　そっから⁉︎　理科の先生なんだよね⁉︎

　「みんな、この海で漁れたんだよ」

　まん丸にした博士くんの目に、オーナーは誇らしげだ。

　サイドにチップスとサルサソース。

　チーズに生ハム、オリーブとガーリックトースト、ハマグリのワイン蒸しとガーリックシュリンプ。

　フライドポテトと大きなバーガーはいつだって用意されている。

　「さあさあ、いただきましょう！」

　岸さんが声を上げる。

　「きょうはがんばってウニにも刺さったからね！」

　ウニに刺されば一人前てとこだ。二度と刺さりたくないけど。

　「お巡りさん遅い遅いー！」

　オーナーの奥さんが遅れて入ってきた朧月と霖くんを迎えて、

　「申し訳ない、海洋高校の子がスマートフォンをなくしたとかで…おっ、いいんですか、ゲストのとなりに」

　店内の真ん中、団体用のソファ席、博士くんのとなりに案内している。

　「あ、そうそう。このたびめでたく青がLINE登録したんですよ。みなさん、友だちになってやってくださいよ」

　おちゃらけて博士くんのとなりに座ると、ロウは愉快そうに、オレに顔を向けてきた。

　「いいよ、余計なことはゆうなよ」

　て、軽く手をふって流す。

　あのプロフ写真をみんなに公開されるのは、つらいものがある…

　（博士くんがいたく気に入っているようなので変更するのも忍びなく、まだウニ太郎のままにはしてあるけど…）

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい