甘えん坊①




「こらこら、あっくん、一人で立っちしよ?」


「え~やだやだ~!!りなが立たせて!!一人じゃ立てない~~!」


7月初めの夜、クーラーの効いた部屋であっくんと宅飲みをしていた。あっくんは、いつもより羽目を外したみたい。ソファの縁に寄っかかって、眠りこけそうに床に座る。そんな姿も可愛い。普段のクールイケメンとのギャップ萌えがたまらない……でも、風邪引いちゃうよ。ちゃんと、あったかいベッドで寝てほしいな。


私はあっくんを寝室に誘導するため、立ち上がらせようとした。筋肉質なあっくんと小柄な私では、体重差や体格差が大き過ぎる。あっくんには自力で立ってほしい。ただ、この状態でのあっくんにお願い事をすると、ご褒美をあげるのが決まりだ。


飲み過ぎると甘えん坊あっくんになる。5歳児になったり、0歳の赤ちゃんになったり、いろいろだ。男の子になると、どうしても母性が働いて、私は母親のようにあっくんを甘やかす。いつも甘やかしてくれるから、こういう時くらい、とことん甘えてもらいたい。…けどこうなると、いつも私が抱かれてしまう。なんか違うんだけどな……

中身は子どもなのに…というか、本領発揮されるのかいつもより激しいのだ。普段クールなあっくんがこうやって甘えてくれるのが嬉しくて、ついつい流されちゃってるんだけど……結局どっちが甘えてるんだか分からない。


一度だけ、ご褒美を変えようとしたことがあった…だって毎回は恥ずかしいから……



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


宅飲みをしたある夜のことだった。

甘えん坊くんに、新たな提案をしてみた。


『今日のご褒美は、ハグにしよ!』


すると突然、絶望に満ち溢れた表情になった。


『えっ…えっ…りなは……おれのこと、きらいになったの?なんで、いつものじゃないの?おれはりなのこと、めちゃくちゃ、めちゃくちゃ大好きなのに…おれ、りなにきらわれるのやだ…』


そして、うわーんと泣き出してしまった。


『あっくん、泣かないで!!嫌いになるわけないじゃん!里奈、あっくんのこと、だーいすきだよ!』


あっくんをぎゅーっと抱き締める。すると、涙は止まり、表情がパァーッと明るくなった。


『んん……良かった…りなにきらわれたら、おれ、死んじゃうもん。おれのこと大好きなら、いつもとおんなじがいい!お願い!』


甘えん坊のうるうる顔で訴える。


『うう…そんな可愛い顔で言われたら……分かった……いつもとおんなじね!』


それから、いつものご褒美を上げた後、あっくんの気が済むまで抱かれてしまった。いつもの甘えん坊あっくんにプラスして私に嫌われていないという再確認も出来たため、安心感と喜びで何度抱かれたか分からない。途中から眠ってしまって記憶も曖昧だ。もちろん翌朝、全く腰が立たず、その日一日、ベッドから一歩も出られなかった。


赤ちゃん返りしたことだけが、すっかり記憶から抜け落ちてるあっくんは、


『すまなかった!ぼんやりとしか思い出せないけど、何かが嬉しくて限界までやってしまった!今日は俺が全て介抱するから!ほんと、ごめん!』


私に繰り返し謝ってくれたが、あっくんの表情は満ち足りたスッキリした笑顔だった。


まぁいいか、今日一日、あっくんを独り占め出来るんだから……でもね、ちょっとやり過ぎだよ?


その日は仕事を休んで、あっくんとぴったりくっついて過ごした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



この教訓から恥ずかしいけど、あっくんのため私のためだから、ご褒美は変えないでいる。でも、毎回、抱かれてしまうのは変わらない…私を求めてくれるのはとても嬉しいけど、本当は意識がはっきりしている、いつものかっこいいあっくんがいいな。


「もう~あっくんったら、甘えん坊さんなんだから~。ほら、良い子だから一緒に立っちしよ?」


あっくんの大きな背中に手を回す。温かい…

せーの、よいしょっ!


