第92話 おっぱい鑑賞

「すまんな、私がダークエルフで。 だが誓って君に危害は加えないし必ずこの場から助け出してやると誓おうっ!!」


 そしてダークエルフのお姉さんは少しだけ悲しい顔をした後、俺に向かって『必ず助ける』というではないか。


 俺の地域では今まで生きて来てダークエルフを迫害するような事は聞いたことはないのだが長命種故に迫害をされてきた過去を生きてきたりしたのかも知れない。


 その過去が何百年前のものかはわからないのだが、人間など百年も経たずに価値観はガラリと変わってしまう生き物なのだ。 それを長命種の者へ言ってもいまいち理解できないのかも知れない。


 しかし今は目の前のダークエルフの過去よりも、今俺がダークエルフのお姉さんを悲しませてしまっているという事の方の方をどうにかしなければならない。


 せっかく会えたおっぱい、ではなくてダークエルフのお姉さんなのだ。


 どうせならば有効的な関係を築いておきたい。


 ちなみにエロい事が目的とかではないと先に言っておこう。


 確かに俺の目線は今もダークエルフのお姉さんが持つメロンみたいなお胸様に釘付けなのだが、それはアーマービキニみたいな服を着ているダークエルフのお姉さんが悪いのであって俺が悪いわけではない。


 火炎袋の役割も持っているドラゴノイドであるフレイムの胸には流石に負けるが、しかしながらビキニアーマーの隙間から覗く肌のハリに、アーマー越しでも第六感で感じる事ができる形の良さにはやはり男たるもの見てしまうのは仕方がないと俺は思う。


 なのでダークエルフのお姉さんに『エロガキ』と勘違いされる前にこの状況を早急にどうにかするべきだろう。


「あ、おいっ!? 何をしているっ!! そっちは危ないから行くなっ!!」


 そして俺はさっさとこの猿共を討伐してしまおうとボス猿がいる方向へと歩いていくのだが、そんな俺を見たダークエルフのお姉さんが血相を変えて『危ない』と叫びながら俺の腕を掴もうとするのが見えた為、俺は捕まれそうになったダークエルフのお姉さんの手をするりと躱す。


「ウホウホウホウホッ!!」

「ウホウホうるさいなぁ、さっきから。 そんなに騒がれてはおっぱい鑑賞の邪魔でしょうがっ!!」

「ウホォォォッ!!」

「あー、どれで倒そうか……数も多いし風魔術段位四【鎌鼬】」


 そして俺は、俺に襲い掛かかろうとしてくるシルバー黄色猿と、その周辺にいる猿達を風の魔術段位四【鎌鼬】の魔術を行使して首を刎ねる。


 俺が改良を重ねた【鎌鼬】は俺が想像していた以上に切れ味は抜群のようだ。


 

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