸になる。

生まれたままの姿になった僕たちは抱きしめあう。

間近で見る雪の美少女っぷりに今でも驚かされる。

顔なんて小さくて手をいっぱいにひろげたら、そこにはいるのではないかと思われる。

目はぱっちりと大きくて唇は小さい。

麗華や咲夜ちゃんのような巨乳もいいけど雪のわずかな膨らみもそれはそれでいいものだ。

手のひらで優しく揉むと中に固い芯のようなものを感じる。

青い果実といった印象だ。

ルイザさんの熟れた果実も良いが雪の未成熟な果実も、またたまらない。

その先端を口にふくむと雪は甘い吐息を漏らした。


すでに特技スキルに魔獣マンドラゴラをセットしてある。いつものウロボロスと淫魔インキュバスもセットする。

快楽指数は安定の千倍だ。

今日も雪を快楽に導いてあげよう。


僕はくまなく雪の細く、小さな体をなめていく。僕の唾液は魔獣マンドラゴラの体液がふくまれている。これを摂取した女性は快感の極みをえられる。

すでに雪はハアハアと熱い息をもらしている。時々、体をビクビクとけいれんさせている。おそらく何度も絶頂をむかえているのだろう。


「さ、咲夜ちゃんが生きていたのは正直にうれしかったの。でもね、燐君を独り占めされると思ったら悔しくて……」

雪は言った。

いつも冷静な雪も僕のことになると自分を見失うようだ。

それは男としてかなりうれしい。

雪のような美少女にそこまで思われるなんて。


「せっかく燐君が騎士団の軍師にしてくれたのに。自分をコントロールできないなんて軍師失格だよね」

雪は言う。


「そんなことないよ。雪は僕のことを思ってそうしたんだろう。僕はうれしいよ」

僕は雪の柔らかですべすべの頬をなでる。

すでに鉄棒となった僕の体の一部を雪の下腹部に挿入する。

鉄棒の先端が雪の最奥の部分に触れると彼女はまたビクビクと体を震わせた。

僕の体を雪は強くだきしめる。


「ゆ、雪。こらからも僕を守って欲しい」

僕は言う。

雪と一つになり、その快感が体を支配する。

なんて温かくて気持ちいいんだ。

雪の優しさを直接かんじる。



異世界でハーレムを作るのに憧れていたけど実はかなりたいへんなことに手をだしてしまったのではないか。

異世界ハーレムでウハウハな生活を送れると思っていたけどその実は彼女たちのメンタルのケアもきっちりと行わなければいけない。

そうしないとせっかくのハーレムも水の泡だ。そうならないように彼女たちのケアを僕なりにやらないといけないな。



そういえば雪の話では咲夜ちゃんとの世界から僕をサルベージするのにさっそく竜麟刀を使用したという。

雪とは彼女の魔法の力で精神的なつながりができていたけど、魔力のほんどない麗華があの世界に干渉するのに竜麟刀の魔力が必要だったのだという。

なぜだかわからないが雪とのほうが精神の感応できる相性がいい。

もしかすると咲夜ちゃんとの世界があったように雪との世界があったのかもしれない。

たしかに雪とは絵を描いたりする趣味があう。

雪と一緒にアルタイルの団旗を作る作業はかなり楽しかった。

もし麗華ではなく、雪を一番に選んでいたら僕の人生は別な方向を向いていたのかもしれない。

そんなことを考えていると僕も、もうすぐ絶頂をむかえようとしてきた。


「い、いいかい」

僕は言う。

「う、うん……燐君のあついのちょうだい……」

雪の許可がおりたので僕は彼女の細い腰をつかみ、その体内の奥深くにむけて全力で射精した。

ドクドクと僕の体から快楽の体液がはきだされ、雪の体に吸収される。

あまりの気持ちよさに僕は雪の体に倒れ込む。はー気持ちいい。

雪は僕を優しく抱きしめる。

「燐君好きよ。あなたのためならなんだってしてあげる……」

雪は耳もとでささやく。


疲れきった僕たちはお互い抱きしめあいながら、眠りについた。



翌朝、目を覚ました僕は身支度をすませて食堂に向かう。

すでに雪は起きていて朝食の準備を麗華としていた。

絶対無敵で頭脳明晰な麗華であったが料理だけは苦手なのだった。

いわゆる目分量というのがわからないのだという。

手先が器用な雪はアルファルドさんからいくつか料理を教えてもらい、すでにそのすべてをマスターしていた。

そのアルファルドさん直伝の料理を雪がレシピ化して麗華に教えているのだ。

レシピのように数値化されれば頭のいい麗華はそれを見事に再現することができた。


雪と麗華がつくった料理はかなりの美味しさだ。

「これを一人でやっていたアルファルドさんには頭がさがるわ」

麗華が人を褒めるのはかなり珍しい。

それほどアルファルドさんの家事管理能力はずば抜けているということだ。

早く帰ってきて欲しいものだ。


大満足の朝食を食べたあと、僕はイザールに頼み王宮に出向いてもらった。

従騎士のアヴィオールをお供にイザールは王宮キャメロンに向かう。

王女リオネルに謁見を求めるためだ。


僕が麗華にいれてもらったお茶を飲み、本を読みながら待っていると血相をかえてイザールが戻ってきた。

「燐さん、たいへんだよ。リオネル王女がお忍びでこのアルタイル邸にくることになったよ」


イザールの話では王女リオネルは魔族となってしまった咲夜ちゃんから直接話をききたいということでこのアルタイル邸を訪問することに決めたのだという。

さすがに王宮に魔族をいれることはできないので逆に王女からこちらに出向くことにしたという。


その報告を受けた僕たちは急いで出迎える準備をした。

本当にこんなときにアルファルドさんがいないなんて。

どうにか突貫工事で掃除と身支度を終わらせたころ、まるで見計らったように王女一向がお忍びでやってきた。

王女リオネルにエルナト財務大臣とアルナート内務大臣。護衛には瑞白元帥とミラ近衛団長。

一国の王女としてはかなり少ない人数で訪れた。


僕はあわてて、玄関に王女一向を迎えるために出向く。僕のあとには麗華と雪が続く。

「王女殿下をこの屋敷に迎えいれられることなりよりの名誉でございます」

コミュ障の僕は思わず声がうらがえる。

しかし、それを笑うものはここにはいない。

いい仲間をもったものだ。

「楽にしてください、アルタイル子爵。今回の訪問は非公式のものです。それほど気をつかわなくてよいのですよ」

にこりとリオネル王女はかわいらしい笑みを浮かべた。

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