「あっくん、一緒に立っちできた!えらいえらい!」


「やったやった~!りなのおかげ!ご褒美のおっぱい、おっぱい!」


そう、ご褒美は……私の胸なのだ…

これが恥ずかし過ぎる原因だ。

あっくんは私の胸が大好物みたい。母乳が出るわけでもないのに気が済むまでしゃぶりつくすのだ…

意識がはっきりしてようとしてなかろうと私の胸を好きでいてくれるのは嬉しいんだけどね…

でも毎回、赤ちゃん返りしたあっくんに飲ませるのは、さすがに羞恥心が持たない……


「うん…そうだね…!ご褒美にたくさんおっぱい飲んでいいよ」


あっくんの目の色が変わった。もう後には引けない。あっくんのスイッチはもう押してしまった。

これは、しばらく身動き取れないな…

でも、あっくんの束縛はたまらなく好き…


あっくんは嬉しそうに私を横抱きにして、ソファに座らせる。そして、すぐさま寝巻きのワンピースの前ボタンを一つ一つ外す。そこはいつものあっくんと変わらない。胸の下まで外し、前開きになった服を広げると、淡いピンクのキャミソールが丸見えになる。キャミを首元まで捲り上げ、桃色レースのブラジャーが姿を現した。あっくんは慣れた手つきで背中に手を回しホックを外す。ブラが私の膝を伝って、ぱらりと音を立てた。あっくんは輝いた瞳で露わになった胸を凝視する。


「りなのおっぱい、いつも綺麗だね。おっきいし、ちくびもピンクでとんがっててかわいい!おれ、りなのおっぱい、だーいすき!」


羞恥心を隠しつつ、あっくんの頭をなでなでする。


「よしよーし、ありがとねー」


「ねぇ、飲んでもいい??早く、飲みたい!!」


「…ん、いいよ」


中身は子どもでも実際は大人の男性だ。あっくんは早速、鍛え抜かれた掌で力強く乳房を揉む。それから谷間に顔を埋めた。漆黒の直毛が肌に当たって、少しくすぐったい。


「りなのおっぱい、もちもちふわふわ~」


「ん……んん…はぁ…はぁ…」


「ん~はぁ…りなのにおい…いい香りする…はぁ…幸せ…」


「んん……汗かいてるかもしれないよ?」


「りなの汗も、全部全部おいしい!全部おれが舐めるもん」


そんな恥ずかしいこと……言わないで!!


羞恥心に悶える私には気付かないあっくんは、ニコニコして谷間をペロペロする。ザラザラとした舌の感触が皮膚を刺激する。


「ほら!りなの汗、甘い味する!もうおっぱいも飲む!」


あっくんは私の乳房を揉みながら、まるで珍しい木の実を見つけたかのように、乳頭をパクリと口に含む。そして、チュパチュパチュパチュパ吸う。もみもみする手もいつの間にかスピードが増している。

揉みしだかれるに従って、身体が火照り始める。


「はむはむはむ…ふわふわで気持ちいい…」


「…あっくん、んぁ…ぁん…美味しい…?」


すると乳頭から少し口を離す。

私を見る無邪気な笑顔が可愛い過ぎる…


「うん!もっともっと飲みたい!」


「おっぱいからミルク出ないよ?」


「ううん、出ても出なくてもいい!りなのおっぱいだったら、なんでもいいもん!」


そして両方の乳頭をしわしわになるまで、しゃぶり尽くす。


胸を平らげたあっくんが離れた隙に、キャミをさっと下ろし、開かれた前ボタンを止めた。身体は火照ったままだが、まずはあっくんから胸への注意を逸らすことが先決だ。そして、あっくんには早くベッドで寝てもらいたい。だって今日のあっくん、さすがに飲み過ぎだもん。


「りな、おっぱいありがとう!と~ってもおいしかったよ」


「……良かった良かった!あっくんに喜んでもらって、里奈も嬉しいな~あっもうこんな時間!そろそろ寝んねの時間だよ?私と一緒に寝んねしよ?」


「え~もっと、りなとくっつきたい~いつもみたいに抱き抱きしよ?!そしたら寝んねする」


胸から注意を逸らすも全く意味をなさなかった。

あっくんの抱き抱き、始まっちゃう……



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