短編5 これまでの登場人物

<王国>



『シオン・フォードレイン』

 本作の主人公。ある目的のために異世界転生をした。ただ、その目的の記憶を何者かに封じられていた。ガチギレすることによってその封印が外れて、目的の記憶を思い出す。

 基本的に穏やかで紳士的。しかし、偶に口が悪く、大事な人を傷つけられたらガチギレする。他人にあまり興味ないが、魔術には凄く興味を抱いている。ある程度の才能はあるが、基本的に自分は凡人だと思っている。

 また、戦闘能力は限りなく高い。明確ではないが、既に団長クラスを超えている可能性がある。それくらい強い。

 前世で人と関わらなかった弊害で、人から向けられる感情に疎い。つまり、恋愛経験は皆無なので良く分かっていない。



『シルフィーネ・アルカデア』

 本作のヒロイン。アルカデア王国の第二王女であり、シオンと一番仲がいい人物である。火属性の素質に優れ、その実力はシオンに迫るほど。

 彼女はシオンが天才だと認めているが、シオンに守ってばかりなのでまだまだだと思っている。今回の帝国との戦争が切っ掛けで、シオンに並び立てる、更には守れるくらいに強くなろうと決意した。

 シオンの事は好きで大切な人だが、それが親愛なのか恋愛なのか良く分かっていない。シオンと同様に彼女も恋愛というものが良く分かっていないただ、シオンと離れ離れになったことによって気持ちが変化するのは確かだった。



『アレクサンダー・フォードレイン』

 シオンの父親で、フォードレイン辺境伯家当主。昔は若くして王国騎士団の団長の座についていたほど、実力がある。

 基本的に大雑把でガサツだが、戦闘になると人が変わったように思慮深くなる。最近は年齢を重ねるごとに老化を実感しており、そろそろ隠居したいと考えている。

 息子たちのことは優秀過ぎてやばい奴らだと思っており、特にシオンには昔から何か偉業を成すのではないかと感じていた。

 シオンが転移したということを聞いて心配はしたが、シオンなら無事に戻ってくるだろうという確信があった。

 


『セリティーヌ・フォードレイン』

 シオンの母親であり、フォードレイン辺境伯家夫人。昔は若くして王国魔術師団の団長の座についていたほど、実力がある。

 穏やかで優しい人物だが、時折怖い一面も見せる。偶然か必然か、そのようなところは転生者であるシオンとそっくりであった。

 シオンに魔術の才能があるとは分かっていたが、まだかこれほどまでに成長するとは思わなかったので驚いている。

 シオンが転生者だということには気が付いていないが、何か普通の子供とは違うと思っていて人間味が薄いことを心配していた。しかし、同年代の子供たちと関わり始めてから変わってきたので安心した。

 シオンが転移したと聞いた時は酷く動揺したが、息子を信じて待とうと決めた。



『レイ・フォードレイン』

 シオンの兄であり、フォードレイン辺境伯家次期当主。シオンより魔術は才能無く、アルトより剣術は才能無い。しかし、二人が異常なだけで十分の実力者である。

 一時期は弟二人より劣っていることに悩んでいたが、父アレクサンダーに当主に一番向いているのは自分だと言われて自信を持った。因みにレイは三兄弟の中で一番頭が良い。

 学園の時に女性に言い寄られ過ぎて女性が怖くなり、恋人がいたことも無ければ婚約者もいない。なので、目下婚活中。



『アルト・フォードレイン』

 シオンの兄であり、第二王国騎士団の騎士。父譲りで大雑把とガサツな性格だが、戦闘になると思慮深くなる。

 剣術の才能が凄くあり、シオンは天才の部類だと思っている。ただ、熱くなると引き際を間違えてしまうのが玉に瑕。

 シオンの事はライバルだと思っており、嫉妬ではなく健全な対抗心を持っている。



『ギルベルト・アルカデア』

 アルカデア王国の国王でありシルフィーネの父親。基本的に威厳のある王なのだが、親バカでもある。若くして国王の座に就いたため、かなりの苦労をしている苦労人。宰相であるシュゲルには頭が上がらない。

 アレクサンダーやセリティーヌ、そしてハーデン辺境伯家のゼルダスやオフェリーとは学園時代の友人であり、今でも仲が良い。

 友人の息子であるシオンにはシルフィーネの為に魔道具を作ってくれたこともあって、感謝している。また、どこか人間味は薄いが、善良で実力がありシルフィーネの事を大切にしているのは知っているので、頼りにしている。



