第69話幸運の竜ファルコン

翌日、早朝から僕たちは事後処理である怪物たちの死体処理と守銭王シャイロックがためこんだ財宝の返還作業をはじめた。

数が数だけに並みの労力ではすまないと思われる。

スピカこと渡辺蓮はすでに残りの天狼族をよびよせていて、昼過ぎには到着する予定である。


僕たちはさっそく作業を始める。早くすませないと死体が腐りはじめて病毒の原因になりかねない。

街の郊外、僕たちと黄金戦士ゴールデンアーミーウェズンが戦ったあたりに怪物たちの死体を埋めようと思う。ようはそこまで遺体を運ぶ作業がかなりたいへんだと思われる。ゴブリンやコボルトなどの小柄なモンスターはいいが巨人族もまじっていたので、かなり骨がおれる。

百鬼軍の兵士たちも、もちろん協力してくれた。

意外だったのは四銃士の面々も参加してくれたことだ。

「そうか、ただ勝てばいいんだというわけではないんだね」

神妙な顔で結城涼は言う。

そうだよな、ゲームなんかでは敵であるモンスターは戦って勝ったら終わりだけど現実はそうはいかないんだよな。


作業をすすめるうちに天狼族と百鬼軍の兵士たちはどこか仲良くなってきていた。

どうやら同じ目的で動くうちに民族のわだかまりのようなものは溶けてきたようだ。

百鬼軍の兵士たちは瑞白元帥の指揮下にいるため、そのような差別感情は始めからあまりもっていないようだ。

身分の違いなく戦闘では協力していかないと生き残れないからだと教えられているからだと思う。

なかには談笑しながら作業をしているものもいる。

ロボも百鬼軍の女性兵士と一緒に担架に遺体を乗せ、運んでいる。

「今度、馬乳酒をご馳走するよ」

ロボは女性兵士にいう。

「いいね、私は酒には目がないんでね。うわさの天狼族の酒をいただきないね」

女性兵士はアハハッと豪快な笑みを浮かべた。


その作業はおよそ、三日ほどかかった。

集められた遺体は巨大な穴に埋められ、それをアヴィオールが炎の息ファイアブレスで焼き払う。

雪も得意の炎の魔法で焼き払う。

炎の魔神イーフリートを呼び出し、強烈な炎で焼き払う。

高位魔神を召還したので、雪はかなり疲れたと言っていた。

この後、雪と麗華はシャイロックがためこんだ財宝の返還作業にとりかかる。

王都キャメロンからハンナさんが駆けつけてくれていて、その作業を手伝ってくれる手はずである。


僕は四銃士の一人であるシスターアラミスにお願いして、この地に埋めた魔物たちの慰霊をしてもらった。

すでに百鬼軍の兵士たちと天狼族により土が上からかけられていて、小さな丘となっていた。

この地は後にシャイロックの丘と呼ばれるようになる。

「あなたは優しいのですね。あのような魔物たちにさえ、慈悲の心をむけるのですから」

そう言い、シスターアラミスは信じる太陽の女神ヒルメに祈りを捧げる。

「どうかかのものたちに安らかな眠りを……」

シスターアラミスの話では本来ならこの手の役割は死の女神レナスの信徒が主に行うというのである。太陽の女神も母親が死者の王の一人なので、できないことはないのだと言う。



事後処理の内の死体の後片付けがほぼついたので、僕はその日、自室で休むことにした。

ベッドでうとうとしていたら、いつの間にかアヴィオールが忍び込み、横に寝ていた。

アルタイル屋敷でもたまにこうして添い寝をしたものだ。

でも、今日は様子がおかしい。

僕の唇をペロペロとなめたあと、舌をねじ込んできた。

そのやわらかい舌をねじ込むと僕の舌を絡めていく。

「どうしたのアヴィオール?」

僕は彼女の柔らかな舌を楽しみながら訊く。

「ご主人様にお願いがあるの。アヴィオールを大人の竜にして欲しいの。体に鱗がない今なら人間とまじあえるの。それにみてほら」

アヴィオールは僕にそのむっちりとした太ももを見せる。

そこにはメドゥーサの紋章こと淫紋が刻まれている。

雪に頼んでつけてもらったらしい。

「私も他のお姉さんたちみたいにご主人様に可愛がって欲しいの」

そう言い、アヴィオールは僕の耳の穴や乳首をなめていく。

ううっ、実はそこらは僕の気持ちいいポイントなんだよな。きっと教えたのは雪だな。

「うれしい、ご主人様、アヴィオールでこんなになってくれている」

アヴィオールはすでに僕の鉄のように固くなったものを握る。

アヴィオールの小さな手で握られると妙な背徳感があるな。それが快感をあげていく。

「いいんだね、アヴィオール」

僕は訊く。

「いいの、アヴィオールのはじめてご主人様にもらって欲しいの」

アヴィオールは抱きつき、ロリ巨乳を押しあてる。

なら仕方ない。据え膳食わぬはというやつだ。

僕はゆっくりと自分のものをアヴィオールの体のなかに入れる。

すでにウロボロスの称号をセットして快楽指数を千倍にする。魔獣マンドラゴラと淫魔インキュバスもセットする。

アヴィオールが望むなら僕が持てる最高の力で気持ちよくしてあげよう。


それにしてもアヴィオールの中はかなりきつい。このしめつけは雪以上だ。

「ツッ……」

アヴィオールが痛みにそのかわいい顔を歪める。そうだよな、こんな異物を体に入れたら痛いよね。

「だ、大丈夫かい。痛いならやめるよ」

僕は訊く。このまま気持ちよくなりたいけど、痛いのを無理してまではいいかな。

「ううん、痛いけどご主人様と一緒になれてうれしいの。それになんだかだんだん気持ちよくなってきたわ。ご主人様も私で気持ちよくなってちょうだい」

許可がでたので僕はゆっくりと腰を動かす。

僕のものの先端がアヴィオールの子宮にあたるたびに彼女はあえぎ声をあげる。

ついには自分から腰を押しあててくる。

やがて僕はアヴィオールのきついしめつけに耐えられなくなってきていた。

アヴィオールは涙をながしながら何度もご主人様気持ちいいよと言う。

その声を聞き、僕もたまらない興奮を覚えた。

アヴィオールは他の女性にはない支配欲とか独占欲を満たしてくれる。

彼女のはじめてをもらえてこんなにうれしいことはない。

「アヴィオール、い、いくよ」

ついに耐えられなくなった僕はアヴィオールのロリ巨乳を両手でもみ、彼女の体内に目一杯射精した。

ドクドクと快楽の液体を流し込み、僕は気持ちよさで震えた。やはり千倍の衝撃は素晴らしい。


「ご主人様の赤ちゃんのもとでアヴィオールの中をいっぱいにしてくれてありがとうございます」

アヴィオールはそう言い、僕にロリ巨乳を押しあてて、抱きついた。


アヴィオールの淫紋が淡く輝く。

かわいらしい犬の顔をしたフワフワの毛をした竜の姿に変化する。

これはおそらく、果てしない物語の幸運を呼ぶ竜ファルコンだ。

アヴィオールの背中をさわってみると小さな羽が生えていた。

アヴィオールの体はこのあと、鱗ではなく背中に羽を持つことになる。

彼女は飛竜からなんと幸運の竜ラッキードラゴンファルコンに進化した。

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