吐露とろ吐露とろ

第17話 スポーツ賭博

　経済産業省がスポーツ賭博の原案を作ったそうな。

　僕は落語を5歳の頃聞いてから60年近くなる。落語の中では三道楽という言葉がよく出てくる。

　飲む・打つ・買うの三つの道楽。落語家は「道を楽しむと言いますが、道に落ちてしまう方が多いようで」などと言っていた。

　飲むは酒、打つは博打、買うは売春・買春。今でもこの三つは盛んですねえ。人間はこの三つが大好きです。売春・買春は男だけじゃないですよね。女性が男を買う商売だってあるからね。

　僕が子供の頃は道楽者というのは、堅気の暮らしができないしょうがない奴という気見合いが強かったと思う。

　今はそういう雰囲気は薄れてる感じだ。この三つの道楽は金になるからね。国も税収を増やしたいから色々企んでますな。

　かっこいい言葉を使ったところで、道楽は道楽だ。欲惚け人間が増殖して欲惚け国家になっていくだけのことだ。

　一方で、スポーツ賭博反対という人間も、気持ち悪いピューリタンという雰囲気。人間ってそんなにきれいなもんじゃないですぜ。

　どっちにしろろくなもんじゃない。