『イザベラ・アルカデア』

 アルカデア王国の王妃であり、シルフィーネの母親。甘いギルベルトと違い、基本的に厳しい人物。しかし、その厳しさの中には確かな愛情がある。

 シオンの事は信用していて、シルフィーネの結婚相手はシオンしかいないと思ってもいる。



『ジークベルト・アルカデア』

 アルカデア王国の第二王子であり、シルフィーネの兄。アルトとは友人であり、信頼している一人でもある。

 シオンの事も当然知っており、沢山の接点はないが信用はしている。ただ、シルフィーネに悲しい思いをさせたら殺すとも思っている。

 今の立場に満足しており、逆に国王なんて嫌だとさえ思っている。タイプは違うが、どこかアルトと似ている。



『シュゲル』

 アルカデア王国の宰相。先代の王の時代から宰相を務めており、ギルベルトの教育係でもある。



『リン』

 シルフィーネの幼少期の専属使用人。シルフィーネとの信頼関係があるので、よくシルフィーネをおちょくったりしている。

 今は専属使用人の勤めを終え、王城の使用人をしている。因みに、結婚した時、シルフィーネは寂しくて泣いた。



『グスタフ・ゲルガー』

 シオンに絡んできた馬鹿令息。本編では語られなかったが、家庭環境が最悪だったのでここまで性格が悪くなった。モブではなく、意外と重要人物であることを記しておく。



『ゼルダス・ハーデン』

 カイゼルの父親であり、ハーデン辺境伯家当主。魔術も剣術もそこそこだが、その代わりに頭脳明晰である。

 友人の息子であるシオンのことは頼もしく思っている。しかし、まだ十六歳のシオンに頼りすぎても良くないと思っていた。

 シオンが消えたと聞いて血の気が引いたが、無事な可能性が高いと知ると胸を撫でおろした。



『オフェリー・ハーデン』

 カイゼルの母親であり、ハーデン辺境伯家夫人。



『カイゼル・ハーデン』

 シオンの最初にできた親友であり、ハーデン辺境伯家長男。規格外に強いシオンの事を尊敬しており、いずれ自分もシオンのように強くなりたいと思っている。

 底抜けに明るくて鈍感であるが、自分に向けられる負の感情には敏感。シオンが戦争に行くと聞いて心配した人物でもある。

 そして、シオンが消えたと聞いてから数日は食事があまり喉を通らなかった。だが、気丈に振る舞っているシルフィーネを見て気を入れなおした。



『マリナ・ウェインツ』

 カイゼルの幼馴染であり、ウェインツ家長女。カイゼル、シオン、シルフィーネとは入学してからずっと一緒に行動していた。

 カイゼルの事は恋愛的に好きだが、当のカイゼルが一向に気づくことが無いので少しだけ悶々としている。

 基本的に気弱な性格だが、仲良い相手には安心して話すことが可能で、カイゼルとシオンとシルフィーネはその対象。

 シオンが消えたということを聞いて愕然としたが、無理やり笑顔を浮かべているシルフィーネを見て自然と気持ちが入った。



『クロエ・シュルガス』

 シオンの友人?で、アルカデア学園の生徒(Sクラス)。珍しい黒髪をポニーテールにしており、厳格な性格。しかし、シオンにはいささか柔らかく接する。

 定期試験の事もあり、クロエは何らかで魔族との関係があるのではないかとシオンは思っていた。

 因みに大食いである。



『フレイヤ・ベルガモット』

 シオンの友人で、アルカデア学園の生徒(Sクラス)。貴族令嬢とは思えないほどにガサツで大雑把。火属性の扱いに長けている。当初のプロットではシオン達を逃がして死ぬ予定だったが、作者が殺したくなかったので生き延びた。



『ノア・フルトン』

 シオンの友人で、アルカデア学園の生徒(Sクラス)。かなりの気弱だが、実力は十分高い。土属性の扱いに長けている。



『イーサン・マグエス』

 シオンのクラスメイトで、マグエス家長男。カイゼルとは良きライバルであり、度々手合わせを行っている。

 一見傲慢に見えるが、実際は他人を見下しているわけではない。雷属性の扱いに長けている。



『ミア・ウェルトン』

 シオンのクラスメイトで、マリナの友人。猫のようなマイペースな性格で、小柄な体躯。スピードを生かして戦う。



『アイカ・フルーレン』

 シオンのクラスメイトで、イーサンの婚約者。



『マーリン』

 六星で賢者の一人。アルカデア学園の学園長でもある。様々な属性に素質があり、万能な魔術師。



『リヴレイ』

 六星で賢者の一人。研究者気質の魔術師。シオンに昔から興味を抱いており、重力魔術の存在も知っていた。



『フィオナ・マギスト』

 シオンとシルフィーネの師であり、アルカデア学園の教師。元は王国魔術師団の団員であったが、教育が必要だと思って学園に戻った。

 シオンとシルフィーネは近い将来に大物になりそうだと思いながらも、二人が危険な目にあっても大丈夫なように指導していた。

 シオンが消えたと知って膝から崩れ落ちたが、無事な可能性が高いとフォルスから聞いて安心した。



『ジル・ストロカルス』

 フィオナの後輩で、王国第一魔術師団の副団長。お調子者で明るい性格だが、その実力は本物である。

 帝国との戦争では運悪くテュークと遭遇して瀕死になってしまうが、これは相手が悪かっただけで奇獣兵相手なら百以上単独で討伐できる。

 


『フォルス・ハイデンバーム』

 王国第一魔術師団の団長。キデラ城砦から撤退する際、一人で殿を務めた。



『ルドルフ・マグエス』

 イーサンの父であり、王国第一騎士団の団長。マグエスト家に代々受け継がれている『雷神憑依』という魔術を扱える。



『ウォルター・ルディオルガ』

 王国第二騎士団の団長。流水のような美しい剣術を扱う。



『グレコ・クオリック』

 王国第三騎士団の団長。軽い口調が特徴である。



『ポール・ウィケット』

 王国第二魔術師団の団長。影が薄いのが最近の悩み。



『ヒンメル・ヴァイザー』

 王国第二騎士団の副団長。頭脳が優れ、相手の嫌なことをするのが得意。



『イグナーツ』

 王国第二騎士団の騎士。正義感の塊のような男。



<帝国>



『ルドゲイン・ヴィルスト』

 ヴィルスト帝国の皇太子。



『テューク』

 帝国の魔術師。その実力は契約武器と重力魔術を封じているシオンと同等以上。基本的に狂人であり、シオンに腹を貫かれても笑っていた。



『フルカ』

 テュークの部下。闇魔術に長けており、姿を消すことに優れている。実力は王国の団長より少し下。



『ランベルト』

 帝国八剣の一人で、ジークベルトとの一騎打ちで死亡した。何者かに暗示を掛けられていたようで、最後には正気に戻ってジークベルトに警告した。普段だったら尊大だが、多分いい奴。





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書き忘れている人物がいたらすまんです。

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